観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

16・17・18日の報告と、今日の藤前干潟

2019-09-19 19:40:34 | 秋の藤前干潟

藤前干潟

今日の満潮時間 8時35分 潮位230cm

今日の干潮時間14時21分 潮位 97cm

 

野鳥観察館は17日(火)・18日(水)と二日間休館させていただきました。 

休館したといっても、複数のスタッフはカウント等で藤前干潟に出かけていました。

 

今日のブログは、16日(月・振替休日)から今日までの野鳥の様子の報告です。

開館していた16日(月・祝)は、すでにブログでご報告したとおり、野鳥観察館での秋のイベント2日目を行いましたが、この他に月に1度の名古屋鳥類調査会・尾張野鳥の会合同の藤前干潟周辺鳥類調査が行われました。

調査の結果、16日は49種、4,096羽の野鳥をカウントできました。

シギ・チドリの飛来数はさほどのびませんでしたが、サルハマシギを1羽確認できました。

この調査の合間に、現地で早くから野鳥撮影に来ていた人から「前日の15日(日)にキリアイが10羽出た」と話を聞かせていただきました。観察館としては2羽のキリアイしか確認できていませんでしたので、「見落としたか」と残念な気持ちになりました。

その後続けて調査をしていると、珍しくハマシギの群れが左岸にも飛来しました。

背後から「トウネン」と声がして、しばらくして「違う、キリアイ!」の声とシャッター音が聞こえてきました。

しかし、目の前に飛来したのは全部ハマシギの群れでした(写真↑、ハマシギはまだ僅かに腹が黒く夏羽から冬羽へと移行中です)。

キリアイとおっしゃった方は、キリアイを「トウネンに比べて長く垂れ下がった嘴の鳥」として覚えてこられたのかな?、と感じました。

そういえば、8月28日にキリアイが今季初めて飛来した時は、今回とは逆に、お客さんから「ハマシギが居た!」と写真をいただきましたが、キリアイが写っていました。

例年、今時期にはもっと多くのハマシギが飛来しているので、ハマシギよりもキリアイの方が遥かにみつけづらいはずなのですが、今年はハマシギの飛来数が少なく、キリアイの方が近くで頻繁に観察されています。

望遠鏡を覗いていたら写真が撮れないと言うカメラマンもいますが、カメラのファインダーや双眼鏡だけでは藤前干潟では鳥が遠くて確認しづらいので、干潟で鳥を探すのにはフィールドスコープが合った方が便利です。

また、図鑑を観察しながら開く人もあまり見かけなくなっているのも残念に思っています。そして、「帰ってから、家のパソコンで撮った写真のデータを確認する」ともよく聞きますが、図鑑を持ってきてその場で確認した方が誤認が少なくなり、帰ってからパソコンで確認したら、キリアイだと思っていた鳥の写真がハマシギの写真だったということも少なくなると思います。

 

昨日(18日(水))はトウネンの飛来数は64羽と減ってしまいましたが、キリアイは引き続き2羽を確認できました(写真↑ 左から2羽目と4羽目がキリアイ)。

また、昨日は、春の4月4日以降、見ることが出来なくなったチュウヒ(1羽)を4か月ぶりに確認できました。

昨日飛来したチュウヒは成鳥♀の個体でした。 

 

 

昨日(18日)は、雨が降り雲が多かったですが、今日は晴れました。 

しかし、今日は風が涼しく吹いていて、日差しがありましたがいつもより少し過ごしやすい一日となりました。

左岸には、トウネン、キリアイ、アオアシシギ、ソリハシシギ、イソシギを観察できました。

岸近くまで来たトウネン↑。

お尻を盛んに振っていたイソシギ↑。

アオアシシギ↑。

(※トウネン、イソシギ、アオアシシギの写真は来館者の方から提供いただきました。)

 

野鳥観察館前の干潟が出ると、今日もすぐさまオグロシギ(8羽)が飛来しました。

そして、今日はなんとホウロクシギ(3羽)も一時的にこの干潟に飛来しました。

ホウロクシギはやはり大きいですね。

オグロシギはくちばしを泥に熱心に差し続けて餌を探していたので、ほぼお尻しか写っていませんが・・・。

今日観察できたシギ・チドリは、ダイゼン18、トウネン20、ハマシギ11、キリアイ1、オバシギ4、アオアシシギ4、イソシギ2、ソリハシシギ10、オグロシギ8、オオソリハシシギ8、ホウロクシギ5 でした。

 

その他、トビやミサゴが空高く、旋回しながら飛んでいました。

トビ↑。鳴き声が響いていました。

魚を持ったまま高く高く飛んでいったミサゴ↑。

カラスに追いかけられているトビもいました↑。

 

さらに、今日は稲永公園でコサメビタキやキビタキも確認されました。

野鳥観察館周辺のマツにとまったコサメビタキ↑。 

秋が深まってきているのを感じます。 

 

9月16日(月)の尾張野鳥の会・名古屋鳥類調査会合同の定例調査の主な結果 カンムリカイツブリ1、カワウ2,489、ゴイサギ1、ダイサギ91、コサギ43、アオサギ65、カラシラサギ1、マガモ49、カルガモ404、コガモ204、ヒドリガモ7、オナガガモ13、シマアジ23、ハシビロガモ1、ホシハジロ1、キンクロハジロ6、スズガモ4、ミサゴ9、トビ4、ハヤブサ1、コチドリ2、ダイゼン38、ケリ11、トウネン141、ハマシギ54、サルハマシギ1、オバシギ2、エリマキシギ2、キリアイ2、アオアシシギ43、キアシシギ4、イソシギ13、ソリハシシギ15、オグロシギ8、オオソリハシシギ7、ホウロクシギ5、チュウシャクシギ2、オオセグロカモメ1、ウミネコ123 他 

 

【10月5日(土)の藤前干潟ふれあい事業のご案内】

10月5日(土)に稲永ビジターセンターで「干潟のカニやハゼをかんさつしてみよう!」が開催されます(主催:藤前干潟ふれあい事業実行委員会)。

講師は名古屋港水族館の職員である中嶋清徳さんで、藤前干潟にすむカニやハゼ(魚)について教えてもらえます。(※今回のイベントでは干潟には入りません。)

参加申し込みは9月20日(金)まででしたが、定員にまだ余裕があるため、引き続き参加者の募集をしています(問い合わせ先:名古屋自然保護官事務所 TEL:052-389-2877)。

ぜひ、ご参加ください。

※詳細はこちらをご覧ください。→藤前干潟ふれあい事業HP(名古屋市ウェブサイト(PDF))、もしくは、環境省アクティブレンジャー日記

 

明日の満潮時間 9時18分 潮位218cm

明日の干潮時間14時51分 潮位115cm 


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