観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

今日は60種の野鳥が観察できました。

2020-12-13 18:10:37 | 冬の藤前干潟

【来館時のお願い】

名古屋市野鳥観察館は、新型コロナウイルス感染拡大防止の対策をして開館しています。

来館時には、マスクの着用等のご協力をお願いします。

詳細はこちらをご覧ください。

---------------------------------------------------

【年末年始のお休み】

2020年12月28日(月)~2021年1月4日(月)は休館します。

---------------------------------------------------

藤前干潟

今日の満潮時間 5時01分 潮位233cm

今日の干潮時間10時43分 潮位 86cm

 

今日は今年最後の定例調査(毎月1回行っている尾張野鳥の会および名古屋鳥類調査会合同の藤前干潟周辺鳥類調査)でした。

から秋までは日が昇るのも早くて朝早い時間から干潟に出掛けていましたが、
今日は中潮で引き始めは6時過ぎ、今日の日の出は6時53分で堤防に上がった時には東の空がやっと明るくなった時間でした。

春から秋にかけては中潮が一番観察しやすい潮位でしたが、
冬場は潮位が高く、干潟があまり干出しないので、陽が昇ってから潮が引き始める明日、明後日の大潮の方が観察しやすくなります。

そんな明け方の薄暗い庄内川河口ですが、満潮時間が終わって1時間たった頃にはハマシギの群れが飛来してきました。

引き始めでまだ干潟が干出していないので、水面のすぐ上を群れで飛び回り、水深が浅い降りられるところを探しています。

まだ干潟が干出していないですが、群れで水深の浅い場所に降りてきました。
アオアシシギなど足の長いシギなら歩くことができた干潟ですが、ハマシギにはまだ深いようで水面を群れで泳いでいます。

そして、アオアシシギも群れになって上流より飛来しました。


一緒に飛来したのは、アオアシシギに比べて少し小ぶりのコアオアシシギです。
(↑写真左の1羽がアオアシシギ、中・右の2羽がコアオアシシギ)
別々に観察すると違いは分かりにくいですが、並ぶと良く分かります。アオアシシギに比べ小さな体、細く長い嘴がコアオアシシギの特徴です。

干潟が姿を見せ始めると、ズグロカモメが群れで飛来して来ました。

下を向いて水面や干潟を見ながら、好物のカニなどを探します。

見つけると水面に飛び込んで餌を捕らえます。今日観察していると成鳥はカニを上手にとらえていましたが、写真のような若い個体はゴカイを捕らえていることが多く、さらにゴカイを捕らえたハマシギから餌を奪おうと追いかけまわしている姿を多く見かけました。

(上写真、左ダイゼン、中央ズグロカモメ、右ユリカモメ)

ズグロカモメはユリカモメとよく似た姿をしていますが、ユリカモメに比べ体が小さいです。そして、ユリカモメが赤い嘴と赤い足なのに対して、ズグロカモメは黒い嘴と黒味を帯びた赤色の足が特徴です。

干潮時間が近づいてもダイゼンはほとんどが導流堤で観察されましたが、少数が左岸まで飛来しました。

ハマシギも干潟が広がると群れが散らばり、それぞれ好きなところで餌を探しています。

ハマシギの横にはシロチドリが。

そして、シロチドリの奥にはハジロコチドリも観察できました。

ハジロコチドリはシロチドリに比べ短い嘴、オレンジ色の足が特徴です。また良く似たコチドリは黄色いアイリングが目立ちますが、ハジロコチドリにはありません。

上空にはミサゴが数羽飛び、水面下の魚を探して飛翔しています。
藤前干潟で冬を過ごすミサゴは若い個体が目立ちますが、このミサゴのように子育てを頑張って羽の欠損や尾羽の擦り切れが目立つ成鳥の個体もいます。
今日の調査ではミサゴは25羽確認できました。

 

今日はお昼前頃から冷たく強い北西の風が吹き、屋外にいると震えました。

強い寒気が入ってくるそうで、週の中頃には名古屋でも降雪が予報されているようです。

みなさん、体調にはくれぐれも、くれぐれもお気をつけください。

 

名古屋鳥類調査会・尾張野鳥の会合同 藤前干潟周辺鳥類調査でカウントできた主な野鳥
ハジロカイツブリ1、カンムリカイツブリ302、カワウ3、841、ダイサギ8、コサギ5、アオサギ53、マガモ151、カルガモ225、コガモ232、アメリカコガモ1、トモエガモ1、オカヨシガモ124、ヒドリガモ219、オナガガモ1、203、ホシハジロ17、キンクロハジロ41、スズガモ755、ミサゴ25、トビ2、ハイタカ1、チュウヒ2、ハヤブサ1、チョウゲンボウ1、クイナ1、オオバン27、ハジロコチドリ2、コチドリ2、シロチドリ9、ダイゼン40、ケリ4、トウネン1、ハマシギ627、コアオアシシギ4、アオアシシギ15、イソシギ7、オオハシシギ4、ダイシャクシギ2、タシギ7、ユリカモメ2、セグロカモメ19、オオセグロカモメ1、ズグロカモメ21他  合計  60種 8,753羽

稲永公園内は調査範囲外ですので、公園内まで含めると70種以上が観察できた筈です。

また、調査時には2羽しか確認できなかったユリカモメですが、昼前から強い風が吹くようになり海が荒れたのか、調査後に239羽のユリカモメが庄内川河口に避難してきました。

 

明日月曜日は野鳥観察館の休館日です。

月曜日の満潮時間 5時51分 潮位243cm

月曜日の干潮時間11時31分 潮位 89cm

火曜日の満潮時間 6時38分 潮位247cm

火曜日の干潮時間12時15分 潮位 93cm

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする