“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

4年ぶりの歌舞伎教室

2017-06-04 20:20:16 | 日記
本題と関係ないですが、先ほど通勤駅で、全国のグルメ館のような売り場に、愛媛今治のゆるキャラ・バリィさんのバウムクーヘンがあるのを見かけました。パッケージを見ると、大きなバウムクーヘンの上に、お菓子でできたバリィさんが可愛く載っています。それなりのお値段なのですが、それより何より、このバリィさんを食べるなんて、とてもかわいそうでできない……と、そっと箱を売り場に戻したしろねこです。

さて、行事の引率の関係で、2泊3日ほど東京に行ってまいりました。予想よりはそれほど暑くなく、ラッキーではあったものの、帰ってきたら寒い……。暑いのは苦手なので、またこの先ぐんと気温が上がってくるかと思うと、億劫です。
それにしても、4年前にも今回と同じ学年行事を引率してきましたが、その時といろいろ比較ができて、2度経験するってやっぱりいいな、と思えることが沢山ありました。

2日目の昼間は、企業や官公庁を訪問する班別研修のひとつについていき、午前中は某新聞社さんにお世話になりました。入稿の流れや校閲のことやオフセット印刷のお話も伺えて、とても勉強になりました。定時のツアーだけでなく、最後に社会部のデスクの方が生徒に個別対応もしてくださり、有意義な時間になりました。

また、その日の夜には、東京で特許翻訳のお仕事をしている友人に宿泊先に来てもらって、ものごとに興味関心を持ち、チャレンジすることについての講演をしてもらいました。ここでも、友人の幼少時代からの、ひとつひとつの言葉に向き合う姿勢を、実感の伴うエピソードとともに聞くことができて、とても勇気づけられました。

そんな中、漢検1級出題単語に関わることでも、いくつか「見つけた!」ということがありました。
まず、1日目に宿泊先に向かう直前、みんなで皇居東御苑を散策したのですが、冒頭の画像にあるように、「おかとらのお(珍珠菜)」が案内板に表示されていて、つい写真を撮ってしまいました(笑)。「はるとらのお(紫参)」と紛らわしいので、用心している植物名のひとつなのです。
因みに、東御苑ではないですが、国会議事堂の庭に植えられていた、ココスとキタヤマスギが可愛かったです。

そして、3日目に鑑賞した、国立劇場:歌舞伎教室での演目『毛抜』の中に、「もぎどう(没義道)」という言葉が出てきて、実際使われている瞬間に出会えてびっくりしました。
ほかにも、「かきん(瑕瑾・瑕釁)」が出てきていました。
ついでに、「さいくはりゅうりゅうしあげをごろうじろ(細工は流々仕上げを御覧じろ)」も使われていて、感動しました。いつだか初めて勉強したときは、「なんだこりゃ! 聞いたことないけどとにかく長いなあ!」と印象深かったものでしたが、実際にこうして使われているところに出会えると、やっぱり伝統芸能の中に、日本語は生きているんだなあ、とうれしくなります。
――4年前、歌舞伎教室を訪れた際には、『紅葉狩』を鑑賞しましたが、そのときには、訓読みで出題された「ははそはら(柞原)」が出てきました。今となっては、懐かしい瞬間です。

帰ってきたところで、またスケジュールが目白押しなので、体に気をつけてひとつひとつ頑張っていきます。