こんばんは。
気がつけば、日が長くなってきました。
昨日はしろねこが担任している生徒が帰りに脱臼してしまい、数時間病院に付き添っていたのですが、夕方5時を回っても建物が夕闇に沈んでいないので、そんなことを思ったのです。
土曜日だったこともあり救急センターに外科専門の先生が不在で、応急処置のまま月曜まで安静にしているしかないとのこと。
ふと、自分がこのブログを始めた年の秋、同じく土曜日に職場で両足を捻挫し、次第に腫れてきたため、夜に自力で救急センターまで辿り着いた記憶が、髣髴として蘇ってきました。当時の痛みと心細さを思うと、昨日の生徒も痛かっただろうし、怖くもあっただろうと心中が思いやられます。
ところで遅くなりましたが、2月27日の漢検合否Web通知サービスでは、お陰さまで判定のところに「合格おめでとうございます。」の表示を認めました。自己採点165点とずれていたとしても、5点以内で収まってくれたようです。漢検1級合格は、27-3以来です。今以上の忙しさで年複数回受検や合格が可能か、不安は多々ありますが、できるところまで勉強していきます。
いよいよ年度末を迎え、勤務先の図書館が蔵書点検をするため、生徒も教職員も締切日めがけて、借りていた本を一斉に返しているところです。我がクラスの図書委員さんも、返し忘れる人のないように、ここ暫くは再三帰りの会で呼び掛けをしています。
そこでしろねこは、将と思い出したのでした。
「私も、長期で借りてた動物のたまごの本とイモムシの本、返さなきゃなあ。」
すると、最前列に座っているうちのムードメーカーが、
「……先生でしたか。」
と応じたので、「うん。」と答えてから、そうか、この生徒もあの手のハンドブックを心に留めていて、読みたいと思って探していたんだな、その辺はやはり同志だな。とこっそりうれしい気持ちになりました。というのも、彼は数ヵ月前に巨大イカの絵を微妙な色合いで上手に描いていたので、きっと借りた図鑑の内容は具に観察し、その鮮明な記憶を彼の脳内世界に取り込むに違いないのです。
しろねこが動植物の図鑑を好むのは幼少期からの趣味だからということもありますが、今は加えて熟字訓のイメージトレーニングにも有益だからです。以前もどこかに書きましたが、海燕(たこのまくら)が、幼少期に飽かず眺めたカシパンだと知ったときの、あのちょっとした感動は忘れられません。
しろねこの父は大の毛虫嫌いだったようですが、しろねこは毛虫もほかの虫もまあ平気です。漢字に関わるときに、この字は好きだけどこの字はあまり好きでない、などと言っていられません。それと同じで、みんながこの世界に生きて、自然界を構成しているのです。
『イモムシハンドブック』(安田守著、高橋真弓・中島秀雄監修、2010年4月20日初版第1刷発行、2015年4月1日初版第10刷発行、文一総合出版)を見ていても、実にさまざまなイモムシがいて、それぞれに卵と蛹と成虫のときの姿もあって、遺伝子の不思議に感心してしまいます。『漢検漢字辞典』の熟字訓索引にある天社蛾(しゃちほこが)や刺蛾(いらが)、樗蚕(しんじゅさん)の説明が載っています。特に前者2匹の幼虫は、非常に個性的なイモムシです。そして、それぞれに類型がいろいろあるのです。それと、所謂ヒョウ柄と同様、イモムシも柄によっては、工芸品や衣服に施されている模様を連想させるものだと感じました。
『いろいろたまご図鑑』(2005年2月第1刷、2009年4月第4刷、ポプラ社)は、奥付けがたまごを連想させる楕円形で囲まれているところにぐっときました。
鵆といえば1級配当の国字ですが、シロチドリの砂そっくりの雛が可愛すぎて、縮小コピーを手帳に貼ってしまいました(笑)。しろねこがおもしろく感じる多くはやはり水の生物で、貝類やウミウシ類、ミズカマキリの卵は神秘的です。ヤマビルの卵や、ナヌカザメの卵は斬新。メジロやセッカの巣作りの妙。オトシブミの揺籃の工夫……。
まだまだ眺めていたいのですが、3月末まで仕事はまさに眼繍児押し! 浮世離れしてもいられないので、一旦たまごの世界もイモムシの世界も、書棚に返すことにいたしましょう。
気がつけば、日が長くなってきました。
昨日はしろねこが担任している生徒が帰りに脱臼してしまい、数時間病院に付き添っていたのですが、夕方5時を回っても建物が夕闇に沈んでいないので、そんなことを思ったのです。
土曜日だったこともあり救急センターに外科専門の先生が不在で、応急処置のまま月曜まで安静にしているしかないとのこと。
ふと、自分がこのブログを始めた年の秋、同じく土曜日に職場で両足を捻挫し、次第に腫れてきたため、夜に自力で救急センターまで辿り着いた記憶が、髣髴として蘇ってきました。当時の痛みと心細さを思うと、昨日の生徒も痛かっただろうし、怖くもあっただろうと心中が思いやられます。
ところで遅くなりましたが、2月27日の漢検合否Web通知サービスでは、お陰さまで判定のところに「合格おめでとうございます。」の表示を認めました。自己採点165点とずれていたとしても、5点以内で収まってくれたようです。漢検1級合格は、27-3以来です。今以上の忙しさで年複数回受検や合格が可能か、不安は多々ありますが、できるところまで勉強していきます。
いよいよ年度末を迎え、勤務先の図書館が蔵書点検をするため、生徒も教職員も締切日めがけて、借りていた本を一斉に返しているところです。我がクラスの図書委員さんも、返し忘れる人のないように、ここ暫くは再三帰りの会で呼び掛けをしています。
そこでしろねこは、将と思い出したのでした。
「私も、長期で借りてた動物のたまごの本とイモムシの本、返さなきゃなあ。」
すると、最前列に座っているうちのムードメーカーが、
「……先生でしたか。」
と応じたので、「うん。」と答えてから、そうか、この生徒もあの手のハンドブックを心に留めていて、読みたいと思って探していたんだな、その辺はやはり同志だな。とこっそりうれしい気持ちになりました。というのも、彼は数ヵ月前に巨大イカの絵を微妙な色合いで上手に描いていたので、きっと借りた図鑑の内容は具に観察し、その鮮明な記憶を彼の脳内世界に取り込むに違いないのです。
しろねこが動植物の図鑑を好むのは幼少期からの趣味だからということもありますが、今は加えて熟字訓のイメージトレーニングにも有益だからです。以前もどこかに書きましたが、海燕(たこのまくら)が、幼少期に飽かず眺めたカシパンだと知ったときの、あのちょっとした感動は忘れられません。
しろねこの父は大の毛虫嫌いだったようですが、しろねこは毛虫もほかの虫もまあ平気です。漢字に関わるときに、この字は好きだけどこの字はあまり好きでない、などと言っていられません。それと同じで、みんながこの世界に生きて、自然界を構成しているのです。
『イモムシハンドブック』(安田守著、高橋真弓・中島秀雄監修、2010年4月20日初版第1刷発行、2015年4月1日初版第10刷発行、文一総合出版)を見ていても、実にさまざまなイモムシがいて、それぞれに卵と蛹と成虫のときの姿もあって、遺伝子の不思議に感心してしまいます。『漢検漢字辞典』の熟字訓索引にある天社蛾(しゃちほこが)や刺蛾(いらが)、樗蚕(しんじゅさん)の説明が載っています。特に前者2匹の幼虫は、非常に個性的なイモムシです。そして、それぞれに類型がいろいろあるのです。それと、所謂ヒョウ柄と同様、イモムシも柄によっては、工芸品や衣服に施されている模様を連想させるものだと感じました。
『いろいろたまご図鑑』(2005年2月第1刷、2009年4月第4刷、ポプラ社)は、奥付けがたまごを連想させる楕円形で囲まれているところにぐっときました。
鵆といえば1級配当の国字ですが、シロチドリの砂そっくりの雛が可愛すぎて、縮小コピーを手帳に貼ってしまいました(笑)。しろねこがおもしろく感じる多くはやはり水の生物で、貝類やウミウシ類、ミズカマキリの卵は神秘的です。ヤマビルの卵や、ナヌカザメの卵は斬新。メジロやセッカの巣作りの妙。オトシブミの揺籃の工夫……。
まだまだ眺めていたいのですが、3月末まで仕事はまさに眼繍児押し! 浮世離れしてもいられないので、一旦たまごの世界もイモムシの世界も、書棚に返すことにいたしましょう。