“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

「オッケーで~す」は、オッケーですか??

2011-08-11 23:05:17 | 日記
こんばんは。
まだ休暇が数日あるからといって、妙に精神的ゆとりがあるかのような錯覚を抱きがちなしろねこです。
二日連続で記事を更新するのは久々です。
今回は全く漢字には関係ない話なのですが。

今日はずっと中3国語の問題づくりで職場のPCと睨めっこしていました。
本文の表現を観察して、傍線をどこに引くか、どこを抜き出し問題にするか、
まるで雲の切れ間でも見るように、
表現の手の差し入れどころを探すのは結構集中力がいりますが、これはこれで、始めると楽しいです。
同時に解答も完成させながら、慎重に設問の整合性をチェックしていきます。
お盆休み前、明日まで職場に入れるので、明日まで仕上げた分は一度担当の方に郵送します。
今夜はPCなしでできるところを頑張ろう。

ところで、PCのキーボードを叩きながらふと、先日から気になっていた日本語のことが頭に浮かびました。
何故かというと、
「今年度入ってきた新人さんあたりから、ものすごく世代間のギャップを感じるから、もうしろねこもすっかり歳なんだなあ(※生徒に対しては気のせいかそれほどギャップを感じません。多分しろねこが幼いんでしょう(笑))」
と感じたあとに、その日本語を思い出したのです。

その日本語とは、
若い人が、その人より年配の人に向かって使う
「オッケーで~す!」
という返事です。

因みにしろねこは、
あまり「この日本語はおかしい」とか、「日本語が乱れている」という言い回しで思考することがありません。
言葉は生きものだから、言葉が綺麗でないなら日本人の心理面も荒れてきているのだ、とバロメーターにしている感じです。
「ウザい」も「キモい」も、出た当時は抵抗が無いわけではありませんでしたが、正直言うと感覚的に理解はできます。
目上の人への「お疲れ様」も「ご苦労様」も、もともと言わないのが本当ですが、風潮としては言わないのが失礼になっているので、しろねこもあまり拘っていません。

ただ。

そんなしろねこが、最近になって、
「これは感じ悪いし理解できないし理解したくもない」
と感じたのが、
目上の人への
「オッケーで~す!」
という返事なのです。

先日うちの若い女の先生が、キャリアも年齢も5年程度上の同僚に仕事内容を確認している会話が聞こえてきたのですが、
その確認が済んだ瞬間、
「オッケーで~す!」
と言っているのを聞いて
しろねこげんなり。

これは、
例えば目上の側が目下の側に、もう仕事が済んだか尋ねているとかの返事ではありません。
目下の側が、仕事のやり方を尋ねて、目上の側が説明し終えた瞬間の返事なのです!

この「オッケーで~す!」に、何故しろねこが過剰反応しているのかというと、
約2ヶ月前、コンタクトレンズ検診のため、眼科の待合室にいた時に初めてこの「オッケーで~す」を聞いたからなのですが、それがひどいのなんの。

眼科に来た、10~20代で、わりと背が高くてスタイルのよい、黙っていたら綺麗なお姉さんが、
何やら受け付けの30~40代くらいの女性の看護師さんに、
凄い勢いかつ抑揚のないかつ非常に不満そうな声で
「今受け付けしたら、何時に終わりますか?4時半までに終わらないんですか?どうしたら4時半までに終わるんですか?4時半までに終わらせられないんですか?」
としつこく迫っています。
あまりに感じが悪いので、思わず顔を上げて見ていると、
「4時半までに終わらないんなら他に眼科ないんですか?この近くの眼科紹介してください!」
とその客。
看護師さんもさっさと余所へ行ってほしいのか、すぐ「少々お待ちください」と奥へ姿を消しました。
さて、再び看護師さんがメモを手に、どっかりと脚を組んで携帯をいじっているその客のところへ来て、あくまでも「客」に対応するように、丁寧に案内したところ、その客は暫くメモに目を通した後、軽く質問をして、確認が取れるや否や、

「オッケーで~す」

と言い放ち、立ち去ったではありませんか。

…「オッケーです」ぅ?
あんなに感じ悪くしといて、
「オッケーです」って、何?!
…と、開いた口が暫く塞がらなかったしろねこ。

でも、それ以来気をつけてみると、実はこの類の「オッケーです」、結構若い人(男性も)が日常的に、何の悪気もなく、寧ろ朗らかな笑顔とともに使っているようなのです。

目上の側が、求める情報を提供してくれた場合、「有難うございました」、必要があれば「大変お手数をおかけしました」を付け加えるのが一般的だと思っているしろねこにとって、この事実は結構衝撃でした。
皆さんどうお思いになりますか?

良心的に取れば、
「先輩の言う内容を自分は理解・実行できる状況にあります!オッケーです!」
ということなのでしょうけれどねー。
どうもしろねこの肌には合いません。

検索サイトで引いてみると、
「全然オッケーです」
に対する小言は沢山見られるのですが(因みにこれはしろねこは「全然平気」です(笑)近代の文豪は、「全然」を肯定文で使用している例もあるようなのです)、
この類のページは、しろねこは見つけられませんでした。

…今日は最後まで
しろねこの小言になってしまいましたが、
これも日本人の「立場」に対する意識のバロメーターなんだなあと考えてしまう一件でしたので、書き逃さないうちに書きました。

では、深夜までもう一息精出します。