“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

新年度を迎えての近況

2021-04-21 20:58:20 | 日記
最近、近況の記事ばかりですが、この4月からは高校3年生に配属されてスタートを切っています。
授業も完全に高校3年生しか担当していません。文系理系両方、学年の3分の2強の生徒を教えています。
彼らは、しろねこが中学校の3年間全力で教えた後、2年間担当を離れていた、という学年で、ここへ来て卒業前の1年間を担当することになるのか、となんとも神妙な気持ちになりました。
授業総数は昨年と同じで多いのですが、担当学年が昨年のようには跨っていないので、責任が重いとはいえ、考えようによっては、まだ今年のほうが多少は楽なのかもしれません。
これまで2年間担当してきた現高校2年生と廊下で会うと、寂しく懐かしい気持ちになるのですが、おそらくそれもここ数か月のことで、そのうちお互いに、目の前のことになりふり構わずの日々になるのだろうと思います。

副担任3年目になり、完全に学級経営ではサポートの立場で、
主要な役割としては、とにかく3年生の国語の成績を上げて維持することと、教科主任としての仕事が殆どです。
検定も漢検・語検・文章検とすべて担当するので、いつ誰に引き継いでもよいように、教科面の体系を堅固にしていくことに専念する1年になります。
新カリキュラムも目の前ですし・・・。
中学校のほうでは、ギガスクール構想の実現が日々進んで、担当の先生方がとても忙しくしています。

個人では6月漢検の準備を意識しつつ(手つかず汗)、高2で準1級を受ける生徒のトレーニングにも付き合っています。
このGWの学校自習日には、2人とも解いていない昨年度の問題で勝負しようと決めています。
円満字さんの『難読漢字の奥義書』は漸く半分ほど拝読。毎朝学校に着くまでの道で拝読していますが、今月中には読破したいところです。
それと、円満字さんのTwitterでご案内のある、NHKカルチャーラジオ「四字熟語の不思議な魅力」聴き逃し配信を、期限までかなり長い間拝聴できるのがとてもうれしいです。
漢字パズルは『漢字一番』より難易度の低いものを解いていると以前にも書いたことがありましたが、よい気分転換になっていて、会議の前に解いていると、
両隣に座った先生方が脇からのぞき込んできて思いついた答えを気ままに教えてくれたり、懸賞が当たるのか興味を持って質問してきたり、いろいろ面白いです。
それでは、また。




「好きな四字熟語アンケート」及び近況

2021-03-31 20:28:47 | 日記
2月に円満字さんのTwitterからリンク先に飛んで、漢検協会による「好きな四字熟語アンケート」に回答していたのですが、
昨日 kanji cafe で結果発表①がアップされていたのを、先ほど知りました。
当然ですがやはり、トップにランクインしているのは巷でメジャーな四字熟語ばかり…、そしてやはり、四字熟語とは何かということは措くとして、「焼肉定食」は根強いですね…。
対してしろねこが挙げた四字熟語は、自分のほかに果たして挙げた人がいたのか、どうか。
3語まで挙げてよいということでしたので、以下の3語を回答しました。理由も質問にあったので付けたのですが、時間が経って正確な言い回しは忘れてしまったので、大体のところを付しておきます。
 ・豁然大悟(理由:理想的だから)
 ・氷姿雪魄(理由:清々しいから)←ブログタイトルですし。
 ・枕戈待旦(理由:かっこいいから)
最初の2つは気に入った四字熟語として、折に触れて明言しているのですが、3番目の「枕戈待旦」に言及したのはおそらく初めてです。3語までいいと言われると、別に2語で止めてもいいのに、「どうせなら」と3番目を探してしまうのが人情というもの。いろいろ考えた結果、「曲突徙薪」と迷って「枕戈待旦」にしました。最近年齢を感じることが増えてきたので、こういう隙のない緊張感を維持できるさまには余計に憧れます。
次回の結果発表②には円満字さんが登場なさるとのことで、とっても楽しみです!!

近況ですが、次年度の人事については一昨日判明し、しろねこは高1担当から別の学年へ飛ぶことになりました。これまで2年間見てきた学年のことは、中3の時は大変でしたが今ではすっかり心が通じ合うようになったこともあり、心配ではありますが、次の指導対象が分かると、既にそちらに気持ちがシフトしているので、自分もこういう人事異動に慣れたなあ、と我ながら諦めの速さに感心しています。今度の学年の国語の偏差値をとにかく秋までに安定させることが使命なので、自分を決して過信せずに、迅速かつ用心深く頑張っていきたいと思います。
それから、2月に漢検を地震で受けられなかった直後に、たまにしか交流はないものの割と親しかった知人が、突然死していたことを知って1週間ほど精神的にどうしてよいか分からない状態になっていました。勿論仕事もしていましたし、お焼香もしてきたのですが、その死が信じられない余り、家族に1週間ほど話すことができませんでした。このようなことは自分には初めてだったので、次にもし同じようなことがあったときにはもう少し取り乱さないで済むのだろうか、と未だに微かな心細さは続いています。
2月の漢検の返金を受け取り、送られてきた問題はまだ解かずにとってあります。それから、円満字さんの『難読漢字の奥義書』を通勤時に拝読中です。遅ればせながら、『學燈』春号の円満字さんのご寄稿も、今日拝読しました!
円満字さんの「私」についての感じ方を具体的に知ることができました。「私」を勤務中に持ち込んでいるような、いないようなくらいに職場に缶詰なしろねことしては、考えさせられるお話でした。

明後日が職員室の引っ越しなので、明日も残務処理を頑張ります。





続 まさかの中止

2021-02-14 20:16:00 | 日記
こんばんは。
今日は異例の2回アップです。

高速バスで職場に顔を出してみると、自分の机上が惨憺たる状況かと思いきや、思いのほか大丈夫でした。自分の本棚の上に置いてあるお茶セットのカゴが向かいの先生のほうに落ちていたりしたらどうしようかと思っていたのです。多分、重すぎて動かなかったのでしょう(汗)

多少、左隣さんが自分に影響のある所を直してくれたようですが、却って右隣さんのものが私のほうに雪崩れ込んでいたりして、自分のものは、明日から使う生徒の提出物であるプリントの山が、少し落ちていただけでした。
やはり職場より南のしろねこの自宅のほうが揺れたみたいです。
職場に向かった一番の目的は、今日、或る学年で漢検協会主催の文章読解・作成能力検定を学校会場で実施していて、その答案をより早くゆうパック(漢検協会の送料無料指定)で送るため、しろねこの居住地へ持ち帰ることでした。
本当はしろねこが検定担当なので、自分が試験監督してもおかしくなかったのですが、なんせ漢検公開会場実施日と日程がかぶっているので、他の先生にお願いして、答案だけ取りに行くことにしていたのです。
それがよりにもよってこの地震。幸い、すぐに次の高速バスに乗れば今日出せるので、速攻で帰りました。
ちなみに今回の文章検定は無事行われましたが、1月末に校内実施予定だった生徒の漢検が、コロナの関係で流れました。その他にも、小さく(生徒にとってはわりと大きく)いろいろなものがうちの学年で中止になっていて、今日の漢検も、私だけでなく、準1級初チャレンジのうちの生徒も受けられなかったのでした。

普段の交通手段復旧まで、明日は少なくともまだ高速バスなので、通勤時間が普段片道1時間なのが、約2時間になります。3.11当時を思えば全然平気なので、がんばろー。
ちなみに昨夜は22時に帰宅するまでは外で勉強していて(久々のスタバ14時間!お店の人本当に感謝です。)、歯磨きして電気毛布に足を入れ、座って四字熟語解答と全般の暗記作業をしようと思ったら、地震がきました。
周りに心地よく積んでいたものが落ちるのを抑えて、揺れが収まった後は、ちょっと心臓がどきどきしていました。しろねこもまだまだですね。
別の部屋のファイルや本はすべてきれいにシャッフルされたので、片付けの道のりがしばらく続きそうです。
でも、停電も断水も怪我もなく、幸いでした。明日からまた普通に働けます。
最近、喫茶店で近くに座っている若い人たちが、自粛生活ばかりだとかバイトしかないとか話しているのを聞くと、毎日生徒と普通に対面している自分は、そういう人の身になって考えられていないのだろうな、と思います。

今日は寝るまでにもう少し漢字のことをして、明日の授業の準備もして、寝ようと思います。
次にアップするときは、漢検協会でアンケートしていた「好きな四字熟語」の話や、楽しみにしている円満字さんの書籍のことなど、もう少し漢字らしい話を載せたいです。



まさかの中止

2021-02-14 13:42:46 | 日記
こんにちは。
1級の検定が全国では始まりましたね(現在13:44)。
皆さまのご健闘をお祈りしております。

先ほど、受検会場からUターンしてネットカフェに入ったところです。
昨夜の地震で、受検者の安全確保のためという検定協会さんのご判断で、しろねこの受検地は検定中止になってしまいました。
実はガラケーもちのため漢検HPにアクセスする発想がなく、朝から受検会場付近の喫茶店(というかいつものスタバ)で無心に勉強していたのですが、
移動中、会場付近に人通りがなく、変だなとは思って歩いていたのです。
門のところで、検定協会のスタッフさん?が3名待っていらっしゃって、中止ですと教えてくださいました。

今回、勉強する日程にいつもより恵まれ、少し心を入れ替えてがんばっていたのですが、
このまま入れ替えろということなんだなと理解して、
アンデルセン童話の七人の白鳥の王子たちの、イラクサの帷子のように出来かけの勉強を、次までに完成させたいです。

通勤手段の乗り物(新幹線)もしばらく(何日間?)動かないみたいなので、これから高速バスで職場に様子を見に行ってきます。


年が明けての近況

2021-01-22 08:55:40 | 日記
今年も宜しくお願い申し上げます。
相変わらずガラケーで日々を過ごしておりまして、こちらにアップできる機会は限られている現状が続いております。

昨日、hontoからお知らせがありました。
円満字二郎さんの新刊が、2月19日発売予定!!
その名も、『難読漢字の奥義書』。
私は自分の思うこととして「垂涎もの」という表現を使ったことは恐らくないのですが、これはまさに垂涎ものです!
円満字さんが昨年なさったいくつかのリモート等でのご講義は、
年中ほぼ無休、曜日関係なしのしろねこの仕事環境では申し込むことが叶わず、
その中で、とりわけ自分のわくわく度が高い難読漢字のお話をなさるという情報を拝見しては、いいなあ、と思っていたのでした。
そのご講義の内容がどれほど含まれているかは分かりませんが、拝読するのがとても楽しみです!!
そして発売日が、次回漢検受検日の後でよかったです笑。多分、勉強そっちのけで食い入るように紙面を見つめてしまうので・・・。

前回の隣県受検での1級の結果は惨憺たるもので、129点でした。ついに130点代を切ってしまった・・・
その後、昨年末までは辞典の1日あたりの勉強量を割り出して、実践できるかやろうとしてみたのですが、
驚くほど後回しになってできませんでした。
具体的に勉強量を割り出したことで見えた現実がたくさんありました。
隙間時間は皆無ではないものの、本業にかけているか、興味関心の持ち方・気分転換の仕方も本業に関連するものがほとんどで、
実際、漢検の勉強に直結する生活サイクルになっていないという自覚だけはできた次第です。
(寧ろ今までしてなかったんかい、という突っ込みがあって然るべきなのでしょうが)
この感染予防対策前提のご時世で、ただでさえ人との距離の取り方が限られる中で、
少子化が続く上、自分の勤務先が私立であることなども考えると、
どうしても生徒の気持ちをつなげたい、引き留めたいという欲が出て来て、
彼らの成績の現状も相俟って、あれもこれもと動いてしまうのですが、
ほかの大事なことをいろいろ疎かにしているのでしょう。
個人の生活では人間的に、自分は大いに問題ありなのだろうな・・・と思いそうになることもよくありますが、
外で他人と接していると、そういうことは全部、一時的にごまかせてしまうんですよね。
自分は既にまともではないのに、まだ大丈夫だと思っているだけなのかもしれません。
とはいえ、立ち止まるわけでもなく、淡々と働いていて、自分の周辺が円滑に回る努力をしています。
言葉を深く勉強しようとする自分と、人間的な部分が欠けていながらそれを拱手傍観している自分がいて、
それらが乖離して、どんどん最低な人間になっている筈なのに、それに対して自分で無感覚でいるような状態なので、
そのうち痛みや苦しみが芽生えてくるであろう日が来るのが、漠然と怖いです。
大体そういうときは、反省しても救いを求めても、もう遅いので。
でもすべて今の悪化要素をやめてしまう勇気も、自分は持ち合わせていないので、
この、自分に対しても周りに対しても狡くて図々しい現状は続きそうです。
決して読者の皆さまにお見せして気持ちのよい自分ではないのですが、
多分これ以降も人生の終わりまで、こういう自分と、多少は浄化された自分が交互に訪れるのでしょうね。

というわけで、非人間的なところのある自分が、それを改めようとしないまま、
人間が生み出した言葉や、それを生み出した背景を理解しようとするという罪悪感を常にぼんやりと感じながら、
明るくも暗くもない一日一日を、一歩一歩進んでいる次第です。