眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

アウェイ&ホーム

2022-12-28 06:17:00 | 新・小説指導
なんやお疲れの様子やね
急にやりすぎたんちゃう
何でもすぎたらあかんねん
前にも言うてますよ

自分の限界を知らなあかん

猫見てみなさい
あいつら普段どうしてる?
そう
蓄えてはるやろ
力を溜めてはるんや

それが跳躍力を生むんですわ

ええですか
集中力には限界があるよ
野球やったら9回
サッカーやったら90分
だいたいそんなもんや

人間やもん

ロボットとかAIやないんやから
やる方もみる方もそこら辺が
だいたい限界
ずっとしっぱなしは無理なんや

楽しいことはずっと続いたらええ
ずっとずっと続いて欲しい
それは人間のわがままや
言い換えたら幻想やな

だって人間やもん

終わらなあかんからええねん
そやからみんな必死やねん
限界超えよう思って必死や

元から限界なかったらどう?
もう頑張ることあらへん
そうでしょう?

野球やったら3つアウト取ったら
ベンチに帰って休憩や
サッカーやったら半分のとこで
まとめて休憩や

その間に反省したり
シャワーあびたりして
リフレッシュせなあかん
そしたらまた原点に返れるわけよ

束の間の休みで
心も体も蘇る
ゾンビみたいに復活すんねん

そのまま行ってたらそうはいかへんよ
バテバテなっておしまいよ

見る方も見る方や
ずっと見続けるのもしんどいやん
瞬きもできへん

わしら見張り番か?
交通調査員か?
みたいになってまうよ

あんたの文章はどないですか?
肉団子みたいにきつきつにくっついてないですか
そりゃあかんで
もっとピッチを開けて
時には読者を休ませてあげないと

余白が大事やねん
ええとこ見せるためには
よそ見をさせる時間も大事なんです

ビール飲んだりウインナー食べたりしてな
別の楽しみもあんねん
ええですか
お客さんに与える楽しみいうのは
ピッチの中だけやないですよ
メリハリがあった方がいいのよ

中中中では疲れる
一旦サイドへ流れてから
中へ供給するのが効果的です
サイド攻撃を上手に使うこと

見え透いた攻撃ばっかりやったら
相手に読まれてしまうよ
先に読まれたらどないなる?
そう
守りやすいやろ

見ている方はどうや?
おもんないね
中を絞られたらノーチャンスや
ゴールは生まれない

行ったり来たりするばっかりや
どないなる?
そう
退屈してブーイングの嵐や
その内にみんな帰っていく

「創造性のない試合を誰が見たい?」

そうやろ
小説もそれと同じや
中中中は疲れんのよ
作者の言いたいことばっかり言ったらあかんねん
小説は作者の独壇場になったらあかん

小説は作者のためにあるんか?
そう
ちゃうねん

「小説は読者の遊び場やねん」

だったら誰のためにあるの?
ゴールが欲しいのはわかるよ
でも逸ったらあかんねん
一旦外へ逃がしてあげることが大事なんや
ピッチの外へ広げたらなあかん

これを小説の言葉で外出言います
普段みんなもしてるよね
コンビニ行って、公園行って、
スーパー行って、郵便局行って、
そんで家に帰ってくる
カフェ行って、海行って、
ライブ行って、温泉行って、
そんで家に帰ってくる
その外出と全く同じことです
ええですか

「外出して帰ってきたらええ心地ですよ」

あー、家ってええな
なんか落ち着くねんな
おうちごはんでも作ろうかな
ってなりますよ
それが小説の言葉で言うと
外出力と言います

今たまたま家で話してるけど
サッカー場でも町でも
地球でも同じ話ですよ

一回月でも火星でも行ってみ
そんで帰ってきたらどないなる?
そやね
やっぱり地球落ち着くなー
てなりますよ

「小説の中ではいくらでも外出できる」

外出放題ですわ
スペースはあんねんもん
すごいでしょ
だからやめられへんのよ

色んなところに出かけて行って
もっと遊ぼうよ
遊ばせてあげようよ

結末はいつでも書ける
楽しみは後のためにキープしとくこと

「小説はホーム&アウェイです」

未知の場所にたどり着く必要はない
行ってから無事に帰ってくるだけでええのよ
行って帰る
それが上手くできたら何も言うことはない
こちらからは以上です

読者の目をちゃんと遊ばせてあげること
それができたら見え方は変わってくるよ

小説は言葉の旅なのよ


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