眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

VARスタジアム

2022-12-29 03:02:00 | ナノノベル
 塁審の旗が上がっています。
 1イニングに投げられる変化球の数を超えたかですね。
 非常に微妙なところでした。
 主審がVARのジェスチャーに入ります。

 オールドファッションだ。

 ドーナツのアングルからリプレイを注視しています。
 映像を見てみましょう。
 これは……。未知の変化球。

 自然界には存在しない曲がりだ!

 ストライクの判定が覆ります。
 アウトになった選手たちが、地下鉄の階段を引き返してきます。コツコツと響く足音が、リベンジに燃えながら上がってきます。
 おっとこれは判定に納得がいかないか。
 グラブをマウンドに叩きつけるとパンドラの箱が開いた。
 これはまずいぞ。

 駆けつけた警備隊が反逆者をマウンドから引きずり下ろそうとします。それを阻止すべく集まってきた、選手、スタッフ、応援団。更に空からは風船に乗って謎の援軍も合流しました。
 場内はさながらお祭り騒ぎとなっています。

 スタジアム・ロックダウン!

 ただいま球場に緊急事態が宣言されました。
 もはや我々もお手上げです。
 さようなら。
 命があったらまたお会いしましょう。 

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