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自作や移動運用関連のログです。

Tanukino 電圧時計の試作

2014-09-20 | Tanukino
ラジオペンチさんのブログでアナログ時計を正逆転させて、気圧計を作っているのを参考に電圧計を作ってみました。

クオーツ式アナログ時計のムーブメントのコイルに特定のパルスを加えると、正逆転させることができます。
時計により設定値を調整しないといけないのですが、なんとか調整することができました。

試作した電圧時計です。
文字盤には内外2周の目盛があって、内側は12等分した通常の目盛で、分針で1V単位を示し、0V~11Vです。
外側は10等分した目盛で、秒針で0.1V単位を示し、0.1V~0.9Vです。

写真の電圧は、分針が3時なので3V、秒針が4なので、0.1Vx4/6=0.067Vで、3.067Vです。
目分量では、秒針が0.1Vの3/4弱なので0.075V弱。0.07Vとすると3.07Vとなります。
アナログなので、直感的に値を把握できる割には、読み取り精度がかせげます。

ちなみに、0.9Vは54秒の位置ですが、繰り上がって1.0Vになると、分針は1分の場所を指します。
これでも電圧計にはなりますが、数値を判読しにくいので、強引に「1時」、即ち5分の位置まで進めてしまいます。
通常の時計ではあり得ない動作ですが、アナログ時計を任意に正逆転できるので、不連続な制御など、好みの制御ができます。

とはいえ正逆転には時間を要するので、電圧が大きく変わるような場合には適しませんが、バッテリーの監視など速度が要求されない用途には使えます。
ラジオペンチさんは気圧計/高度計を作成されていますが、急に変化しないものの測定にはピッタリです。
0℃~60℃表示の温度計にすれば、時計の読み方と同じなので分かり易いですね。

<追記>
この電圧時計はホールドメモリー機能があるので、測定後電源を切っても普通のメーターように針はゼロには戻りません。
次の測定時には、分針や秒針は止まったままなので、初期値の0分0秒の位置に針を戻してやる必要があります。
時計の時刻合わせで分針が戻せますが、秒針は手動かプログラムで戻してやる必要があります。
秒針合わせのために時計の風防は一時的に外してありますが、このままという訳にはいきません。
そこで、電源を切る前にSWを押してeepromに現在針が指している位置を書き込み、起動時にeepromを読むようにしました。