JJ1WKN Log

自作や移動運用関連のログです。

豆TanukinoでLEDピカピカ

2011-05-17 | Tanukino
Tanukino(Arduino)は便利なのですが、小物を作るには28ピンのAVRは大き過ぎます。
Tanukinoを始める前は、ATTiny2313をよく使用していましたが、最近はATMega168ばかりです。

ATTiny2313でTanukinoが出来ないものかと調べたところ、ATTiny2313用のブートローダーもあるようですが、ブートローダ無しのATTiny2313にhidaspxをArduinoのIDEに組み込んでライタとして書込む方法もあるようです。

ArduinoのATTiny2313用のライブラリがあるそうなので、これを使ってスケッチをコンパイルしてHEXファイルができれば、HIDaspx-GUIを使っていつものようにHIDaspxライタで書込むことができます。

ネットを捜したところ、弘前大学の小山智史先生がATTiny2313用にArduinoのスケッチをコンパイルするバッチファイルを公開されていましたので、これでコンパイルすることにしました。

必要なのはこちらのページの「(4) Arduino IDEを用いてプログラム開発(マイコン制御)」の「a2313.bat」と「arduino.bat」です。

「arduino.bat」の最後の方で「%WRITE%」と記述された行がありますが、ここでHIDaspxライタで書込んでいますので、「REM %WRITE%」とコメントにしておきコンパイルだけをするようにしました。

コンパイルする前には、Arduino-0017などにATTiny2313用のライブラリを組み込んでおく必要があります。
ライブラリのダウンロード先と組み込み方法は山形県立産業技術短期大学校の千秋先生のページにあります。

ATTiny2313のピンアサインもこちらに記載されており、デジタルI/OのD0からD16が使えるようです。
ATMega168やATMega328とは異なりアナログI/Oやシリアルプリントは使えませんが、I/O数では十分です。
クロックは内蔵RC発振の8MHzなので、水晶やセラロックが不要でその分I/O数が増えるのも便利です。

コンパイルが成功すると、「applet」というフォルダに「main.hex」ファイルが出来ますので、あとはお手持ちのAVRライタで書込めばOKです。

試しに千秋先生にページにあるBlink.pdeをコンパイルして書込んでみました。
プログラムをコンパイルする場合は、事前にArduinoのIDEでコンパイルしてエラーが無いようにしておくことをお勧めします。

ライタ用のブレッドボードにATTiny2313を挿したまま、LEDをつないでみました。
赤のLEDがD10につないであります。
実際のターゲット回路としては、電源のパスコンと1番ピンのプルアップ抵抗だけです。


これでArduinoのIDEでATTiny2313のプログラム開発ができるようになりましたので、「豆Tanukino」と呼ぶことにします。


Tanukino RTC-4543 リアルタイムクロックのテスト

2011-05-07 | Tanukino
先日秋月で買ってきたリアルタイムクロックICのRTC-4543をテストしてみました。

表面実装のICなので、穴開き基板に乗せました。
基板に実装済みのモジュールもあるようです。

1.27mmピッチの14ピンICなのですが、NCのピンが多く、使用するピンは9本なので、5x4穴の2.54mmピッチの穴開き基板の裏に乗せて、リード線を半田付けしてブレッドボードに挿せるようにしました。


とりあえずTanukinoに接続してテストしてみました。
接続はCLK,CE,WR,DATAの4本で、CLKの立ち上がりでDATAのリード/ライトをします。
CEはチップイネーブル、WRは読み書きの切換えです。
データはBCD形式で年月日曜日時分秒で全部で52ビットあります。


約1秒おきにリードして表示してみました。
中央の7は土曜日を示しています。


また、RTCとは独立の1Hzまたは32.767kHzの信号を出力できるようです。





ロジックアナライザのテスト

2011-05-03 | 測定器
先日秋月でロジックアナライザ(LAP-C 16064)を買ってきたので、使い方の勉強を兼ねて簡単なテストをしてみました。

Tanukinoなどで製作する際に信号を確認できるといいのですが、持っているオシロではストレージ機能が無いので繰り返す信号しか測定できません。
購入したロジックアナライザは16チャンネルで各チャンネル64Kビットのメモリがあるので、複数のポートの信号を確認することができます。
また、各種のプロトコルアナライザが用意されているので、UART(シリアル)や7セグメントLEDなどの解析ができます。

最初にシュミットインバータ1個で発振させ、方形波を作ります。
余っているインバーター2個で反転、反転させて、反転する様子を測定してみようと思います。
ブレッドボードでHD74HC14Pで発振回路を作ります。
ロジックアナライザとの接続は、発振回路の出力、反転1、反転2の3箇所です。


プローブチャンネルの設定をします。
A1~A3の3CHを使います。


測定結果です。
上から発振回路の出力、反転1、反転2です。
540μSと510μSデューティー比は50%でないことが分かります。


次に、秋月のペラ紙マニュアルに掲載されているUART(シリアル)の解析をしてみました。
ターゲットはTanukinoでシリアル出力を繰り返すプログラムを作ってみました。

プローブチャンネルの設定とバスグループの設定をします。
TX:A3(黄)とRX:A4(黄緑)をグループにします。


プロトコルアナライザでUARTを選択します。


ボーレートなどの設定をします。


ロジックアナライザのプローブをTanukinoの2、3ピンに接続します。
トリガ条件を設定してスタートボタンを押して測定を開始します。
サンプリングレートは200kHzにしてみました。
精密な測定をする場合はサンプリングレートを高くしますが、測定時間は短くなります。
Tanukinoのスケッチではシリアルプリントで"WKN"を3mSのインターバルで繰り返し出力しています。
写真ではよく見えませんがスタートビット、データ、ストップビットといったお馴染みの信号を見ることができました。


最後は標準で付いている7セグメントLEDのプロトコルのテストをしてみました。
7セグメントLEDのテストはa~gの7本とコモンの1本の接続が必要で、少し複雑です。
ポートAの8本のプローブで使って接続します。
TanukinoのソケットにL字形のピンを刺して信号を取ります。


プローブチャンネルの設定とバスグループの設定です。


プロトコルアナライザで7SEG LEDを選択します。


ピン接続の設定をします。a~gピンとコモンピンを割り当てます。
また、アノードコモンかカソードコモンかを設定します。


トリガ条件を設定してスタートボタンを押して測定を開始します。
Tanukinoのスケッチでは1と8を繰り返し表示しています。


そこそこのお値段なので、マイコン関連の自作をする場合はこういうのがあると重宝しますね。