JJ1WKN Log

自作や移動運用関連のログです。

uBITXの製作 その5

2019-10-27 | 無線機
その5です。

 全体的なテストをしました。

 Si5351Aから3つの信号が出ていますが、接近しているので12MHzのキャリアが混入しており、目的の周波数を含む色々な信号が合成されているので至近距離で受信すると気になります。
 そこで12MHzを扱う変調・復調、クリスタルフィルター、アンプを一つの基板にまとめました。


 45MHzの第1IFへの変換と12MHzの第2への変換、送信用のパワーアンプのPA1、PA2、PA3で、終段の手前まで実装しました。
 12MHzのキャリアが他のクロックに混入しているので、12MHzのトラップを追加してみました。
 出力はCWで150mW@7MHz程まで出ました。


 全体写真です。
 
 受信は周波数による自動LSB/USB設定で、送信時は自動的にSSBとCWが切り替わります。
 PTTを押すとSSBで送信、パドルを操作するとエレキーによるCWでの送信となり、常時動作しているAFアンプにCW時はサイドトーンが注入され、SSB時はミュートされます。
 マイクはダイソーで買ったおもちゃのマイクにコンデンサマイクを仕込んだもので、元々付いていたSWはPTTとして機能しています。

uBITXの製作 その4

2019-10-26 | 無線機
その4です。

nanoVNAを入手したので、uBITXの12MHzクリスタルフィルターを測定してみました。
キャリア周波数をスキャンしながらバワー計で測定したときのバンド幅は3kHzくらいかと思っていましたが、結構裾野が広がっていました。



キャリアポイントは受信して音を聞いたところ、11996kHzでしたがこのグラフからは11995kHzあたりでしょうか。

nanoVNA本体です。



uBITXの製作 その3

2019-10-08 | 無線機
その3です。

 変調・復調基板を合体してテストを開始しました。


 uBITXではSi5351A自体が生成する信号の周波数、45MHzクリスタルフィルターのピーク周波数、12MHzクリスタルフィルターのピーク周波数を設定する必要がありますが、どれ一つとして正確なものはありません。
 各クリスタルフィルターの周波数は大体分かっていますが、少なくともkHzオーダーで合っていないと、各信号が全く通らない状況になります。

 先ずはSi5351A自体のキャリブレーションですが、基準になる正確な機器が無いので、とりあえず最近買った無線機の周波数が正しいとして、この無線機の周波数を基準としました。
 手持ちのSGと周波数カウンターの周波数を比較してみましたが、どちらも数10Hzの差でしたので、それなりに信じても良さそうです。
 uBITXにはSi5351A自体のキャリブレーション機能がありますが、操作するのが面倒なので、ソフトウェアを書き換えて明示的に設定することにしました。
 スケッチのコメントにあるようにSi5351Aに10MHzを設定した信号が、10.001MHzと測定された場合、キャリブレーション値は、下記となるので10MHzの信号を先の無線機で受信して設定しました。
  cal=875MHz*10.001/10.000
 これでとりあえずSi5351Aのキャリブレーションができました。周波数が10MHzから離れるとキャリブレーション値は異なるようですが、今後の課題として深追いしないことにしました。
 次は45MHzクリスタルフィルターのピーク周波数ですが、Si5351Aで45MHz付近の信号を生成して、ピーク周波数を測定しました。
 最後に12MHzクリスタルフィルターのピーク周波数です。これも同様にSi5351Aで12MHz付近の信号を生成して、ピーク周波数を測定しました。12MHzの信号は変調/復調時のキャリア周波数なので、クリスタルフィルターのピーク周波数というよりも、USBなのでフィルターの立ち上がり周波数付近に設定するべきですが、とりあえずこの値で設定しました。
 uBITXはキャリア周波数も設定する機能がありますが、ソフトウェアを書き換えて明示的に設定することにしました。

 先ずは受信からとSGで7MHzのキャリアを発生させて受信してみたところ何も聞こえなかったので上記の周波数設定をしたところ、受信はできるようになりました。