年月に関守なし…… 

古稀を過ぎると年月の流れが速まり、人生の終焉にむかう。

秋立つ

2015-08-12 | 俳句&和歌

◇◇◇  秋立つ

 盛夏。連日の35,36度の猛暑酷暑で高齢者には身に応える。孫でもいれば市営プールという手もあるが、それも叶わず。図書館は夏休みで中高生のガキ共に座席は完全に占拠されている。たまたまの空席に爺さんが座わろうものなら、決して佳い顔はされない。「許されざる者」の心境である。
 何かと高齢化社会については言われているし、選挙ともなれば「お年寄りを大切に」のマニフェストが並べられるが、実現の見通しはない。家の中で右往左往している高齢者が熱中症で幾人死ぬのだろうか。ニュースは死者の数を報道はするが、その対策については触れる事はない。こまめに水分を摂って我慢しよう!
 ところが8月8日、最高32度、夜は26度で久しぶりにクーラーなしで休めた。誠に有難く、巡り来る自然の恵みに感謝感激である。「初めて秋の気配がほの見えて来る」立秋だという。暦によれば「これから立冬までを秋」とよび、まだまだ暑い日が続くが、それは「夏の名残で残暑」となる。
 これからは1日1日と涼しくなり、赤とんぼも飛ぶようになります。では、皆々様「残暑お見舞い申し上げます」

 
  古書店はただで涼める気兼ねなく哲学書などの背に触れながら

  議事堂に「安倍政治許さない」墨痕鮮やか炎暑に凹まず


   熟れ蒸して葦もそよがぬ処暑の午後(ひる)
 
   地下鉄を出れば酷暑の雲の峰

※雲の峰(くものみね)=峰のように高く立つ雲。入道雲