今日は結局、折りたたみ傘は必要とならず、雨は降らなかった。やっばり晴れ男だった。
本屋に立ち寄り、ちょっと見て懐かしくこんな本を買ってしまった。
中学一年生の夏休み前に、数学の先生からこんな問題を出された。
「任意に与えられた角を三等分せよ」条件は定規とコンパスだけで。というものだった。
仲良し4人は放課後、黒板に向かって、あぁでもない、こうでもないと議論した。
今となれば「単位円と三等分戦の交点のx座標は三次方程式の解だから四則と開平を含む式では表すことはできないので、作図は絶対不可能」とわかるが、当時は真剣にみんなで考えた。
ギリシャの三大難問は、この問題の他に、「与えられた立方体の二倍の体積となる立体を作れ」、「与えられた円と等しい面積の正方形を作れ」というものだった。
二つ目の立方体の問題は立方根だから作図は不可能。円の問題は超越数が含まれるのでこれも作図はできないのだから、そもそも中学一年生にトライさせる問題ではなかった。まぁ、当時方程式もわからない中坊にこんな問題を出した先生がおかしかったのか、トライした生徒がバカだったのかは別として、懐かしい思い出になっている。
この本の筆者は「生徒の思考力・創造力の低下に危惧を抱くのである。暗記力を重視した知識詰め込み教育から主体的に問い学ぶ、本来の学習ができる数学教育に変革するためには初等幾何の有用性を再認識させることが重要」と記している。コンピューター教育もいいけれどコンパスで円を描くことができない子供もいるようだが、そんな教育はもう古いのだろうか。