Jerryは16歳を過ぎ、だいぶお年寄りになった。5年ほど前に前脚に腫瘍ができ、決断して断脚の手術をして現在に至っている。走ればむちゃくちゃ早かったJerryだったが、手術が終わり面会に行ったら、三本足で見事に立ち上がり、最初はもう一本の脚がまだあるかのように歩き出し顔から転んだ。まさか歩けるとは思わなかったが、今では器用に散歩に出かけて近所の彼女たちをナンパしている。
それでも年寄りになり、近頃は肉球も硬くなってフローリングが滑るようで、見ていて危なそうに見えた。実際、水を飲むときに後ろ足でバランスを取っているのだが、滑って一生懸命体勢を整えている。そこで掃除が大変にはなるが裏面にゴム材質のマットを引くことにした。引越し作業現場のようだが、これでJerryは安心して歩けるようになるはずである。
マットを敷設した長さは15mを超えた。彼がいつも歩くルートの長さだ。源太郎の部屋に来る道筋、玄関に行く道筋、水飲み場に行く道筋、そして犬舎からダイレクトにリビングに入る道筋、それらを毎日見ていたので、そのルートにマットを引いた。汚れるのでそれぞれを固定せず(ゴムの背面が密着して動かない)外せて洗えることも想定して素材を選んだ。最悪貼り付ける必要があるために、滑り止めの半接着テープも購入してきたがそれは必要なかった。
敷設後、早速Jerryが歩き回った。滑らず快適に部屋中を歩くことができる。これで滑ったり、転んだりすることはないだろうと思う。そして気持ちよく寝そべってもいる。一安心。
ぐっすり寝ていたLauraも起きてからは、このルートを走り回った。ダッシュが効き、逃げ足が一段と早くなった。まるで逆だがトムとジェリーのようだ。しかしよく寝るLauraだ。