経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

交代の意義

2009年09月30日 | Weblog
政権交代です。

このことが、従来思考から、未来志向への交代になれば
良し。そうでなければ同じこと。
もちろん国民は、前者を期待してこの結果がでた。

未来への期待が現実を変え、今を創った。

ここに、普遍的根本原理を、私たちは見い出します。

未来が今を創る。

これです。
これが計画の本質です。

今の政治で欠けているのは、端的に言えば
ビジョンがあって次ぎに長期戦略が立てられ、
その具現のための今がある。

ところが、今良かれ、今悪いから、云々・・・。
自分良かれ、自分たちに都合悪いから、云々・・・
の刹那対応の積み重ね、これが今の現状なのです。

ここでは政治の話は置いておいて、
同じことは多くの経営者の考えもそうではないか。
ということから、正しい経営計画の考え方について
昨日、簡単に述べました。

本日は、ポイントを5つに整理しておきます。

1に、長短の違い、意義は本質的に異なっていること。
 説明は、昨日の原稿を参照ください。

2に、次に戦略について。
 孫びんの兵法、競馬で確実に2勝1敗で勝つエピソード。
で、説明しましたが、これは、結果論ではありません。

目的具現のためにこの投資、痛みが存在し得るということです。

撒き餌をするのは、そこに未来の目的があり、
それが現実化するといった確信に基づく戦略思考があってのこと。

目標具現のために長期的、俯瞰的、総合的に見ての流れ、シナリオを描く。
それが戦略です。


個々での他者に振り回される、刷り込みに囚われない。
この他者の中に、過去の自分、また未来の自分が、
今の自分に縛られている、そうした自分も含む。
戦略の本質は、そうした囚われに己を空しくする。
これが絶対要件なのです。

現実は、己の囚われ、欲、丸見え。


3に、未来の計画は過去、今の延長線におかないということです。
ここが、とりわけ重要なポイントです。

過去に囚われた今の行動、そして未来の計画を作っている。
延長線において未来を考える、といった思考を改めるのです。
その理由は既に述べました。
一言で言うと流れに逆らわないということに尽きる。

長期計画を逆下りし、短期計画を作るということです。
具体的に言えば、長期経営計画を10年として立案したら、
次は7年の中期計画、その次には5年、次3年といった手順。
これが流れに即するという意味です。

4,私たちは未来に向かって進んでいるのではない。
この幻想を捨て去ること。
その上で、未来に設定した目標に向かって、
自分の瞬時、瞬時の判断で行動。
その積み重ねが時間軸が形成され、目標に接近する。

これは、自分が未来向かって突き進んだのではない。
未来から時間がこの今に流れてその結果、
未来が今、現実となるということです。

わかりやすい例を示しましょう。
私たちは、死に向かって努力しているのではない。
自分の力で、年取っているいる人はいない。

私たちは常に未来から流れてくるものに「対応」している。

諸行無常。

だからこそこの私が瞬時、瞬時の対応しなければならない。

その瞬時、瞬時の積み重ねがいつの間にか目標からずれている。
そういう意味で、自分が自分を俯瞰的、長期的、客観視、
すなわち己を虚しくすることが絶対欠かせないと考えています。


そうしたことはしばしばある。

だからこそ、時折、踊り場、一里塚みたいなところで立ち止まり、
「ここまでの判断は総じてどうか」を自分を含めて見てみる。
これが5。


何を言いたいのか。流れが変わるのではない。
流れが、変わったのではない。
交代の意義

これまでの流れに逆らう、あやまった対応、在り方を廃棄し
流れそのものに、私たちが即させることだ。

一夜明けて、バラエティ番組に、新潟のM・Tがでて、
数年前の繰り返し、再現している。

こんな調子では、看板が自民から民主に変わっただけ、
になりかねない。それがものすごく心配になり、
「変えあることの本質」を整理しておきたかった。