経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

「過去から、今、私の思うこと」

2006年08月25日 | Weblog
 かつて、「小さい店は大型店で全滅する」、と言っていました。
いまでも言っている人がいます。人は、皆自分を被害者におきたいし、経営コンサルタントは、危機感を前提にものをいいたがります。
だから、
「大型店の、あの値段ではお客を取られるのは当然だ」
と、商店主の多くはため息をつきました。
「小さな店ではね」
と、身の小ささを不振の理由に挙げました。
 しかし、コンビニが各地に出店し始めた頃から、そんなことは表向き言うひとが少なくなりました。
 大型店が、次々倒産し出すと、
「あんな大きな店もつぶれる。ましてや吹けば飛ぶよな私の店は」、
と言う人もいました。でも中には、「おできも店も大きいほど、潰れるのが早い」、という人も出てきました。

そのころからです。国や経営コンサルタントは、「郊外店舗時代、中心商店街は閑古鳥」と言い始めました。その流れが、今も続いています。

 それで街作り三法、変えることになりました。
15日間連敗した小柄な力士が増えた。それで体重性にと、柔道みたいにルールを変える。
力士自体ではなく、制度やルールを変える。ことの是非を問うているのではなく、なにか違う。

         小さい店でも繁盛している
         安売りでなくても、売れている
 
 こうした事実から、私たちは無視してきました。小さい例外は大勢に影響がない。マクロは小さなミクロの異分子を消してしまいます。無視しました。そうしなければ、論理が通らないからです。

 でも、それは、

         小さい店でも繁盛している
         安売りでなくても、売れている

 その事実が存在していない、ことの証には絶対にならない。
それはなんで、だろう、と小さな事実の中に、大きな本質を掴むことを、怠ってはけしてならないことだったのです。

否、とてつもなく重要な事実を、私たちは確認しておくべきでした。
それは、

 これだけ多くのお店があって、しかもあなたの店よりはるかに立派な、大きく、値段も安い、さまざまな店があるなかで、こんなちっぽけな店に、わずかばかりかも知れませんが、お客様がきてくださる、という事実。
 「田で食う虫も好き好きよ」
と、自嘲しないでください。

自嘲はいけませんが、実は、その通りだと私は思うのです。
だって、不思議に思いませんか。

          わざわざ、お金もっていらしてくださる。
          他に、お店がいっぱいあるのに
          どこで買い物してもかまわないのに

          この事実を、見逃していませんか。
          このすごいことに感動していますか

ここのところを考え得る方へ、私たち自身の考えを変えていく。この今から、私たち商人がなにを考え、なにをすれば小さくても胸を張って堂々生きていけるか、まずここからだ、と私は思うのです。

注)この原稿は、思うことあって、私のブログのいくつかに重複してUPすることをお許しください。