パピコの誕生や成長していく子犬の写真や動画を見ていただくと、ブリーダって、こんな可愛い子犬に囲まれて・・沢山の成犬たちと触れ合って・・いいなぁ~と感じるかもしれません。
確かにパピコは可愛いし、見ていて癒されますが~それは生後50日くらいまでです。それ以降は、体力がありあまるイタグレの子犬たち。小さな怪獣と化します。怪獣になってからは、人間が育てながら躾も入れるので大変です。
育てる人間は、365日・24時間の肉体労働で、お正月もお盆もお休みはナシ。これに耐えられる体力と精神力が必要です。
成犬たちも、うちでは全員を最期まで看取ってきましたので、ワンたちがショーやお産を引退してからのその後・・約10年間を、終生面倒を見ています。私としては当たり前のことです。(自分たちの生活は確保されています)
しかし現実に、この仕事・子犬の販売で生計を立てている自称ブリさんにとっては、新たな法改正で、出産は6歳までと決まったので、終生の面倒を見るのは難しいと思います。
それで、繁殖の引退犬を、自称ボランティア・里親レスキューなどとうたって引き取っている団体に渡しています。この団体は、わけがわかりません
ボランティアと言えるのかな。どちらのサイトも名目は良さそうに見えますが、法の網を逆手に取った新たな新商売のように思えます。
それらの団体では高額のお金が発生しています。また寄付金として定期的に募金を募っているところもあります。確かに人間の生活費も必要です。現実として、お金が入らないと行動していくことはできないでしょう。
ボランティア・レスキューと名乗る団体からワンコをお迎えする方は、その団体のことをよく調べてから決断されたほうが良いと思います。
わたくしが願っているのは、そのような団体に譲渡されたワンコたちには、残りの犬生を幸せになってほしいです。
パピーミルで繁殖に使われた女の子たちの悲惨な状況をよく知っています
やっと解放されたあとに、ふたたびお金を生み出す道具として使われるのは可哀想です。人間は、冷たい人ばかりではない。優しいのですよ
と心を込めて教えてくれる飼い主さんと めぐり会ってほしいです。
我が家も老犬たちが多いですが、その中の1匹が介護生活のようになりました。介護が始まった時期に、パピーちゃんの出産がありました。やがて灯が消えていく老犬と、新しい命を生み出してくれたママ犬たちのケアーで、日々忙しくて、一日中、びっしりとスケジュールをこなしています。私は家の中が仕事場になってます。若い時のような体力もなくなり・・9時半頃には一旦寝るようにしています。
一旦寝た後に、ママ犬にご飯とスペシャルミルクをあげるので、夜中に2回起きています。
ママとパピーハウスです👇狭い場所ではなく、広く作りました。

他のワンが覗くとストレスになります。だからゲージにバスタオルをかけて目隠ししています。ママはよくお世話をしています。とても安産でした。第一子・215g。第二子198g。第三子・178gでした。母乳もたくさん出ていて、子犬のお世話もよくしてくれる素晴らしいママです。
タイトルの、色々ありましたの中のひとつ。私は夜中にご飯をあげたり、何度か夜中にハウスに行くのですが。その際にフェンスに足を取られてしまい、思いっきり転んだのです。いえ、フェンスの中にうつぶせに倒れた
というほうが正しいです。その時、ガシャと大きな音がしたので、ママ犬はびっくりして外に飛び出しました。私は右の肘のあたりを強打して、とても痛くて しばらくうずくまってしまいました。疲れているので、寝ぼけていたのか
それからが大変。右の腕・肘の廻りが腫れあがりました。痛みは指まで広がりました。お箸は持てるのですが、お口まで腕が上がりません。包丁は持てるのですが、痛くて食材を切ることができません。右手では、顔を洗うことも歯磨きをすることもできない状態です
治療方法は、痛み止めのお薬とシップを貼ることで、1~2週間で治るそうなので、経過観察しています。一日中、ワンコのチーのお掃除で、床や汚した家具を拭き掃除している私ですが、それも力が入らずズキンと痛むので、四苦八苦している状態です。
お風呂に入っても、身体や髪を洗う~というよりも拭いているだけ。右腕全体が痛くて力が入りません。
ケガもなく健康であることは、素晴らしいと痛感しています。通常の身体に戻れるように、指折り数えて日々を送っています。
そして、色々あったことで一番残念で辛かったこと。
それは、3頭のパピコの中で、一番大きくて元気に産まれてくれた長女が、突然亡くなってしまったことです。数時間前まで元気に動いていて、お乳も上手に飲んでいました。
新生児が生れると、私はハウス前に枕とお布団を敷いて横で見守っています。3匹ともお乳の吸い具合もよくて、ママ犬もよく食べて飲んでくれるので、私は安堵して眠りにつきました。その後、夜中の2時過ぎに目が覚めてパピコの確認をすると。。。長女の動きがにぶい。ぐったりとしているように見えました。
なんか変だ!普通じゃない!どうしたの?なにがあったのか?緊急事態であると確信した私は➡体中をマッサージして、特に心臓あたりを主にマッサージしました。
しかし長女の動きはよくならず、ぐったりとしています。そして、飲んでいたお乳をゲロッと吐きました。お乳を受け付けないなんて。ママ犬は、長女が吐いたお乳を口で拭き取って、そのあともパピコのお顔をずっと舐めまわして復活を促していました。ママも、子犬が危ないことを察知しました。ママ犬のためにも、死なせてはいけない。そう思って、ずっと身体をさすって温めました。
しかし、夜中の4時頃から、パピコはお口を開けて えーん・えーん
と鳴きだしました。1時間くらい鳴き続けて・・悲しい鳴き声でした。お口をずっと開けたまま鳴いているので・・苦しいのね
あちらの世界に逝ってしまうのねと悟りました。このような状況で下手にいじると、死期が早まるのでダメです。えーん・えーん
と鳴く時間が長かったので、ママ犬は困ったような声でク~ンと悲しくつぶやきしました。
215gの十分な体重で生まれてきたのに。どうしてこのようなことになってしまったのか。助けてあげられなかった自分が情けなくて。数日たった今でも、不可解で残念でモヤモヤと葛藤しています。
イノセント犬舎を立ち上げて今年で30年です。何十件ものお産を経験してきました。その間、未熟児(100g以下)で生まれた子・微弱陣痛で時間がかかり仮死状態だった子の死を経験したことはありましたが。
今回のように215gの立派な体重で、身体にも異常がない子で(これは生まれてすぐに全身を点検しています)元気にしていた子が・・突然亡くなってしまったのは初めての経験でした。
ママ犬は、長女が亡くなった後も、他の姉妹たちと同じように、大事に抱きかかえてお世話していました。でも、亡くなったことは分かっているので、時々私と目を合わせては➡悲しい表情をしていました


このような残念なことになったのは、犬の神様からの教えとあとから思いました。どんなに慣れてきても、命を預かることに十分なことはない。少しでも気を抜くことは許されない。しっかりとやりなさいと。
一番可哀想なのは、ママ犬です。おなかの中でしっかりと育ててくれた。命懸けで産んでくれて、ママになってからも身を削って育ててくれています。ありがとうね。感謝しかないです。
でも終わったことをいつまでも引きずるよりは、前に進まなくてはなりません。

次女・三女は順調に育っています。

ママちゃん、授乳が終わってパピーたちが寝ているときは休憩タイムです。

他のワンたちをハウスに入れて、ママちゃんの自由タイムです。あの日から数日が経ち、ワタチ元気になって(一旦落ちていた)食欲も戻ったよ。安心してね
あ
窓際が大好きで、自分から進んでこの場所へ行ってくつろいでいます。
私が留守にしているときに、下でワンの吠える声がするので・・誰か来たのか?と慌てて主人が1階に降りたら。ママちゃんが窓際から庭を見て ワンワンワン!と何度も吠えていたそうです。それもストレス解消ですよ。

ママちゃん、ごろにゃーんと体を伸ばして気持ちよさそうです。育児にかかりきりでなく適度に休憩しているので、ママのストレスも軽減されます。
犬が安産とは、昔のことわざです。ママ犬は24時間営業で、身を削って子育てしてくれます。子犬は可愛いけれど、ママ犬はもっと可愛くて愛おしいです
子犬が育つ後ろには色々な出来事もあること。これから子犬を迎える方に、少しでも参考になればと思い書かせていただきました。
ご覧くださり、ありがとうございました。