輸出のことを書いたところ~大変ですね~とお言葉をかけていただきました。一応、イタリアングレハウンドのブリーダーを名乗っていますからね。繁殖が主な仕事ですがショーにも参加しています。
輸出は全く考えていなくて、お話があっても無視してきましたが。特別な人からのお申し出だったので、この年になって新たに勉強させていただけることはありがたいことだと・・何でも前向きな・・おめでた人間です。
せっかくブログを見てくださっている方々のために、もうひとつお話を。
輸出入には、犬を海外へ運ぶわけですが、そのやり方もいくつかあります。一番簡単であり経費もお安くできるのは、犬と一緒の飛行機に乗り、犬を手荷物扱いとして運ぶことです。荷物、いわゆるスーツケースやおみやげ品の扱いです。この場合も、犬は事前の検査や書類作成は同じように踏まなくてはいけません。動物を海外へ連れて行く時は、この作業・労働はすべて同じでクリアしなくては渡航や入国はできません。
犬と一緒に飛行機に乗る場合はいわゆる旅行です。犬は人が持って行く手荷物扱いになりますので、一律同じ料金です。大型犬も小型犬も、ゲージが大きくても小さくても同じ料金であり、はっきり言って➡お安いです。手続きが終われば、犬と一緒に同じ搭乗口から~ひょい~と飛行機に乗れます。事前に格航空券安を買っていたら、お得な料金ですみます。犬には税金もかかりません。
関係ない写真です。数日前に初雪が降りましたが・・溶けています。
もうひとつの方法は、輸出入の代行者に頼んで、犬や猫をその人に引き取りに行ってもらうことです。忙しくて自分でいけない人もいます。その場合、代行者に手数料と交通費を渡して、自分に代わって運んでもらうのです。動物と同じ飛行機に乗るのですから、同じく手荷物扱いになり、動物の運賃は安いです。たとえ代行者の交通費を払っても、後に述べる貨物扱いよりも安いです。
この代行者は旅行をする人となりますので、あくまでも犬の輸送料を安くするための人です。輸出入の手続きをしてくれる人ではありません。輸出入の手続きをするのは、自分がするか、別の代理業者に頼むことになります。
私の知人にも代行をしている人がいます。海外事情にも詳しい人です。その方は、松村さん~次はボクが代行しますよ。ヨーロッパは何度も行っているので~そのほうが安くてお得ですよ~といつも言います。要は・・その人は海外旅行をしたいのだな? 頼む気にはならないですね。自分のことは自分でしますよ。
そして今回私が行う輸送方法は、一番面倒くさくてお金もかかる貨物扱いです。
最初は、間に入って通訳をしてくれているMさんが、飛行機で相手国まで運んでくれる予定でした。しかしコロナが発生。お互いに、10月~11月頃には終息するだろうと考えていました。しかし、今でもメドは立っていません
要職についているVIPさんや、許可が降りた人以外は海外への渡航や入国ができない状態です。それでMさんの友人のスチュワーデスさんに頼む予定でした。しかしその方は11月からアメリカ便へと勤務になり、日本を離れてしまいました。ガックリしました。
ボクの輸送にも、そんな事情があったのか?大変だったんだね。
それでやむなく、一番面倒くさくて、ややこしくてお金もかかる貨物扱いになりました。そうしないといつまでたっても渡航できないし、ボクちゃん、大きくなっていくし。新オーナーさんの子供さんが、いつ来るのママ~と待ち焦がれているそうです。
貨物扱いになると、管轄の部署が違います。旅行ではないです。世界中で成り立っている物流です。貨物は規制が大変です。ヘンな怪しげなモノを運ぶ人間もいます。貨物扱いになると空港検疫はピリピリです。
出発日、まずは人間の搭乗口とは別の社屋にある成田空港・動物検疫所に行きます。そこで無事に手続きが終わったら、次は離れた場所にある税関の場所に行きます。そのためには専門の通関士を事前に予約しなければいけません。(ヤマト運輸の方に予約しました)
人間と一緒に旅たてば、税金もかかりません。しかし貨物となれば、犬の購入代金の領収書などが必要で・・その金額に対して10%の課税がかかり支払わなくてはいけません。
これは入国の時も同じです。過去には、犬の代金の領収書を準備していなくて、成田の税関から、これでは輸入許可が降りませんよと言われました。その時は、FAxにて金額の振り込み書を送り、無事に入国できました。その際、輸入の目的の項目に➡犬の代金と書いていないとアウトです。犬の料金ではなく別の商品の領収書ではダメ!です。当たり前ですね。
同じく成田検疫所にて診察してもらう獣医さんを予約します。常任していないので予約が必要です。札幌で一週間前に獣医さんに診察してもらい健康状態良好の証明書を発行してもらっているのに・・・当日にまた健康診断を受けて証明書もらうという➡念の入れようです。これはすごいです。目に見えない経費がたくさんかかります。
手荷物として犬と一緒の飛行機に乗るのであれば、ゲージの規制も厳しくなくです。しかし貨物として送る場合は、前回のブログに書いたように大きめのゲージでなくては許可が降りません。事前に許可書が必要で、ヤマト便の方が取ってくれました。
貨物便ではゲージの、大きさや重さによって輸送価格が大きく違ってきます。当然ですが大きいゲージ・重たいキロ数によって価格が高くなります。今回はすごく高いです。貨物料金は高いよね。人間と旅行で運ぶよりもはるかに高いです。
これは国内のペット料金にも当てはまります。人間と一緒に飛行機に乗る場合、一律片道¥6000です。大型犬・小型犬共に同じ料金です。
しかし貨物として犬だけを送る場合は、飛行距離やゲージの大きさ・重さによって価格は高くなります。国内でも、札幌から福岡に送ったりすると価格は2倍になります。
ボク、毎日お庭で遊んで楽しくしているけど、そんなウラ話があったのですか。
そうよ~!キミが幸せになる確信があること。他国でキミが商売に使われない事。ミラスロフさんへの恩返し、そしてお手つだいしてくださっているMさんからの誠意が伝わって、ここまで頑張ってきました。全体の9割くらいまできたかな。
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