ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2017.10.21 長雨の東京脱出、しばしココロの癒しリゾートへ

2017-10-21 20:48:01 | 
 昨日はなんとか1日の仕事を終え帰宅。またしても宴会の夫のおかげで、夕食の支度はパス。ラッキー。溜まった洗濯物を片付け、部屋干しを済ませ、適当に夕食をつまんだら、ダラダラと一人で金曜日の夜を過ごした。相変わらずの気持ち悪さと食欲不振、便秘、だるさと熱っぽさが続いている。

 そして、今朝。治療週の週末というのに、行きも遅く、帰りも早いから、と思い切って申し込んだツアーに参加である。当初は先月のうちにお花も紅葉も観たい!と欲張ったのだけれど、うまく日程が合わず、夫は残っていた最後の夏休みを使えるから、と今日の出発になった。

 あいにく最寄り駅発のちょうどいい時間のリムジンバスがなかったため、少しでもゆっくり寝ていたいということで、のんびり起床。朝の連続テレビ小説を見て朝食を済ませてから、ギリギリにパッキング(結局、忘れ物大王の夫はまたしても忘れてはならないモノを忘れるということにあいなった・・・)。雨がそぼ降る中、タクシーで最寄り駅まで移動し、電車を乗り継いで空港に向かった。

 順調な乗り継ぎで集合時間30分前に手続きを済ませ、手荷物を預けて空弁をゲット。リニューアルされたばかりというラウンジで小休憩。まだ全く本調子ではないので、イマイチテンションが低いが、寒さと長雨の東京脱出に成功し、無事機中の人になった。
 様々な色のツアーバッジを付けたツアー客で溢れる機内は結構騒がしい。食欲もなく、隣で「今日も元気だ、ご飯がうまい!」と空弁を頬張る夫を横目に、自分用に買った小さな笹寿司を半分以上渡し、iPodに入れたSさんの声の瞑想ガイドを聴きながらウトウト。

 飛行機は5分遅れで無事到着したものの、同じツアーの2人が行方不明。添乗員とガイドさんは汗だくで捜索に走る。結局のところ、バスが空港を出発したのは到着後50分も経ってからだった。外気温は16度。予想よりずっと暖かい。
 総勢38名のツアー、秋のデラックス北海道3日間と称して、初日に泊まるのは以前から気になっていた、アイヌ語ではココロという名前のリゾートホテル。素敵なリゾートホテルでゆっくりまったり、というのがツアーのウリなので、今日は新千歳空港からそのままノンストップ、117Kmの走行距離である。

 1時間半ほど、小樽を望む美しい日本海や、白樺の木々、残念ながら既に盛りを過ぎている紅葉を見ながら(北海道は赤い葉が少なく、黄色が多いので黄葉のコウヨウである。)バスは進む。久しぶりに青空を見た。山々も雲の流れも雄大で美しい。途中の夕焼けもなんと美しかったこと。

 まだ明るいうちにホテルに到着したが、ガイドさんから「暗くなったら絶対に外に出ないでくださいね。」と念を押される。今年は既に4名の方が熊に襲われて亡くなっているそうだ。確かに山の中、な~んにもない、である。冬眠前の森の熊さんたちにバッタリ遭って、エネルギー補給のために喰われてしまってはたまらない。

 一度閉鎖されたホテルを外資系ホテルチェーンが買い取って2年前にリニューアルオープンしたそうだが、建物自体は20年ほど前に建った洒落た外観をそのまま残している。
 エントランスは吹き抜けでとても素敵。早速写真を撮って、リゾート気分を盛り上げる。だんだん元気になってくる現金な私である。

 夕食にはまだしばし時間があり、荷物を片付けたらまずはホテル内探検である。館内は木を贅沢に使ったナチュラルな家具や調度品が並び、落ち着いた橙色と焦げ茶の色調のインテリアは、ちょうどハロウィンの季節にもピッタリ。昼間ならネイチャーアクティビティも充実している様子。
 館外にあるマーケットを探してウロウロしていると、レストランの入り口にいたシェフがマーケットや温泉を案内してくださった。流暢な日本語にびっくり。
 十月下旬の北海道、一体どれほど寒いだろうと覚悟してやってきたけれど、このところの東京は冷たい雨が降り続き、北海道に負けず劣らず寒かったから、それほどでもない。
 外は本当に真っ暗。残念ながら雲が出ていて星降る夜というわけにはいかないけれど。少し早めにビュッフェの夕食で、北海道の食材をあれこれちょっとずつお腹に収める。さすがにまだお腹一杯食べる元気はなく、ドンペリドンや酸化マグネシウム片手に控えめにしておいた。明日はもう少し食欲が回復しますように。

 今日はただ温泉に浸かって森の癒し空間を楽しむつもりだ。入浴後リラクゼーショントリートメントをお願いしようと思ったら、考えることは皆同じか、希望の時間にはお願い出来なかった。残念。
 明日は朝から一日観光と移動で、走行距離は300Km近いという。今日はゆっくり休んで明日に備えなくては。
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2017.10.19昨日の通院日に読んだ2冊と投与翌日の体調のこと

2017-10-19 21:13:16 | 読書
 昨日は2冊目の途中までしか読めなかったが、今日なんとか読み切ったので忘れないうちにレビューしておきたい。
 1冊目は篠田節子さんの「長女たち」(新潮文庫)。
 単行本が出た時から、長女(かつ一人娘)である私は是非読みたいと思っていたので、文庫になって迷わず手に取った。帯には「認知症、介護離職、孤独な世話 恋人もキャリアも失った。母のせいでー圧倒的な現実の果てにほのかな希望がにじむ共感の話題作」とある。

 徳川家広さんが解説で「篠田節子が『長女たち』というタイトルで言わんとしているのは、その家に最初に生まれた娘という意味ではなく、むしろしっかりしていて弱いものに優しい「お姉さん体質」の女性のことなのである。しっかり者で優しいからこそ、負担が集中して、苦しむことになる。それが今の日本の現実なのだ、。とはいえ、そこは物語巧者の篠田節子の作である。恐怖小説を読むような息苦しさに満ち溢れているものの、読後感は爽快である。」と書いておられる。

 物語は3篇から成る。裏表紙の言葉を借りれば、「あなたは、そこまでして私の人生を邪魔したかったのー。認知症の母を介護するために恋人と別れ、仕事のキャリアも諦めた直美(家守娘)。孤独死した父への悔恨に苛まれる頼子(ミッション)。糖尿病の母に腎臓を提供すべきか苦悩する慧子(ファーストレディ)。老親の呪縛から逃れるすべもなく、周囲からも当てにされ、一人重い現実と格闘する我慢強い長女たち」なのである。
 我が母などは物語に登場する母親たちに比べれば可愛いものだけれど、あまりに身につまされる部分が多く、読み続けるのがしんどい部分も沢山。それでも止められなかった。

 この本と前後して読売新聞で篠田節子さんの介護インタビューの記事を見た。篠田さんの作品はとても好きで、何作も拝読している。かねてより才色兼備でとても綺麗な方、天は二物を与えるものだなあと思っていたが、びっくりするほど歳を取られたアップの写真を拝見して、一瞬言葉を失った。どれだけ苦労されていたのだろう。
 20年近く各種サービスを嫌がるお母様をご自身で介護されているという。だから、本作にはご自身の経験もあちこちに散りばめられているそうだ。長女たち(すなわち篠田さん)の言葉にならない胸中は、物語では微かな希望が見えた作りになっていただけれど、実際自分たちに当てはめたらそんなことはない、と仰っていたことにショックを受けた。
 それにしてもこの国の少子高齢化は止まることなく進展していく。避けられない事実に背筋が冷たくなるのは私だけだろうか。

 2冊目は知念実希人さんの「螺旋の手術室」(新潮文庫)。
 知念さんは現役医師としての知見を活かしたミステリー作品を次々に発表し、圧倒的な支持を集める作家だというが、私は初めまして、の方である。
 帯に「驚愕のどんでん返し。読書メーター読みたい本ランキング第1位。手術室での不可解な死。次々と殺される教授選の候補者たち。事件に秘められたある想いとは・・・。」とある。警察モノが好きだと以前書いたが、医療モノも負けず劣らず好きである。今では病院と切っても切れない仲になってしまったけれど、それだけに病院の様子も想像に難くないし、フィクションだと思って読めば、なんのことはなく、愉しめる。
 
 裏表紙には「純正医科大学付属病院の教授選の候補だった冴木准教授が、手術中に不可解な死を遂げた。彼と教授の座を争っていた医師もまた、暴漢に襲われ殺害される。2つの死の繋がりとは。大学を探っていた探偵が遺した謎の言葉の意味は。父の死に疑問を感じた主人公は、同じ医師として調査を始めるが・・・・『完全犯罪』に潜む医師の苦悩を描く、慟哭の医療ミステリー」とある。
 読み始めたらあっという間に惹きこまれ、頁を繰る手が止まらなかった。これからの主人公兄妹の幸せを願わずにはいられない。

 今日も相変わらず寒い。リビングはかろうじて20度あったけれど、今年初めて暖房をつけた。タートルネックのアンサンブルにタイツ。すっかり12月の服装で出勤する。
 昨日まであんなに快調だったのにあっという間に便秘だ。お腹のモタモタ感で食欲はさっぱり。無理して詰め込むけれど、美味しさを全く感じない。ステロイドの所為で身体は寒いのに顔だけ火照っている。鬱陶しい。
 
 土砂降りの冷たい雨の中を出勤。最高気温が12度(10月としては60年ぶりだそうだ!)というが、当然事務室にはまだ暖房は入らない。溜まったメールを処理し、会議の資料の準備をし・・・であっという間にお昼になる。低血糖予防にランチにはホットココアを頂く。午後のテレビ会議は長引き、がっくり。
 とにかくあと1日、あと1日・・・である。
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2017.10.18 採血・レントゲン後腫瘍内科診察、ハーセプチン186回目(3.3倍量6回目)、ジェムザール(5割減)17クール1回目)

2017-10-18 22:03:04 | 治療日記
 昨日は仕事を終えてからSさんの瞑想ヨーガのクラスに参加。今月は治療スケジュールとクラスのスケジュールが上手く回っていて、珍しく隔週で3回も参加出来そうである。雨は小やみになっていたが、やはりうすら寒い。
 指導者養成コースのメンバーが7人、常連さんと初めて参加される方であわせて16人ほど。ガーヤトリーマントラを覚えましょうということで、手のムドラーを付けながら無心に唱える。心も身体も浄化されていくのを感じる。

 帰りは駅までAさんとご一緒する。前回より早い特急で2駅分だけ座れ、JRの乗り継ぎも最短。次の電車が大分遅れていたようでラッキーだった。午後発の高速バスで下宿に戻った息子と殆ど変わらない時間に、病院近くのホテルにチェックイン出来た。夫も出張中で、自宅は誰もいないというのも珍しい。
 3人でLINEで連絡を取り合った後、熱めのお湯にゆっくり浸かって、早めにベッドに入り、すんなり眠ることが出来た。5時間ほど連続で眠れ、明け方お手洗いに起き再び2時間ほど寝たら、モーニングコールが鳴るまであと15分というところだった。

 夫の帰りは午後の飛行機だし、息子も2限からの授業なので、モーニングLINEもせずに恒例の浴槽足湯でじんわり汗をかく。
 今日は久しぶりに晴れだという。週が明けてからもとんでもない寒さが続いている。10月中旬に最高気温が14度台とは46年ぶりだそうだ。早々とタイツを履き、コートにストールと完全防備で出かけてきたが、陽射しがあるとちょっと暑いかも。また食欲不振になるのが目に見えているので、朝食はあれこれちょっとずつ色々頂き、チェックアウトして病院へ向かった。

 IDカードを通して採血受付機へ移動。まだそれほど待っている方たちがおらず、待ち時間は7分と出ていたが、既に私の番号が「中待合へどうぞ」となっており、態勢を立て直す間もなく、採血室に入った。ほどなくして初めましての女性検査技師のKさんが担当。月に一度のフル検査なので4本。刺す時も抜く時も殆ど痛みなく、ラッキーだった。

 止血しながらエスカレーターで2階に上がり、レントゲン受付へ。ここは大混雑だ。10人以上待っており、座ることもできない人も。15分ほど待ってようやく受付が済んだが、その後はスムーズだった。ブラトップで簡単な着替えで済むので、問題なく撮影終了。
 再び1階に降りて、腫瘍内科受付へ。まだそれほど待合椅子が混んでいない。定位置も埋まっていない。読み始めた本が面白くてどんどん読み進み、そろそろ血圧を測らないと、と思ったら「中待合へどうぞ」と番号が出てしまい、慌てて測定に走る。111-69、急いだ所為か脈拍は76。まだ大丈夫かしらと思って掲示板を見ると、私の番号が「診察中」に変わっている。びっくりして、そっと診察室をノックして「申し訳ありません。血圧測定をしていて・・・」と入室。
 先生にお目にかかれたというのに病院到着からまだ1時間半も経っていない。

 「急に寒くなりましたが、痛みはどうですか」と問われ、「やはり、寒いと痛みはあります。気圧の変化によっても胸部の圧痛はあります。ロキソニンのお世話になった日がそれほど多くはありませんでしたが、週末気持ち悪さや便秘の他にふらつきがありました。」とお答えする。すると、先生が「動悸がしたり、汗をかいたりということは?」と続けられるので、「動悸はありませんが、ふらつきとともに嫌な汗をかいたことはありました。貧血が進んでいますか?」と問うと、「血糖値が低いですね、50ほどです。大丈夫ですか、もともといつも低めですが」と仰る。「ちょっとふらつく時には、チョコレートやキャンディを口に入れたりしています。」とお答えする。

 ヘモグロビンはほぼ横ばいで11.3、ふらつきは起立性貧血かもしれないとのこと。レントゲン撮影は2か月前と比較してそれほど大きな変化はなさそう。というわけで、治療続行しましょう、になり、ほっとする。
 診察室での検温は6度7分。採血の結果、白血球は4,100、好中球は1,763。問題なく投与OKの数値だ。気になる腫瘍マーカーの数値は6%ほど上がっている。「ああ、上がってしまいました」としょんぼりすると、「まあ行ったり来たり、ですね。」と、グラフの上限下限値メモリを直してグラフ増減の角度を緩やかにしてくださる。あまり気に病むこともなさそう。

 次回も白血球確認のための採血はパス、7月にCT撮影をしてから6か月以内に再撮影したいので、とのことで年内最後の治療前週に予約を入れて頂いた。来月はレントゲン撮影も様子によっては行われないかもしれない。
 前回同様4週間分の漢方2種とデノタスチュアブルに加え、ドンペリドンと酸化マグネシウムを処方して頂き、化学療法室へ向かった。

 今日は予定通りハーセプチンとジェムザール。化学療法室へ移動し、待ち時間には夫やお友達に報告LINE。まだ早いのでそれほど混雑している風情ではないが、待合椅子には数名が。20分ほど待って、内側の椅子に案内された。せっかくいいお天気になって久しぶりに太陽が拝めるかと思ったけれど、残念ながら、目の前はカーテンである。

 15分ほど待って針刺しにKwさんがいらした。刺した瞬間はそれほどの痛みはなかったが、その後スッと入らず、グリグリと探しながら入れた感じで、ちょっと顔をしかめてしまう。その後15分ほどして薬が届いた。
 今日も、3.3倍量のハーセプチン、デキサート(ステロイド)とアロキシ(吐き気止めのセロトニン拮抗薬)の混合、5割減量のジェムザール、生理食塩水の4本。
 まずはハーセプチンを1時間ちょっと、吐き気止めは20分。ジェムザールの30分強、最後は生理食塩水で流して15分弱。生理食塩水に替えたところで、血圧測定。108-54、脈拍は53。抜針もKwさん。ポート周りを強く抑えるためか抜針時に衝撃がある。ご挨拶をして化学療法室を後にした。今日は極めて順調だ。

 会計をお願いしてから、タイミングを見て自動支払機に移動したが、CT撮影の書類のせいで計算が遅れ、窓口支払に。採血・レントゲン・点滴で5万円弱をカード支払い。
 朝はいいお天気だったのに、外は雲が広がり始めている。思いのほか暖かくもない。薬局へ移動すると珍しく待合椅子に座っている人が2人。びっくりだ。30分も待たずに5種類の薬ビニール袋一杯に受け取り、2,000円強を現金払い。薬剤師さんに「今日は空いていますね。嬉しかったです。いつもより2時間近く早いです。」と言うと、「そうなんです。病院でも予約の方が少なかったようです」とのこと。

 今日はとても順調だった。病院と薬局の滞在時間は5時間ほど。ランチタイムも余裕で間に合った。駅ビルに移動し、以前患者仲間と何度かご一緒したお豆腐料理のお店で、蒸籠蒸しの野菜たっぷりのランチをチョイス。ゆっくり時間をかけて頂くことが出来た。
 帰路は快速電車にも座ることが出来、乗換駅まで2冊目の本を読み始めた。

 島に出張していた夫のこと。月曜日の往路は雨の影響で、なんと離陸後3回も着陸を試みるが叶わず羽田に戻り、次便に乗り換えて4度目の正直でようやく着陸。昼に到着の予定が夕方になったという。それでもキャンセルにならずに良かったのだけれど。ツアー客はその場でツアーキャンセルになっていたそうだ。
 昨日火曜日に無事仕事は終えたが、今日の復路は、秋雨前線の影響で風が酷く、もし飛ばないと帰れなくなってしまうということで、昼の便を朝便に替え早々に帰ってきていた。島の生活はやはり大変だね、としみじみ。
 そんなわけで、今日はスーパーでお弁当を調達しないことにして、夫に空弁を頼んでいた。ところが、帰りのリムジンバスがすぐ来てしまい、買い物をする時間がなかったとのことで、結局最寄駅のスーパーで小さなちらし寿司を買ってきてくれていた。

 帰宅後は、長雨の影響かつ息子の洗濯物も溜まっており、頑張って1度だけ洗濯機を廻した。その後、リビングでダウン。横になる。お腹を空かせた夫が、私が食べられそうな酸っぱいスープを作ってくれたけれど、具には手を付けられず、水分とお寿司を数口のみ。ランチまでは食べられたのだけれど、いつものことながら夕食まで食欲は保たない。

 明日は木曜日。午後の会議はアウェイでなくホームなので出張なしがせめても。金土日とフルに動き回ってしまったので、ノンストップでまだ疲れが残っている感じだ。自業自得以外の何物でもないのだけれど。
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2017.10.14-15 雨ニモマケズ、3年ぶりのホームカミングデー音楽祭、無事終了

2017-10-15 23:45:58 | 合唱
 土曜日。
 午前中は月に一度のお楽しみ、リフレクソロジーでメンテナンス。その後、夫と乗換駅で合流して普段は頂けないエスニックのランチを済ませ、前泊先のホテルに向かった。3年ぶりの宿泊だが、小雨がそぼ降る寒い土曜日にもかかわらず、最寄り駅からホテルまで相変わらずの人出。思うように歩けず、顎が出る。

 今回、期せずして息子が卒論の関係で帰省することになり、急遽部屋を追加で抑えた。夜、高速バスで到着した息子と家族揃って、辛い物好きの2人が汗を滲ませるくらい辛い四川料理のコースを頂く。夜は早めに部屋に入り、私は一人で合唱練習をした後、早めにベッドに入った。

 日曜日。
 今朝は、目覚まし時計より1時間早く目覚める。毎度お馴染みの浴槽足湯でゆっくり温まって準備完了。集合時間は早いし、このホテルの朝食レストランの混雑には凝りているので、昨夜のうちにコンビニで朝食を調達済み。2人の部屋に出向いて、ぱっぱと朝食を済ませた。

 今日もあいにくの冷たい雨。昨日よりも激しく長い時間降るとの予想で、最高気温も低いようだ。今回も2人が傘を差しながら最寄の路面電車駅まで送りに来てくれた。10分足らずの乗車で、終点駅に到着。ブラブラと大学を目指す。足元が悪い中、関係者がぞろぞろと歩いている。集合時間20分前には無事控室に入ることが出来た。

 卒業25周年の年、再発治療が一段落した2009年に思い切って参加し始めたOB・OG合唱団のホームカミングデー合唱。夏から秋にかけての3か月の限定練習期間という緩いペースが私にはとても有難く、今年が最後かもしれない、今年で終わりかもしれない、と思いつつ、結果として2013年を除き5回参加が叶った。2014年には、最初で最後となってしまったが、両親が見に来てくれたのだった。

 その翌年の一昨年には、練習を開始してすぐに母の直腸がんが判明し、昨年は父が急逝し・・・と、2年連続参加を断念し、今回は3年ぶりの6回目である。
 例年、抜けるような秋の青空に校歌の歌詞のとおり大講堂が映えるホームカミングデー日和であったのだが、こんな雨の日は初めて。大きな傘が荷物で、合計3か所のステージ移動が難儀でちょっと憂鬱である。

 まずは発声練習の後、最初の教室棟ステージのリハーサル。舞台の立ち位置等を確認し、それぞれの曲の出だし等を軽く歌って終了。続いて小講堂へ移動。今年は上下とも黒、という衣装だが、何といってもそれだけでは寒く、風邪をひきそうな気温だ。皆上着やらコートを着込んでいるからこれまた大荷物での移動である。

 第2ステージのリハーサルは、ジャズバンドの方たちとの曲合わせ。コラボ練習は一回だけだったので、ちょっと心配だったけれど、ひととおりの練習が出来た。あっという間に持ち時間40分が終わり、そのまま客席に移動してオープニング・セレモニーの合唱3団体合同練習に移る。
 今回もグリークラブから指揮者が出た。校歌、応援歌等3曲を一度通しで歌ったら、もうタイムアップ。同じ歌も、それぞれの団によってアレンジが違うので、ユニゾンで歌ったりと、調整がなかなか難しい。そのまま大講堂の舞台裏へ移動である。雨がしっかり降っている中、あっという間に本番に突入。大忙しである。

 講堂の演台に並び終えて、オープニング・セレモニーの開始を待つ。卒業から50年以上という往年のアナウンサーの方たちがそれぞれ自己紹介をするのを幕内で聞きながら、幕が上がり、ライトアップ。緊張しながらも、ライトを浴びて歌う校歌に気持ちが思わず高揚する。
無事に歌い終えて、さて、ようやくお昼ご飯の時間かと思えば小講堂前へ移動して、フラッシュ・モブが始まる。最初は寒いし・・・、とイマイチ乗り気でなかった団員たちだが、やってみたら、気持ちが良かったのか、一度で終わらなかった。

 我が家の2人はここでも聴いてくれている。この後私は先輩たちと恒例の学食でのランチタイムへ。いつものことながら勤務している大学の学食と同じメニューが殆ど。温かい麵を頂き、ちょっと元気になる。昼食を終え、沢山のテントが立ち並ぶ構内を移動し、楽屋に戻って小休憩。
 身支度を整えたら、進行が早まっているということで次の会場である教室棟ステージへ。

 教室棟ステージは
 和合亮一作詞 信長貴富作曲 “夜明けから日暮れまで”
 Steve Dobrogosz作曲 “Hallelujah,Too”
 Traditional “Swingin’ With the Saints”
 練習中からとても好きだった邦人曲。思いを込めて気持ちよく歌い、暗譜がちょっと心配だった外国曲2曲もなんとかクリア。夫と息子には立ち位置をLINEで連絡していて、殆ど真正面に陣取ってくれていたが、ちょうどピアノの影に被ってしまい、2人が途中で移動したのに気付いた。いやはや申し訳ない。

 この後、教室棟を出て、予定外の再度のフラッシュ・モブのゲリラ演奏。校歌を歌い始めると、ギャラリーがあちこちから集まってきてくれて、知らず知らずのうちに皆、ノリノリで歌っている。うーん、やっぱり皆、歌うのが好きなんだな、と思う。
 終わって楽屋に戻ろうとすると、同期のCさんが来てくれていて、びっくり。今年卒業35年になる2期上のご主人とご夫妻でいらして頂いた模様だ。
 
 楽屋へ戻り、次のステージまで待機。ステージとしては半分終わったわけだけれど、オープニングからフラッシュ・モブまでなんだかずーっと歌い続けていて、かなり喉がしんどくなっている。先輩たちがキャンディやチョコレートを差し入れてくださり、頂いている間に移動の時間に。

 小講堂での最後のステージは
 ゴスペラーズ作詞・作曲 大学創立125周年記念学生歌 
 三善達治作詞・木下牧子作曲 混声合唱組曲集「夢見たものは」から鷗
 3曲目から5曲目までは第1ステージと同じ3曲だけれど、それにジャズバンドの伴奏がつく。
 最初の2曲はどちらも数年前に歌った曲。特に2曲目は本当に素敵な曲で、その背景を知ると、言葉に色々な思いが籠っていることに気づかされる。

 大分喉が疲れてはいたけれど、とにかく楽しくいい気持ちでスイングして歌うことが出来た。ああ、この30分、また無事に歌い通すことが出来た。3年ぶり、お天気も悪く気圧のせいで痛みが出たらどうしよう、と体調も心配だったけれど、こうしてまた頑張れたではないか、と感無量になる。
 夫と息子が後方で聴いてくれているのが見える。ジャズバンドとのコラボもハッピーに終えることが出来て、ほっとした。

 ご一緒した方々と一緒にゆるゆると楽屋まで戻る。皆さんに「お世話になりました。申し訳ありませんが、打ち上げは失礼させて頂きます。」とご挨拶して楽屋を後にする。「また来年ね」、「また来年会いましょう」という挨拶が返ってきて胸が熱くなる。来年、そして再来年まで頑張れたらちょうど卒業35年の年になる。始めてから10年という長い年月、頑張ることが出来るかもしれないなど、8年前はゆめゆめ思わなかった。

 夫と息子と合流して、再び荷物を預けてあるホテルまでハロウィンの飾りつけが楽しい路面電車で戻る。さすがに草臥れてラウンジでケーキとお茶で小休憩。長い道のりを電車で戻り、1時間半ほどかけて最寄り駅に到着。せっかくなので期日前投票をする息子にあわせて3人で投票を済ませ、またしても夜は外食になってしまった。これはもう致し方ない。

 今年も一大イベントが終了。
 5年ぶりに、今や私などよりずっと合唱にどっぷりとはまっている息子が聴いてくれたのも嬉しい誤算だった。本当は合唱なんて興味ないし、わからないんだけれど、という夫。明日からの泊りがけの出張にもかかわらず、こうして毎回付き合ってくれることにも感謝だ。
 来年もまたきっと歌っていたいものだ、と思う。
 明日からは平常勤務。通院日も控えている。一刻も早く休まなくては。
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2017.10.13 均整術師養成コース 後期応用講座2日目、テーマは呼吸

2017-10-13 21:38:05 | 均整術
 夏のように暑かった昨日。最高気温29度から一転、今日は14度も下がって15度だという。気温が5度下がると服装を一枚増やさなければならないそうだから、いきなり昨日より3枚追加ということか。ブラウス一枚からアンサンブルにコートとストールを装着。一足飛びに晩秋の気候となった。しかも、冷たい雨・・・である。

 今日は均整術師養成コース 後期応用講座2日目。本当は明後日なのだけれど、OB・OG合唱の本番とバッティングしたため、今回は金曜日コースに振替させて頂いた。月曜日に祝日出勤したので、今日は代休。
 雨のためか電車は遅れ気味。早めに到着する筈が結構ギリギリになってしまった。それでも2駅先の駅から出る始発に並び、座席が確保出来、本も読めて良かった。

 スタジオに到着すると、瞑想ヨーガ指導者養成コースでご一緒したAさんの姿が。早速ランチをご一緒するお約束である。スタジオにはマットが14枚敷いてあり、ガネーシャ像の正面のマットに陣取る。今日ペアを組んだのは現役のヨガインストラクターさん。金曜日は定休の店舗が多いせいか、金曜コースはインストラクターさんの参加が多いとは聞いていたのだけれど、実に7割近くは若いインストラクターさんが占める。そこに卒業生がお二人、前期も講義をしてくださったN先生もフォローで入ってくださっている。

 冒頭K先生から、今日のように急に寒くなったり暑くなったりする場合の身体の変化についてお話がある。寒いと関節が締まって痛みが出る。寒いと傷口も骨も痛むのは常日頃実感していることだ。逆に暑いと緩む。お風呂で温まると、浸透圧の関係で電解質バランスが変化して、筋膜や腱が緩んで怠くなるという。なるほどな、である。

 前回までの質問タイムが済んだ後、今日は呼吸しやすい身体にしていきましょう、とのお話。首が硬いと体幹部も硬くなる。頸椎と腰椎が連動しているから当然なのだが、捩じりのポーズをすることで、横隔膜の動きが良くなり、呼吸が楽になるという。
 まずは見本の施術を見てからペアワークのいつものスタイル。アドバンスコースということで前期に学んだ手技の合わせ技、呼気の頂点で瞬間的な刺激を加える応用技を習う。胡坐のポーズから左右どちらか捩じりの得意な方から施術しあう。今日ペアを組んだ方はチアをやっていたそうで、筋肉がしっかり付いている。本当に一人一人体つきも筋肉の付き方も形もケースバイケース。難しい。

 続いて仰向けになって喉の部分を優しくつまんで左右に揺らす。甲状腺に疾患がある方にはNGというが、身体がポカポカと熱くなり、とても気持ち良く微睡みそうだ。呼吸がし易くなり、風邪の引き始めにも効果があるという。

 相手に施術してもらわず、自分で楽に肺をコントロールする方法も教えて頂いた。一般に大人になると肺の下部7割程度しか使っていないという。ヨガをすることで普通よりも呼吸が深くなるので8割くらい使える人が多いらしいが、これが9割近く使えるとなると世界が変わるらしい。1日1,2回、片方ずつ肺を使う訓練をすると確実に肺が上手く使えるようになるとのこと。これは両肺に多発転移のある私には朗報ではないか。使っていない部分が使えるようになれば息苦しさ等も随分違うだろう。

 呼吸がコントロールできると、色々な状況に自分の息を合わせやすくなる。逆に息が止まってしまうと状況に飲まれるという事態になり、行動が難しくなる。一般的に痩せ型の人は筋肉が少ないので、姿勢が悪く肺が癒着しやすいらしい。まずは呼吸法、次にウォーキングをして徐々に運動すること、それにはヨガという運動はとても良いとのこと。ああ、ずっと運動らしい運動をしていなかった私がヨガを始めたこと、呼吸法がとても良いと感じたことは間違っていなかったなと改めて思う。但し肺気腫や気胸の既往のある人には、呼吸法を激しく行うと出血する危険が伴うということで、注意が必要だ。

 なぜ、ここで呼吸法を学ぶかーそれはこうしてせっかく施術することで状態が良くなった身体を保つには良い呼吸をしてもらうことが大切だからだという。
 ということで次は呼吸中枢として連動している頸椎と仙骨の施術だ。ここの骨は形も似ており、同型相関というそうだ。頸椎の動きが悪い人はお尻も硬い。仙骨が冷えると身体にとても良くない。そこでうつ伏せになって仙腸関節を緩め、腰仙関節を開いていく施術。次に座位で後頭骨を解していく施術とどんどん進む。

 続いて肩甲骨の棘上・棘下筋を緩めていくが、これが張り付いて固まっていて痛いことといったら、ない。あちこちで「うー」「ひー」という声が漏れている。この部分をきちんと解すと爽やかな風が吹いた感じ、とK先生が表現するような体感があるらしく、しっかり時間をかけて施術をするように、とのお達し。ここが硬いと肩こりや姿勢の悪さに繋がるといい、人前に出ても緊張し易いので、疲れやすくなるとのこと。

 前回、合唱の練習で残念ながら午後の部を早退したのだけれど、その時に顔人形法のプラスアルファで肺に相当する目の下・頬骨辺りの解しを行ったというが、こことあわせて解すとより効果が大きいという。早速お風呂でやってみなくては。
 肩甲骨を解してから肩甲骨を離す施術も行い、あっという間に午前中の3時間が終了。

 ランチタイムはAさんと大好きなタイ料理レストランに。1時を回っているのにまだ列が出来ていたが、諦めずに少し待って無事入店。彼女も職場で合唱をやっていたということを初めて伺って、明後日の話などして食べるのにもお喋りするのにも大忙しで、盛り上がり、大満足。これまたあっという間に1時間の休憩が終了。

 お腹が一杯になって眠くなりそうな中、午後の部は肩甲骨の解しを深めていく。うつ伏せになり、肩甲骨の両側をはがす感じにすると肩こりが楽になるという。肩甲骨が動き出すと途端に代謝がアップして暑くなってくる。普段デスクワークばかりしていると肩甲骨をこれほど意識することはないけれど、確かに肩周りが楽になると、呼吸が楽になるのを実感する。続いて仰向けになって正面からも肩甲骨にアプローチ。両手を上げるのも辛い人向きの施術も教えて頂く。

 小休憩を経て、上部胸椎を動かすための施術も体験する。午前中にやったと同じように息を吸ってもらって、吸いきったら息を止めて密着した位置で刺激を与えるという施術。やはり難しい。なかなかタイミングが合わずに汗をかいてしまう。こうした施術は、基本は健康な人向けで、虚弱者には行えないが、元気のない人に行うと胸が開くので元気度がアップするという。確かに上を向いて、胸を開いた姿勢でシュンと落ち込むことは出来ない。

 ここまで上半身メインの施術だったが、最後に、足から骨盤までを正すと身体が整うのを実感しようということで、足の重心調整の施術。O脚の参加者が先生に数分施術をして頂いただけと、まっすぐな綺麗な脚になるのに皆が目を見張る。今期のカリキュラムには含まれていないけれど、来年はこれまでの卒業生も一緒に合宿を企画したいとのこと。靴を履いたまま3時間ほどの歩き方の講習が出来たら、とのお話も興味深かった。

 外は冷たい雨の筈だったが、とにかく代謝が良くなり身体はポッポと温かく汗が滲むほど。皆さんにご挨拶して着替えを済ませて受付に行くと、主宰のSさんのお姿も。すっかり癒されて小雨の中、Aさんと最寄り駅までご一緒した。
 帰路はさすがに通勤時間帯で、朝始発に乗った駅まで立ちっぱなしだったけれど、きちんと足裏で立てている感じで身体がシャンとしていた。
 出張先から直帰の夫の帰りが早く、生協のお届け品取入れも食事の支度も、結局お願いしてしまった。

 月曜日は休日出勤、昨日まで4日間フルタイムで働き、出張もあったため、ヨガスタジオにも行けずかなり疲れていたけれど、今日の一日ですっかりリフレッシュ。Aさんともお話したのだけれど、K先生が何気なくやっておられる施術は、いざやってみると身体を使うかなり大変なものであることを実感する。勉強中の私たちは不慣れだから余計な力も入っているのは確かだ。けれど、どんなことも何気なくやっているように見える裏にはどれだけの経験と努力が裏打ちされたものなのだろうと思い、改めてK先生を尊敬する夜である。
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