ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2014.6.20 品位というより、人として・・・

2014-06-20 20:00:15 | 日記
 一昨日の女性都議に対するヤジ事件のこと。各種テレビ・新聞報道に接しながら、ため息が出た。
 「議会の品位をおとしめるヤジは無いよう注意して欲しい」と各会派の全女性都議25人が昨日、議長に申し入れたという。ヤジを浴びせられた女性都議が所属する党では、発言者の処分を求める申入書を議長宛に出す方針を決定し、発言者が不明のままの場合には、録画映像の音声から声紋分析する準備も進めているそうだ。
 
 それにしてもなんとも情けないことだ。
 どうも“先生方”はヤジについて勘違いしておられるとしか思えない。そもそも晩産化、出産や不妊に悩む女性の問題というかなりナーバスな範疇の質問であるけれど、今般、酔った勢いで居酒屋で発した失言としても、十分セクハラで訴えられかねない「お前が早く結婚すればいいじゃないか」「産めないのか」というヤジだ。
 これをよりによって議場という公の席で、卑しくも都民の付託を得ている議員という立場で言葉に出してしまう人達の神経が、私には理解出来ない。あの議場に笑い声が広がったという状況も、目に浮かぶ。

 ヤジは「最大会派の席から聞こえた」といい、当該幹事長は「(自分の党の)議員が述べた確証はない。会派で不規則発言は慎むように話す」と述べるにとどまり、発言者を特定しない意向を明らかにしたという。が、本当にそれで済まされて良いのだろうか。
 女性都議が声を詰まらせながら質問を続けると、「おい、動揺しちゃったじゃねえか」と別のヤジも飛んだという。そういう方たちを“先生”と呼び奉らなければならないことに憤りを感じるとともに、この有様に、情けなくも、言葉が出ない。

 都議会での議員の発言については、都議会会議規則108条で「何人も会議中は、みだりに発言し、騒ぎその他議事の妨害となる言動をしてはならない」と定められているが、セクハラ発言については「罰則はない」(都議会事務局)のに対し、傍聴人は、ヤジを飛ばすことはもとより、静粛を旨とし、言論に対して拍手その他の方法により可否を表明しない、騒ぎ立てる等議事を妨害しない、などとあり、違反すれば議長の命令で退場を命じられる(都議会傍聴規則第12条、第15条)というのだから、どうしたものか。

 不規則発言をした当のご本人たちは、特定されないということでセーフ!とでも思っているのだろうか。たとえ今回免れたとしても、こうしたことは普段思っているからこそ、言葉に出てくるもの。早晩きっと足元をすくわれることになるだろうけれど。
 とにもかくにも、恥を知らない発言と、問題視されれば陰にかくれて頬かむりする、その卑劣極まりない行為に、都議としての品位というより何より、人として猛省を求めたい、と思う。

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3 コメント

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Unknown (猫目)
2014-06-20 21:20:17
昔、地方在住の知人の女性から、就職面接で「仕事なんて探すより結婚すれば?」とオヤジ面接官に言われたと聞いて、ありえないと呆れていましたが、そんな発言が議会でされたなんてもっと情けないですね。

そもそも国会でも発言中の野次がひどいので、あれも止めて欲しいと思っています。人の話は黙って聞くようにと学校で習ったはずなのに、どうして大人ができないのでしょうか?
子供のロールモデルになんて絶対になれない人達が「都民や国民の代表」というのは本当に残念なことですし、そのような人としての基本的な態度に、私達有権者ももっと厳しく目を光らせなければいけないのかもしれないですね。
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始めまして (ララ)
2014-06-21 07:15:54
偶然たどり着きました。
プロフィールや状況を読ませていただいて、私と似た状況だったので勝手に親近感を感じてしまいました。

何だか励みになったので、ちょくちょく寄らせていただきます。
ありがとうございました。
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Unknown (ロッキングチェア)
2014-06-21 07:54:50
猫目さん、おはようございます。

私が就職する時は、民間企業の総合職で勤め続けているロールモデルの先輩はまだ殆どいない時代でした。結局、男性と同じ待遇で細く長く働くためには公務員しかないと思い、これまで30年近く勤めてきました。が、公務員の世界もやはり男性社会であることは変わらず。特に議会関係は本当に時代錯誤の部分があって、私も若い頃はずいぶんセクハラまがいの嫌な思いをしました。四半世紀以上経っても、いまだ意識改革が出来ていない年配男性はいるんですよね。厳然として。
もちろん、そんな人たちばかりだとは言いませんし、それで十把ひとからげにされてしまうのでは気の毒な方も沢山いますけれど。

議員たる者、もっと襟を正して頂きたいと思います。
次代を担う子どもたちに恥じないように。
もちろん、私たちがそういう人は選ばない、という確固たる意志を持つことが先決なのかもしれませんが・・・。


ララさん、おはようございます。

初めまして。
偶然辿り着いて頂いたとのここと、ありがとうございます。新しいご縁に感謝です。
プロフィール、状況が似ている、とのこと。それは心強いです。
また、ララさんの励みになったのであれば、こんなに嬉しいことはありません。
どうぞまたいつでもお立ち寄りください。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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