昨日が祝日だったので今日は水曜日。月初めの採血は55人待ちで大混雑。さらに何かトラブルがあり30分近く検査が出来なかったようで1時間ほど待った。
さらに結果が出るまで1時間ほど待ちようやく中待合へ入ると、すぐに看護師さんに「もう呼ばれたと思うけれど」と言われ、あわてて診察室へ。「特に変わったこともなく。」とご報告。今日の採血の結果は異常なし。先週のCT検査の結果を画面で見せて頂いた。去年10月、今年5月、今回と3枚比較をして傷口皮下のしこりは前回よりやや薄い感じになり、リンパ節も殆どわからない程度になっていた。「骨は胸骨も右鎖骨も不変ですね。」と言われたところで、「これまで鎖骨の転移は全く知らなかったのですが・・・」とお話する。画像を確認すると、転院した時から既に右鎖骨にも転移があったようだ。それでも5月の画像と変わっていないのでとりあえずほっとする。これまで胸骨転移と左の傷跡付近の痛みだと思っていたので、胸部全体が痛んだり右側が痛んだりするのは不思議に感じていたのだが、妙に納得してしまった。肺には(がん細胞の)残骸のようなものはあるけれど、殆ど変わらず、ということで総合的に「不変」という判断だった。今回の腫瘍マーカーは次回診察日までわからないけれど、「とりあえず今回のCTはちょっとフライングだったかもしれません。」と先生。
処置室に移動するも点滴椅子は満員で、小一時間後点滴薬が届いた頃にようやく空いた。お昼過ぎから点滴開始。看護師さんには「昨日は眠れましたか。」と聞かれる。検査の結果を聞く前日は気になって眠れないのでは、というご心配を頂いたのだが、ずうずうしく、というか開き直って昨日は良く眠ってしまった。確かに気になるけれど、気に病んでもどうしようもない。たとえどういう結果になろうとも「受け入れる」しかないのだから。
去年どんどん押し寄せる副作用でいちいち落ち込んでいた時に、看護師さんに愚痴をこぼすと「受け入れなくちゃ」と静かに言われたことを思い出す。その時は本音を言えば「ちょっと冷たいんじゃ・・・」と思った。それでも今はそれがとても正しいことだし、本当のことなのだと思える。
夫も気にしてくれたようでメールで「もし何か問題があったら午後にでも駆けつける」と連絡があった。また泣かせないで済んでよかった。
今日は津原泰水さんの「ブラバン」(新潮文庫)を読んだ。私は中学高校とブラバンでクラリネットを吹いていた。コンクールだのコンサートだの・・・で朝練、昼練、放課後練、夏休みも冬休みも春休みも部活で明け暮れた。文科系といいつつ音楽系の部活は実はとても体育会系なのだ。そんな経験があったので題名だけ見て即購入。「卒業から25年、ブラスバンド再結成の結末は・・・」と帯にあったけれど本当にほろ苦く切ない青春小説。最近こうした青春小説にやたら目が行くのは年をとった証拠かも。
休日は久しぶりに2本続けて映画を観た。先日東野圭吾さんの「さまよう刃」の原作を読んでから映画を観た時に、やっぱり原作を超えられない・・・、と思ったのでやはり観てから読む方がいいのかなと考え、恥ずかしながら、ともに原作を読んでいない「沈まぬ太陽」と「風が強く吹いている」を選んだ。
前者は5巻の長編なので、まだ読み始めてすらいないけれど、御巣鷹山の日航機墜落はちょうど働き始めた年の夏休みで、マスコミ関係に就職した友人達が本当に大変そうだったこと等、今もリアルに記憶している。映画では御巣鷹山編が中心になっていたけれど、原作は後半会長室編がもっといろいろありそうなので、時間をかけて読んでいこうと思っている。アフリカの風景が圧倒的に美しかった。生命力をもらった気がする。
後者は夫と息子も一緒に観た。見終わって興奮冷めやらぬ中、その足で書店に寄って文庫を購入、その日のうちに部屋にこもって一気に読んだ。これは映画も原作も各々とても良かった。自分のイメージと違ったら、ということで読んだ後に観るのは怖いのだと思うけれど、主人公だけでなくどの子もとてもいい子達で、「私、駅伝好きだったんだ」と再認識。
現実にはありえない話だけれど、努力すれば誰でも変わることが出来る、というメッセージが一緒に観た息子に伝わればいいのに、と思う。泣いていたのは夫と私だけ。息子は12歳で中学入試を経験し、結果として第一志望校に進学することが出来なかった。努力しても手に入らないものがある、ということを早くも知ってしまったせいか、どうも冷めてしまった感があり、今後心配なところだ。
いずれにせよ心が柔らかいうちに1冊でも多くの本を読んでほしいと思っている。9月のシルバーウィークに大掃除と家具を整理し、リビングに新しく背の高い大きな書棚を入れて私の本棚にしてもらった。とても幸せである。いつでも手を伸ばせる場所に色々な本を置いておけば、息子がふと手に取ってくれるのでは、と願っているのだが。
さらに結果が出るまで1時間ほど待ちようやく中待合へ入ると、すぐに看護師さんに「もう呼ばれたと思うけれど」と言われ、あわてて診察室へ。「特に変わったこともなく。」とご報告。今日の採血の結果は異常なし。先週のCT検査の結果を画面で見せて頂いた。去年10月、今年5月、今回と3枚比較をして傷口皮下のしこりは前回よりやや薄い感じになり、リンパ節も殆どわからない程度になっていた。「骨は胸骨も右鎖骨も不変ですね。」と言われたところで、「これまで鎖骨の転移は全く知らなかったのですが・・・」とお話する。画像を確認すると、転院した時から既に右鎖骨にも転移があったようだ。それでも5月の画像と変わっていないのでとりあえずほっとする。これまで胸骨転移と左の傷跡付近の痛みだと思っていたので、胸部全体が痛んだり右側が痛んだりするのは不思議に感じていたのだが、妙に納得してしまった。肺には(がん細胞の)残骸のようなものはあるけれど、殆ど変わらず、ということで総合的に「不変」という判断だった。今回の腫瘍マーカーは次回診察日までわからないけれど、「とりあえず今回のCTはちょっとフライングだったかもしれません。」と先生。
処置室に移動するも点滴椅子は満員で、小一時間後点滴薬が届いた頃にようやく空いた。お昼過ぎから点滴開始。看護師さんには「昨日は眠れましたか。」と聞かれる。検査の結果を聞く前日は気になって眠れないのでは、というご心配を頂いたのだが、ずうずうしく、というか開き直って昨日は良く眠ってしまった。確かに気になるけれど、気に病んでもどうしようもない。たとえどういう結果になろうとも「受け入れる」しかないのだから。
去年どんどん押し寄せる副作用でいちいち落ち込んでいた時に、看護師さんに愚痴をこぼすと「受け入れなくちゃ」と静かに言われたことを思い出す。その時は本音を言えば「ちょっと冷たいんじゃ・・・」と思った。それでも今はそれがとても正しいことだし、本当のことなのだと思える。
夫も気にしてくれたようでメールで「もし何か問題があったら午後にでも駆けつける」と連絡があった。また泣かせないで済んでよかった。
今日は津原泰水さんの「ブラバン」(新潮文庫)を読んだ。私は中学高校とブラバンでクラリネットを吹いていた。コンクールだのコンサートだの・・・で朝練、昼練、放課後練、夏休みも冬休みも春休みも部活で明け暮れた。文科系といいつつ音楽系の部活は実はとても体育会系なのだ。そんな経験があったので題名だけ見て即購入。「卒業から25年、ブラスバンド再結成の結末は・・・」と帯にあったけれど本当にほろ苦く切ない青春小説。最近こうした青春小説にやたら目が行くのは年をとった証拠かも。
休日は久しぶりに2本続けて映画を観た。先日東野圭吾さんの「さまよう刃」の原作を読んでから映画を観た時に、やっぱり原作を超えられない・・・、と思ったのでやはり観てから読む方がいいのかなと考え、恥ずかしながら、ともに原作を読んでいない「沈まぬ太陽」と「風が強く吹いている」を選んだ。
前者は5巻の長編なので、まだ読み始めてすらいないけれど、御巣鷹山の日航機墜落はちょうど働き始めた年の夏休みで、マスコミ関係に就職した友人達が本当に大変そうだったこと等、今もリアルに記憶している。映画では御巣鷹山編が中心になっていたけれど、原作は後半会長室編がもっといろいろありそうなので、時間をかけて読んでいこうと思っている。アフリカの風景が圧倒的に美しかった。生命力をもらった気がする。
後者は夫と息子も一緒に観た。見終わって興奮冷めやらぬ中、その足で書店に寄って文庫を購入、その日のうちに部屋にこもって一気に読んだ。これは映画も原作も各々とても良かった。自分のイメージと違ったら、ということで読んだ後に観るのは怖いのだと思うけれど、主人公だけでなくどの子もとてもいい子達で、「私、駅伝好きだったんだ」と再認識。
現実にはありえない話だけれど、努力すれば誰でも変わることが出来る、というメッセージが一緒に観た息子に伝わればいいのに、と思う。泣いていたのは夫と私だけ。息子は12歳で中学入試を経験し、結果として第一志望校に進学することが出来なかった。努力しても手に入らないものがある、ということを早くも知ってしまったせいか、どうも冷めてしまった感があり、今後心配なところだ。
いずれにせよ心が柔らかいうちに1冊でも多くの本を読んでほしいと思っている。9月のシルバーウィークに大掃除と家具を整理し、リビングに新しく背の高い大きな書棚を入れて私の本棚にしてもらった。とても幸せである。いつでも手を伸ばせる場所に色々な本を置いておけば、息子がふと手に取ってくれるのでは、と願っているのだが。