昨今勢いのある韓国映画は日本でも人気だが、韓国映画の興隆に大きく貢献してきたスクリーンクオータ制(映画館は年間最低106日以上韓国映画を上映する)を、縮小・廃止しようという動きがあるそうだ。10/17付日経新聞の「景気指標」によると、米韓投資協定の交渉で米側が廃止を求めているとか。クオータ制がなくなったら、途端にハリウッド映画に席巻されてしまうのかどうか、やってみないとわからないが・・・
それで日本のことをふと考えたら、別にクオータ制もないのに、ここ数年日本映画は本数も多いし人も入ってる。なんでだろう?
適当な推測だが、洋画が好きで、字幕で見るのに慣れていた昔の映画ファンと違って、映画館にあまり行かない人たちは、字幕を読むのに慣れていなくて、字幕は面倒だと思っているんじゃないだろうか。TVならたいてい日本語吹替で放送されるし、DVDも吹替音声が入っているのだから。邦画は字幕を読む必要がなくて、気楽に見られるから、そのほうがいいとか? そんな観客が、最近質のいい作品が続いている邦画を次々見ていくので、また資金が制作に回って、いい循環になっているんだろう。
それはいいとして、外国映画も吹替で見たい人のほうが増えていくと、原語の台詞やスターの生の声を聞きたい人にとっては、厳しいことになる。公開中の香港映画「頭文字<イニシャル>D」を見ようかと思ってチェックしたら、ほとんどの映画館が吹替での上映だった。原作が日本のマンガで、舞台も登場人物の名前も原作のまま、つまり日本なので、日本語台詞のほうが自然だと思われたのかもしれない。また、香港映画のファン以外に、原作やアニメのファンもよびこむ狙いがあったのだろう。でも、日本人と外見上区別のつかない香港や台湾の俳優が、日本語の台詞をしゃべっていたら、まるで香港映画らしくない。香港映画だと気づかない人もいたりして?(そんな奴おらんやろう>自分)
実は若い頃に翻訳をかじったことがある。一通りいろいろな分野を経験するコースで、ドラマ・映画翻訳の授業もあった。字幕翻訳は、映画の場合2秒で1文字、1段に12字、1画面に2段までと決まっているので、その枠に入れるために削って削って削りまくらないといけない。(ビデオ用は一時停止や巻き戻しができるので1段に14字までOKだと聞いた。)字数を稼ぐために少々難しい漢字も使いまくる。当然、情報量としては吹替に負けるので、推理モノなどは吹替のほうがはるかに分かりやすくなるようだ。事前にあらすじくらい頭に入れてから見ないと、よくわからないままになっても不思議はない。
原語が多少分かる人には字幕のほうが楽しいけれど、英語をはじめとするヨーロッパの言語や、広東語を含む中国語は、語順が日本語と違うので、見たとおりに耳から入ってこなくて(聞こえるとおりに目に入ってこなくて?)、慣れないと疲れるといえば疲れる。(そこへ行くと、韓国語はほとんど順番どおり!わからないのにわかった気になる^^;)
結局、観客の好みに合わせていくんだろうけど、選択肢としては字幕をなくしてほしくないと思う。さて、字幕上映が終わる前に「頭文字<イニシャル>D」を見に行けるかな?
それで日本のことをふと考えたら、別にクオータ制もないのに、ここ数年日本映画は本数も多いし人も入ってる。なんでだろう?
適当な推測だが、洋画が好きで、字幕で見るのに慣れていた昔の映画ファンと違って、映画館にあまり行かない人たちは、字幕を読むのに慣れていなくて、字幕は面倒だと思っているんじゃないだろうか。TVならたいてい日本語吹替で放送されるし、DVDも吹替音声が入っているのだから。邦画は字幕を読む必要がなくて、気楽に見られるから、そのほうがいいとか? そんな観客が、最近質のいい作品が続いている邦画を次々見ていくので、また資金が制作に回って、いい循環になっているんだろう。
それはいいとして、外国映画も吹替で見たい人のほうが増えていくと、原語の台詞やスターの生の声を聞きたい人にとっては、厳しいことになる。公開中の香港映画「頭文字<イニシャル>D」を見ようかと思ってチェックしたら、ほとんどの映画館が吹替での上映だった。原作が日本のマンガで、舞台も登場人物の名前も原作のまま、つまり日本なので、日本語台詞のほうが自然だと思われたのかもしれない。また、香港映画のファン以外に、原作やアニメのファンもよびこむ狙いがあったのだろう。でも、日本人と外見上区別のつかない香港や台湾の俳優が、日本語の台詞をしゃべっていたら、まるで香港映画らしくない。香港映画だと気づかない人もいたりして?(そんな奴おらんやろう>自分)
実は若い頃に翻訳をかじったことがある。一通りいろいろな分野を経験するコースで、ドラマ・映画翻訳の授業もあった。字幕翻訳は、映画の場合2秒で1文字、1段に12字、1画面に2段までと決まっているので、その枠に入れるために削って削って削りまくらないといけない。(ビデオ用は一時停止や巻き戻しができるので1段に14字までOKだと聞いた。)字数を稼ぐために少々難しい漢字も使いまくる。当然、情報量としては吹替に負けるので、推理モノなどは吹替のほうがはるかに分かりやすくなるようだ。事前にあらすじくらい頭に入れてから見ないと、よくわからないままになっても不思議はない。
原語が多少分かる人には字幕のほうが楽しいけれど、英語をはじめとするヨーロッパの言語や、広東語を含む中国語は、語順が日本語と違うので、見たとおりに耳から入ってこなくて(聞こえるとおりに目に入ってこなくて?)、慣れないと疲れるといえば疲れる。(そこへ行くと、韓国語はほとんど順番どおり!わからないのにわかった気になる^^;)
結局、観客の好みに合わせていくんだろうけど、選択肢としては字幕をなくしてほしくないと思う。さて、字幕上映が終わる前に「頭文字<イニシャル>D」を見に行けるかな?
わたしも子どもの頃は「吹き替え」をテレビで見ていたからね~
吹き替えのよさもわかるけれど
実際、吹き替えの声が悪いと、役者さんの
印象が大きく変わるんじゃないかと
思うんだけど、どうですか?
そのひとの「声」って、大事だと思うのは
自分の好みを決定づける要素に「声」が入っているからでしょうか(笑)
アメリカのひとは、字幕を読まないって聞きました
だから、リュック・ベッソンの「ニキータが観たいがためにリメイクして
「アサシン」を撮影したとか(ほんとかな?)
広島でも山口でも「イニシャルD」は吹き替えのみです
「字幕版をやってくれ~~~」という要望もたくさんあったみたい
役者さんの「生声」が聞きたいだけでなく
映画が持つ雰囲気を壊さないか、それが重要な気がします
日本語は漢字と助詞をうまく使いこなすと、少ない字数で多くの情報を伝えられるので、字幕向きの言語かも。
香港映画の英語字幕を見て思うけど、英語字幕をわかりやすく作る技術ってあんまり発達してないし、英語のような表音文字だけの言語は字幕がどうしても長くなるから、あんまり向いてないんでしょうね。あれじゃ読むの面倒だし、アメリカ人が字幕になかなか慣れないのもわかるような気がします。
香港映画の中文字幕は、話す内容ほとんどそのままだけど、これはほとんど耳から入る情報と目から入る情報が一致するから、比較的わかりやすいです。もう少し短縮していいと思うけど^^;
TVの吹替えは、声優さんたちの演技力でもってるところがあるかな。はまり役の吹替えは実はけっこう好きですね。