フィギュアスケート・グランプリシリーズ2017第3戦、中国杯。ペア・ショートプログラム（ジャッジスコア）。
張銘洋（Mingyang ZHANG）/宋博文（Bowen SONG） SP：53.15(6)
「Uptown Funk」♪ 紺のホットパンツ、黒ジャケ。あまりよく見られなかったんだけど、終始にこやかでかわいい。
アシュリー・ケイン/ティモシー・ルデュク（アメリカ） SP：53.15(7)
「I'll Take Care of You」♪ 黒のつなぎでおそろい。エレキの音にのって、3回転ツイスト、スロー3回転ルッツと決める。サイドバイサイドの3回転ループで女性が転倒。スピニングムーブメントやツイズルまでぴったりそろうステップ、デススパイラルで余韻を残してフィニッシュ。
最初のペアと同点
技術点の差でこちらが下位となる。
カースティン・ムア-タワーズ/マイケル・マリナロ（カナダ） SP：62.52(4)
「Sweet Dreams」♪ 赤のドレス、男性は黒に赤を指し色。3回転ツイストは少し女性が男性にもたれてしまったが、スロー3回転ループは流れのある着氷。サイドバイサイドの3回転トウループは女性が着氷で少し乱れた。
リフトから下ろすところで男性が女性を逆さまに抱えてターン、ハラハラドキドキで惹きつけた。
于小雨（Xiaoyu YU）/張昊（Hao ZHANG）（中国） SP：71.37(2)
「白鳥の湖」♪ 白と黒。このペアがこの名曲に挑む。3回転トウループを頑張って下り、高々と空に舞い上がる3回転ツイスト。ダンスリフトがバレエのリフトのように決まってる。スロー3回転ループの高さと幅に息をのむ。
抱えてから持ち上げるリフト、ポジション変化の複雑さ。それがちゃんと表現にもなっている。
隋文静（Wenjing SUI）/韓聰（Cong HAN）（中国） SP：80.14(1)
「ハレルヤ」♪ ワインカラー、黒。滑り出した瞬間に二人の世界が広がる。サイドバイサイドで3回転トウループをぴたりとそろえると、3回転ツイストでは女性が片手上げ。スロー3回転フリップも余裕で、女性を逆さまに抱えてからそのまま持ち上げるリフト、男性がイーグルで女性を抱え、女性が海老ぞりのような姿勢を取るダンスリフトからそのままデススパイラル。
技術もさることながら、2分40秒があっという間の、流れる美しさ。
ニコーレ・デラモニカ/マッテオ・グアリゼ（イタリア） SP：63.76(3)
「Magnificat」♪ グレーっぽい薄紫系。サイドバイサイドの3回転サルコウで、そろってステップアウト
3回転ツイストを無難にこなし、スロー3回転ループは片手をついた。大きなミスはなく、全体としてはまとまっていた。
ヴァレンティナ・マルケイ/オンドレイ・ホタレック（イタリア） SP：59.53(5)
「Tu vuo fa l'Americano」♪ 赤ドレス、白シャツ、スカートとスカーフの水玉がおそろい。サイドバイサイドの3回転サルコウで女性が転倒、3回転ツイストはやや回り切れず。スロー3回転フリップは片手をついた。
コミカルで明るいプログラム、楽しく踊ったけど中国の観客に受けてたかな？
結果、トップは当然のように隋/韓、于/張が2位と地元勢の1,2。3位にデラモニカ/グアリゼ、4位にムア-タワーズ/マリナロがつけた。5位マルケイ/ホタレックあたりまでは表彰台の可能性がありそう。
明日のフリー4種目、全部楽しみ
フィギュアスケート・グランプリシリーズ2017第3戦、中国杯。男子ショートプログラム（ジャッジスコア）。
張鶴（He ZHANG）（中国） SP：46.99(12)
「Puttin' On The Ritz」♪ 紫のシャツにサスペンダー。冒頭の4回転サルコウで転倒、アクセルが変な下り方になって結局1回転。ルッツが2回転になってしまって0点
ステップや振付は頑張ってたけど、本来の表現を見たい。
アレクサンデル・マヨロフ（スウェーデン） SP：64.27(11)
「Bang Bang」♪ 黒系。ユニークな曲調で、4回転サルコウ転倒、ルッツ・トウ3-3頑張るがアクセルが1回転に。ステップでは複雑な動きで曲調を表現していたが、ジャンプは残念
ちょっと波がある人かな。
ケヴィン・レイノルズ（カナダ） SP：64.40(10)
「モーニン」♪ シャツにブルーのネクタイ。カッコいいジャズにのって4回転サルコウ、転倒。4回転トウループも転倒、トリプルアクセルは両足着氷となってしまった。
ドラムにのっていくステップの粋なこと！ 完成形が楽しみなプログラム、カナダ選手権までにきっちり仕上げて、オリンピックで見せてほしい。
閆涵（Han YAN）（中国） SP：82.22(6)
「A Thousand Years」♪ グレー。「加油！」に送られて登場、壮大なトリプルアクセルに大歓声が起こる。4回転トウループは両手をついてしまったが、高さのある3回転ルッツから2回転トウループにつなげる。体全体が一つになっているステップが、感情入っていてよかった。
グラント・ホックスタイン（アメリカ） SP：80.55(7)
「Your Song」♪ ブルー系。4回転トウループは少しステップアウト、トリプルアクセルはフリーレッグをついてしまったがこらえる。後半にルッツ・トウ3-3頑張った。
ヴィンセント・ジョウ（アメリカ） SP：80.23(8)
「Chasing Cars」♪ グレーのシャツ。昨季からさらに背が伸びたように見える。4回転ルッツ+両手上げ3回転トウループ決まった
しかし4回転フリップ転倒、トリプルアクセルも転倒。きっちりしたシットスピンの姿勢など、ジャンプ以外の技術もしっかりしている。
田中刑事 SP：87.19(4)
「Memories」♪ 黒。エレキの切ないメロディで、4回転サルコウを美しく決める。3回転フリップは空中で少し曲がったがうまく3回転トウループにつなげ、トリプルアクセルは鮮やかに下りた。
曲の雰囲気によく合う振付が、彼の個性にもぴったり。自己ベスト7点更新
アレクサンデル・ペトロフ（ロシア） SP：68.58(9)
ハチャトゥリアン「剣の舞」♪ 赤と黒。テンポの速い曲でエネルギッシュに滑る。4回転トウループでステップアウト、なんとか2回転トウループをつけたが無効に。トリプルアクセルと後半の3回転ルッツは頑張る。きびきびした動きはそれだけでも見ていて楽しい。
マックス・アーロン（アメリカ） SP：83.11(5)
「レ・ミゼラブル」♪ オフホワイトにグレーをあしらう。「彼を帰して」のボーカルで柔らかく滑り出し、4回転トウループが両足になったが2回転トウループをつけた。4回転サルコウは3回転かと思うほど簡単に着氷、トリプルアクセルは片手をついたがこらえた。
「One Day More」の合唱で盛り上げながらステップ、いいプログラム。
金博洋（Boyang JIN）（中国） SP：93.89(2)
「グリーン・デスティニー」♪ 黒系。4回転ルッツで片手をついたが3回転トウループにつなげる。トリプルアクセルは見事にコントロール、4回転トウループはオーバーターンしたがこらえる。
曲調が変わってから力強く、真面目にカッコいいステップを踏んでフィニッシュ。今回のプログラムはシリアス系で大人っぽく、なかなかよい
ミハイル・コリヤダ（ロシア） SP：103.13(1)
モーツァルト「ピアノ協奏曲23番」「タンゴ」♪ 右が黒、左が白。ピアノの旋律にのって、高さのある4回転ルッツを軽やかに下りる。トウ・トウ4-3もさらっと、トリプルアクセルも難なく決めた。
クラシックからタンゴと続く面白い選曲だが、違和感なくステップがつながった。ヘアカッター姿勢を交えたスピンでフィニッシュ。
100点越えの自己ベスト！
ハヴィエル・フェルナンデス（スペイン） SP：90.57(3)
「モダン・タイムス」♪ 白襟黒ジャケット。得意の曲調だが、4-3予定のトウ・トウが3-2に。4回転サルコウは膝を柔らかく使って下りた。トリプルアクセルは傾いてオーバーターン。
フライングアップライトスピンはクロスフットで両手を腰に、スピンも振付の一部のよう。チャップリンになりきるステップはさすが。
結果、自己ベストを大幅更新したコリヤダがトップに立ち、地元の金博洋が2位、ミスがあったがフェルナンデスが3位につけた。田中刑事が4位と好位置、5位アーロン、6位閆涵。グランプリシリーズデビューのヴィンセント・ジョウはベストに近い得点だったが8位となった。
田中刑事くん、表彰台狙えそう
明日のフリー楽しみ
このあとはペア・ショートプログラム
フィギュアスケート・グランプリシリーズ2017第3戦、中国杯。女子ショートプログラム（ジャッジスコア）。
趙子荃（Ziquan ZHAO）（中国） SP：50.39(11)
ショパン「前奏曲15番（雨だれ）」ブルー。第1滑走に地元の選手でさっそく盛り上がる。トウ・トウ3-3転倒したが3回転ループ、ダブルアクセル（回転不足）と下りた。ステップ、スピンは体を大きく使って優雅に。
李香凝（Xiangning LI）（中国） SP：59.20(8)
「ニュー・シネマ・パラダイス」♪ ブルー系。フリップ・トウは3-2で、3回転ルッツ、ダブルアクセルとまとめた。ステップの一歩が大きく伸び、体の動かし方もジュニアっぽさが抜けてきた。
アンバー・グレン（アメリカ） SP：52.61(10)
「Send In the Clowns」♪ 赤紫。片手上げの3回転フリップは単独に、両手上げ3回転ルッツで転倒。振付や滑走姿勢は美しく、ダブルアクセル着氷後のポーズなどは印象に残ったが、ミスはちょっと痛い。
アリーナ・ザギトワ（ロシア） SP：69.44(4)
「ブラック・スワン」♪ 白に黒と銀、チュチュ風のスカート。さっそく高速ドーナツスピンで惹きつけ、ステップでバレエらしく踊る。後半に固めたジャンプはルッツ・ループ3-3に挑んで転倒、両手上げ3回転フリップと、足を高く上げた姿勢からすぐ跳ぶダブルアクセルは鮮やか。
転倒の分か、キス＆クライでコーチに頭を指でパッチンされていた
本田真凛 SP：66.90(6)
「The Giving」♪ ピンク系。すっとスピードに乗ってスタート、フリップ・トウ3-3をスムーズに下りる（トウループは回転不足）。音と所作がぴたりと合って、柔らかな空気を作っていく。ステップからの3回転ループ、ダブルアクセルと着氷後の動きにきれいにつながる。
視線が高いところにあるので、全体に姿勢がきれいに見えるのが強み。ザギトワがバレエを氷上でやるのに対し、本田真凛はいかにもスケートをしている感じで対照的だった。
U.S.インターナショナルで出したのと全く同じ得点。大きなピカチュウを抱いたキス＆クライ。
エリザヴェータ・トゥクタミシェワ（ロシア） SP：67.10(5)
「Pisando Flores」♪ 黒系に胸元はカラフルなVネック。トウ・トウ（片手上げ）3-3、3回転ルッツ、ダブルアクセル片手上げと彼女らしいジャンプが戻ってきた。随所に見せるコケティッシュな仕草、相変わらず可愛い。
チェ・ダビン（韓国） SP：53.90(9)
「Papa Can You Hear Me」♪ 若草色がきれいな衣装。柔らかな曲に乗って、丁寧にジャンプを跳ぶ。ルッツ・トウ3-3はセカンドがダウングレードに。フリップ回転不足、ダブルアクセルは決まる。曲の雰囲気と表現はよく合っている。
三原舞依 SP：66.90(7)
「リベルタンゴ」アストル・ピアソラ🎵 黒、髪に赤い花、アイラインをきりりと引いて。ルッツ・トウ3-3はセカンドの回転がぎりぎりか？と思ったらやはり回転不足。ダブルアクセル、3回転フリップときちんと決めた。ステップの動きはなかなか切れがよかったが、レベル3止まりは惜しい。
樋口新葉 SP：70.53(2)
「ジプシー・ダンス」♪ オレンジに金。勢いよく滑り出し、ダブルアクセルを雄大に決める。スピンのキャメルがぴしっとしていていい。ルッツ・トウ3-3決まり、3回転フリップは下りてからもしっかり表現。
指先から頭の動きなど、細かいところまではっきり意志がある動きで、テンポアップするステップも素晴らしかった。
エレーナ・ラジオノワ（ロシア） SP：70.48(3)
ジョージ・ガーシュウィン「Porgy and Bess」♪ ゴールドと黒。昨季からの持ち越しプログラムで、さらに完成度を上げてきたか。ルッツ・トウ3-3、3回転ループと安定。途中のお尻フリフリも健在、体がよく動いている。
ガブリエル・デールマン（カナダ） SP：70.65(1)
ビゼー「カルメン」より「ハバネラ」♪ 真紅。トウ・トウ3-3の高さと回転の速さに客席から感嘆の声があがる。3回転ルッツ、ダブルアクセルと問題なく、カルメンらしい妖艶な身のこなしも見せてくれた。
結果、デールマンが1位、わずか0.08点差で2位に樋口、また0.05点差で3位にラジオノワがつけた。ザギトワは転倒が響いて4位、トゥクタミシェワ5位、本田が6位。なんと三原は本田と同点だったが、技術点の差で本田が6位、三原が7位となった。そこでフリーの前後半が分かれるとは
1位から7位までの差が4点もない大接戦、フリーですべてが決まる
このあとは男子ショートプログラム、田中刑事が登場
フィギュアスケート・グランプリシリーズ2017第3戦、中国杯。最初はアイスダンス・ショートダンス（ジャッジスコア）。
王暁彤（Xiaotong WANG）/趙凱歌（Kaige ZHAO）（中国） SD：38.74(9)
まだあまりスピードが出ない。ツイズルで少しふらついてしまった。
陳宏（Hong CHEN）/趙研（Yan ZHAO）（中国） SD：47.39(8)
「Mon mec a moi」「Pigalle」♪ あまりよく見られず。
ティファニー・ザゴルスキ/ジョナサン・ゲレイロ（ロシア） SD：67.62(3)
「Hip Hip Chin Chin」「Volveras」「Batucada Brasiliera」🎵 女性の緑系衣装が鮮やか。きびきびしたツイズルに、女性を高く上げたり低くしたりするステーショナリーリフトが印象的。
王詩玥（Shiyue WANG）/柳鑫宇（Xinyu LIU）（中国） 59.07(8)
女性はピンク系。一歩ごとに伸びがあり、ストレートラインリフトで女性がきれいにポーズを決めて盛り上がる。ツイズルもぴったり合わせた。
アンジェリク・アバチキナ/ルイ・トロン（フランス） SD：59.91(6)
シニアデビューの年だが、安定した滑りを見せる。イーグルの左膝から右膝に移るリフト、あえて高く持ち上げないのがかえって新鮮。
エリアナ・ポグレビンスキー/アレックス・ベノイト（アメリカ） SD：59.32(7)
「Trouble」♪ 女性の姿勢が常に伸びやかできれい。イーグルの膝に乗ってスパイラル姿勢のリフトがきれいだった。
ロレイン・マクナマラ/クイン・カーペンター（アメリカ） SD：63.65(5)
「マンボ・イタリアーノ」「El Perdedor」「Big Bagz」♪ シニアデビューのシーズン。緑が意外と似合うロレイン。ツイズルは若干ずれたが、全体にスピード感がある。背中から上がって膝に立ってまた背中を回って前で抱えてから下ろすリフト、実に滑らか。
ガブリエラ・パパダキス/ギョーム・シゼロン（フランス） SD：81.10(1)
「Shape Of You」「Thinking Out Loud」♪ 緑系は流行りらしい。パターンダンスのフリーレッグの揃い方、一歩の伸び方。ツイズルの出にすっと男性が女性の腰をホールドするところ、カッコいい。高得点に会場が沸いた。
マディソン・チョック/エヴァン・ベイツ（アメリカ） SD：72.66(2)
「Bad to the Bone」「Uptown Funk」♪ スカートが紐みたい。危なげないツイズル、男性のイーグルのすねのあたりに女性が足を乗せるリフトが独特。
パパダキス/シゼロンと比べてしまうと、スピードは物足りないかも。
エカテリーナ・ボブロワ/ドミトリ・ソロヴィエフ（ロシア） SD：72.34(3)
「Latin Lover」「Dance」「Quand je vois tes yeux」♪ こちらはブルー系。ムーディーなルンバから入って、2曲目に少しテンポを上げ、3曲目で走ると盛り上がる。
曲とよく合っていて、技術的なことに目が行かなかったのは、作品として仕上がっているからかな。一気に肩の上に持ち上げて女性がエッジをキャッチするリフトは降り際まできれいだった。
結果、パパダキス/シゼロンが貫禄のトップ、2位チョック/ベイツ、僅差の3位にボブロワ/ソロヴィエフ。4位ザゴルスキ/ゲレイロと3位は4点以上の差、フリーで逆転は難しそう。地元中国の王/柳は自己ベストに及ばず、8位スタートとなった。
この後は女子ショートプログラム
スポーツ国際大会のライブ放送を阻むもの、それは時差。日本時間の未明や深夜、逆に平日の昼間など、視聴率が期待できない時間帯だと、どうしても録画になる。
それなら近いところの開催で時差がないor少なかったら生中継になる？ と思いきや、時差1時間の中国での大会が深夜の放送に
ゴールデンタイムのレギュラー番組を、何週も続けてつぶすわけにいかないのか。ドラえもん、クレヨンしんちゃん、ミュージックステーション・・・
フィギュアスケート・グランプリシリーズ2017、第3戦中国杯。もうすぐ始まるけど、全面的にインターネットで見ちゃいます
アクセス
ランキング
