ヒュースタ日誌

相談機関「ヒューマン・スタジオ」の活動情報、ホームページ情報(新規書き込み・更新)を掲載しています。

特別定額給付金の取り扱いに関する緊急談話

2020年05月17日 15時30分00秒 | 代表丸山の活動
不登校・ひきこもり・報道 関係各位

 特別定額給付金が世帯主に一括支給されることに決まり、申請が始まっています。
 給付金をDV等の被害者や住民票のない方等にも行き届かせようという働きかけがなされていますが、私は自身の不登校・ひきこもり体験、ならびに不登校・ひきこもり相談室「ヒューマン・スタジオ」での援助経験を踏まえ、不登校状態の子どもたちやひきこもり状態のおとなたちへの影響を懸念しています。
 一般に世帯主の方は、家族の人数どおりに給付金を申請し受給するでしょうが、それを家族各人に配分する際「ひきこもり状態であることを理由に配分を拒まれた」という本人の話を聞きます。
 私は、ご家族による不登校/ひきこもり状態の本人への対応のあり方のひとつとして「特別扱いしないこと」を挙げています。「特別扱い」とは「学校に行っていないから/仕事についていないから、〇〇する/しない」という対応です。そうではなく、本人がどのような状態であっても「家族の一員として接する」「ほかの家族と違う扱いをしない」という姿勢が大切です。
 そのため、給付金に関して本人不在の決定やほかの家族と差をつけた金額または配分拒否は、家族から排除されたという絶望感や行動するための金銭不足による意欲の減退など、本人に悪影響を及ぼしかねません。
 この観点から、このたびの定額給付金受給の際にご留意いただきたい点を挙げておきます。

***************
1.本人が家族と会話できる関係にある場合、受給する給付金の受け渡し方法について、家族会議等話し合いの場で、または個別に、本人の希望を聴いたうえで決定する。
2.本人に口座があれば振り込み、口座がなければ口座を開設して振り込むなど、確実に本人に配分する。
3.やむを得ず受給額のとおりに配分できない事情がある場合、家族会議等話し合いの場で、または個別に、事情と使途を説明し本人を含む家族全員の同意を得たうえで決定する
4.本人が家族と会話できる関係にない場合、メモなどの手段で上記3点と同様に進める。
***************

 これを、不登校/ひきこもり状態への対応のあり方を再考する機会にしていただけるよう願っております。

2020年5月17日(5月23日一部修正)

ヒューマン・スタジオ代表兼相談員 丸山康彦

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« オンラインイベント出演のお... | トップ | 『ごかいの部屋』バックナン... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

代表丸山の活動」カテゴリの最新記事