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散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

3度目の静岡(15)

2019年02月10日 19時17分08秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
すっかり疲れて、帰りのバスに乗車。熱海駅に戻り、今日はすぐ静岡に戻ってしまおう。日曜日でも営業している沼津のバー「V」には行きたいけどなあ…。開店まで2時間以上あるからな。

かなりウトウトしながら静岡に戻る。よし、今日行くのは「OB」だ。ここはバーという名前から想像がつかないほど居酒屋っぽい店らしいが、古くからあり人気が高いらしい。

店まで10分ほど歩いて行くと、おお、どうやら店の前に人がいる。アジア系の人と思えるので「みなさんは待っているのですか? Are you waiting?」と聞いてみると、その通りとのこと。予約の客は入れるのだが、予約なしの我々はいつ入れるのかわからない感じだ。

よし、ここは一旦諦めて、バーに先に行こう。静岡の街はそんなに広くないので、大したことはないだろうと思ったが、15分は歩いたかな。非常に見つけにくいという店の前にたどり着いた。

さあ入るかとドアを引くと、あれれ、鍵がかかっている。慌てて調べると、日祝休みか…。飲食サイトの検索で「日曜日も営業中の店」という条件で調べていたはずなのだがなあ。

さて、どうするか。そういえばここに来る途中に「BAR」という看板があった。そこまで戻ってみると18時開店ということで、少し時間があるが、ぶらぶら歩いて時間をつぶしてから戻り、開店直後のバー「LR」に入ってみる。



店内は落ち着いたおしゃれな感じ。バックバーにはクラフトジンが目立つだろうか。店主はがっしりした体つきで、三つ揃いを来ているのが、普通のバーテンダーとは少し違う感じだ。

ちゃんといろいろ書いてあるメニューを参考に、最初の一杯はモスコミュールだ。自家製のジンジャーエールを使っているということで、なかなか刺激的な味。美味い。



まだ会話がほぼない緊張感の中、2杯目はロブロイを注文する。ティーチャーズ(現行ボトルではなく43度)を使ったロブロイはかなりウイスキーの味がしっかりしている。「ティーチャーズ、なかなか良いですよね」というと、現行ボトルではないものを見つけたら購入し、使っているそうだ。

また、ミキシンググラスがスチール製だったので「珍しいですね。何か特徴があるのですか?」と聞いてみると、日本の金属加工メーカーが作ったものらしい。シェイカーも作っているとのことだが、一般的なシェーカーが円周方向に研磨をするところ、縦方向に研磨するため、氷のあたりが少ないとのこと。

この話を聞いているとシェイクしたカクテルが飲みたくなり、特にお願いしてギムレットを作ってもらった(実はギムレットは普段これとは違うストレートなシェイカーで作っているらしい)。

この店のギムレットは比較的しっかりした甘さがある。バーテンダー氏の考え方なのだそうだ。もちろんシェイカーの研磨方向で味が違ったかどうかは分からないが、美味いギムレットであったと言えるだろう。

最後に観光客であることを話したところ、静岡市内のバー案内カードをもらい、次の店へ。


3度目の静岡(9)

2019年02月09日 21時00分10秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
ここで、一旦ホテルに帰り、ウエルカムドリンクのコーヒーを飲み少し落ち着く。ちょっと休んで、ホテルの裏庭を散歩したところで、第2弾に行きますかね。





今日も2軒目はおなじみのバー「g」だ。少々時間が遅かったせいか、今日は先客が6名もいる。一番奥の席に座らせてもらい、一杯目はモスコミュールでスタートだ。昨日は変化球だらけだったが、今日は少しオーソドックスに行こう。



2杯目もスタンダードにロブロイをお願いする。と言ってもウイスキーにはティーチャーズ(普通のウイスキーだが、このカクテルにはそんなに使われない)、ドリオッティベルモット18/70ロッソを使ったものになった。

 

ほう、ティーチャーズはなかなかいいね。ウイスキー味のしっかりするロブロイだ。この流れから、最後に何かいいウイスキーを選んでもらう。

あえて普通のウイスキーをお願いしたので、ハイランドパーク12年を頂くことになった。ボトルにちょうど最後の一杯ということで、これは嬉しい。「少し、澱が入ってしまったので、新しいボトルから出します」と言われたが、慌てて断った。おそらく封を切った時とは違う味になっているであろう今のやつの方が良いではないか。

飲んで見ると、優しい味と思っていたハイランドパークの良さは生かしながら、なかなか複雑な味がする。これはハイランドパークの真価発揮だろう。やはり古いボトルから頂いた方が間違いなく良かったと思う。



これを楽しんで、まあちょうど良い所だろう。このバー、早い時間から開いていることと、全席禁煙、また入りやすい路面店と、実にありがたいことである。私の理想のバーにかなり近いと言ってもいい。しかしながら、入りやすさから、幼稚な子供も来るのは、やむを得ないところでもあるのだろうなあ。

「これでまたしばらく来れません」と言い、勘定をしてもらう。いやー、ここは本当にいい所なのだよね。


3度目の静岡(8)

2019年02月09日 17時00分06秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
夕方になった。少し腹もこなれてきたので、静岡駅の南口にある居酒屋に行くとするか。

ということで、居酒屋「U本店」へ。非常に混雑する店らしいが(少し後から来た予約のない人は待たされていたかも)、まだ時間が早いので、カウンター席に無事座ることができた。



静岡割りを頼んで、後は注文用端末を眺める。少々色気がないが、注文用の端末があるシステムは気が楽といえば気が楽だ。通しにかつお酒盗をいただき(この店では通しは複数の品から選ぶことができ、断ることもできる)、静岡おでんの黒はんぺん・牛すじ・半熟卵を注文。

 

静岡おでんは、ふりかけた魚粉が喉の奥に飛び込んで咳が出そうになったが、黒はんぺん、牛すじ共にやはりうまい。半熟卵は最後に割っておでんの汁と共に食べる。これも間違いのない味だ。



続いて岡部の酒、初亀を冷やで頼み、バチ鮪のすき身を注文。恐らくは冷凍ものを解凍してのすき身だと思うが、味はまあまあ。





最後に目の前の焼き場で実にうまそうだった牛すじ焼き(タレ)を注文する。これはおでん用に煮てある牛すじを焼き上げてタレとからませるものなのだ。



牛すじ焼きはかなり良い線行っているのだが、焼き上げた後に常温のタレをからませるので、少々温度が下がっているところが惜しい。最後のタレを保温しておいてくれると文句ないんだけどなあ。

ということで、活気のある静岡の味を楽しめる店だったが、単品の値段の微妙な高さもあって、もう少しだったかなあ…。



そうそう、店の割りばし袋は富士山の箸置きを作れるようになっていた。


3度目の静岡(4)

2019年02月08日 22時02分51秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
さて、2軒目は静岡にきたら行かなくてはならないバー「g」へ。多分、4年ぶりの訪問になるはずだが、店にすーっと入って軽く礼をすると、「おや、ご旅行ですか」と声をかけて頂いた。

あまり常連扱いを好まない私だが、数年ぶりにきても先週来たかのようなさりげない扱いが、なんだか嬉しいね。飲み物は今月のカクテルから、ダブルベリーロワイヤルという少女趣味な感じでスタート。



2杯目はここでも抹茶シリーズで、カルヴァドス+グリーンティーリキュール+レモン+グレープフルーツ+抹茶のカクテルだ。フルーツが少し入っているせいか、カルヴァドスのりんご感がよく引き出されている。そこに抹茶の味が乗っかって来て実にいい味である。



3杯目は昨年のカンパリシリーズをということで、ブラックブッシュ+カンパリ+マンダリンリキュール+オレンジジュース+レモンのカクテル。少し甘めの感じから、最後にカンパリのほろ苦さがでてくるカクテルだ。



多分、酔っているよなと思い、これで終了。前回来た時には、初日に5軒飲み屋に行ったのだが、私も大人しくなったものだ。



コンビニでつまみと翌日の朝食を買い、ホテルに戻る。シャワーを浴びたところまではまずまずちゃんとしていたが、プリンを食べ、ホテルでもらった缶酎ハイを飲んでいる途中、いつのまにか眠り込んでしまった模様。




3度目の静岡(3)

2019年02月08日 18時36分11秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
今日はこれで近場の展覧会見学は終わり、一旦ホテルにチェックインする。前回、静岡にきたときも宿泊した「ホテルガーデンスクエア静岡」なので、場所もすぐ分かり、チェックイン。部屋は3階と低層階なのがありがたい(ただし、正面にカラオケボックスがあり、眺めは最悪か。まあ、こだわりはないのだが)。





ウェルカムドリンクにはコーヒーなどの他にアルコールがあり、ありがたく頂くことにした。部屋の冷蔵庫にはミネラルウォーターも入っており、それもありがたい。



少し休憩して、早速夜の街へ向かおう。ということで、ホテルから歩いて1〜2分のところにある居酒屋「TKN」へ。ここは混雑するからなと恐る恐る入ったら、17時ちょっと前だというのにカウンターはほぼ満席で、1席だけ空いていたところに座る。危なかったかも。



さて、まずは燗酒を頼み、ぶりあらというのを注文しよう。


→通しは冬瓜? にそぼろ餡か。

酒を一口やり、ぶりあらに手をつけたところで、隣から「へえ、そんなのあるんだ」と声があった。「ええ、ちょうど目の前にメニューがあったんで」といいながら、大根とぶりを食べる。値段のせいもあるが、ぶりあらに「身」の部分は少な目で、大根がメインかも。



声をかけてきた隣の大将は(多分)69歳、元商社マンで引退して静岡に住むことになったらしい。商社マン時代はスペイン、アルゼンチンにも行ったことがあるという、なかなかの人物である。すっかりこの店に馴染んでいるようだったが、店に来出してまだ6年なのだそうだ(その前は東京在住)。

私も札幌から遊びに来ており、静岡もこの店も3回目だということを話しておいたら、後で2代目の店主がきたときに、紹介してくれて話をすることができた。今の店は3代目中心に回しているのだが、2代目(76歳だそうだ)も、注文の品を出したり、働いているようだ。やっぱりこういう家族経営の居酒屋がいいんだよね。

私はこの後、しめ鯖を食べ、隣の大将の勧めで、酒は同じ銘柄の辛口に切り替える。味は同じ傾向だが、さっぱりした感じがするね。



私も旅先のためか心が開放的になり、隣の大将と珍しく喋りづめになる。「よし最後に何か頼もう。うーん、手羽先だな」というのに合わせ、「じゃ、私は焼き鳥をタレで」と注文。ちょうど酒もなくなってきたので、もう一本、辛口を注文する。

「◯◯さん(←名前を教えたらずっとそれで呼んでくれた)、酒強いね」と言われるので「いや、強くもなく、弱くもなくです」と言っておいた。ちょっと大将は年もあるし飲み過ぎかもな。

先に手羽先がきたので、私も1本奢られる。店の人が持ってきたときに「手羽先のワイン焼きです」と言っていたような気がするが、焼き目もきれいで、非常に香ばしい仕上がりなのだ。確かにこれは美味いね。

その後で、私の焼き鳥もやってきた。おお、ボリュームがある。この店、海のものが主なのかと思っていたが、さすがにメニュートップの方に堂々と掲げるだけのことはある。鶏も美味いし、ネギも美味いし、タレも美味い。



これで満足して、すっかり酔っ払ったらしい大将を先に送ってから私も勘定をしてもらった。大将と話し込んでいたせいで、注文が少な目だったか。とてもリーズナブルな勘定だった。まあ、3杯、3品頼んでいるからいいよね。


なぜか徳島(26)美女

2018年09月12日 22時16分30秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
徳島駅前から繁華街の外れまでは結構な距離がある。まあ、札幌-大通間くらいと思ってもらえばよいだろうか。次もまた、昨日のうちに場所を確認してあったバー「A」へ。まだ時間が早いようで、1番目の客となる。

飲み物はここでも徳島らしい何かをということで、青柚子とジンのミストと言うことになった。冷たく見た目に美しく、それでいてジンの味をなるべく殺さない飲み物だ。青柚子は香りがいいね。



少し旅行モードになっている私は、自分から口を開き札幌から来たことを話すと、地震は大丈夫でしたかという話になった。直接の被害はなく、交通機関が動くと同時に北海道を離れたので、さっぱり分からないよ、私は。

2杯目は「苦みのあるリキュールを使ったカクテルで」ということで、キナとジンを合わせたカクテルを作ってもらう。



おお、これはキナとジンだけをシェークしたとは思えない、まとまりがありつつ、バランスの取れたカクテルだね。苦みも思った以上にあり、ちょうどいい感じだ。

いろいろと私得意の「北海道寒さあるある話」をしながら、3杯目はボウモア10年をつかったロブロイ。ボウモアの度数があまり高くないので、じっくり飲める味わいとなった。いやあ、これで徳島の夜も最後だなあ~。



四国四県の性格を表す話で、「100万円あったら、香川の人は貯金に、徳島の人は商売の元手に、愛媛の人は服に使い、高知の人は飲んで使ってしまう」というのがあるのだそうだ。この四県の特徴シリーズ、他にもあるんだろうな。しかし、各県が決して仲が悪いようにも思えないのが、また四国の人の良い所ではなかろうか。

残念ながら5連続外飲みのため、さすがに疲れてきた。これで終了と言うことにしよう。今日も楽しく飲めた。

 

また歩いて駅前に戻る。



今日は大浴場に行くのも面倒だ。早めに寝よう。

 

なぜか徳島(25)大衆

2018年09月12日 18時54分44秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
大塚美術館でエネルギーを使い果たし、70分かけて徳島駅前まで戻って来た。しばしホテルで休憩してから、ホテルの裏手すぐにある居酒屋「YB」へ。ここは昼から飲めるらしいが、店を除くと結構先客がいる。いいじゃない、この大衆居酒屋の雰囲気は。



店に入りカウンタ席に座り、今日も最初の1杯だけビールでスタートだ。通しが無いようなので、早速、地どり(串)と刺身盛り合わせを注文。香川、徳島共に鶏肉料理が多いような気がするが、徳島名産なのが何と言っても「阿波尾鶏」である。色々な居酒屋の看板にも、この銘柄鶏の名前が書かれている。

ということで、ビールを飲みながら、まずは地どりでスタート。味付はおまかせだったのだが、疲れた体にはやっぱりタレが合うような気がするね。



刺身はハマチ、ヨコ(マグロの若いの)、イカだ。カットサイズが大きくて、札幌人ならわかるだろうが「うまいぞ、○○○、刺身がでかい」と歌いそうになってしまった。半分サイズにカットしてあると、つまみとしてありがたい感じなんだけどなあ。



次は私好みのつまみ、地鶏皮付き出しだ。鶏の皮部分(多少肉もついている)を甘辛味で煮たもので、かなり歯ごたえもあるためつまみとして長持ちするしろものだ。私はこういうのが好きなんだよね。



ここで酒は徳島の三芳菊本醸造を燗してもらうことにした。少し大衆寄りの燗酒だが、まずまず行ける。そしてちょっと珍しいうつぼ空揚げを注文。これは初めて食べることになるかな。



ご承知の通り、うつぼというのは白身魚で、皮の部分が入っているので多少ネッチリした歯ごたえがあるが、極めて食べやすい魚である。これもあっさり、サクサクと食べられる味だ。

酒をお代わりして、最後にタコぶつを食べることにしよう。これも身は厚いのだが、噛み切れずいつまでも口に残るということはなく、サックリサックリと食べられる。こちらの刺身にはすだち(カボス?)がついてくるのが基本だが、タコなどには汁を絞って食べると、変化があって良いのではなかろうか。



よし、かなり気力が戻って来た。徳島最後の晩もバーに行きますか。

なぜか徳島(24)昼食

2018年09月12日 15時33分33秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
大塚国際美術館で4フロア中2フロア見終わったところで昼食にしよう。美術館周辺には少ないながらも飲食店があるようだが、そこまで出る気にならない。館内にレストラン1つ、カフェが2つあるので、レストランの方へ。

メニューはそう豊富ではなく、海鮮系かイギリスフェアのローストビール辺りから選択することになる。そうだね、じゃあ「うずしお海鮮丼」というのにするかな。ちょうど団体客が入った直後で、タイミングが悪く、しばし時間がかかる。



やっとうずしお海鮮丼がやってきた。丼の上には鯛、海老、イカ、サーモン、いくらなど。吸い物には鯛のひれの部分とわかめが入っている。後はサラダ、漬物、番茶というセットだ。

少々残念なことに鯛は乾燥気味(人気メニューらしいので、あらかじめ切っておくのだろう)、しかも瀬戸内海でサーモンは無いよな(もっとも広島ではサーモンを養殖しているので、そういうものかもしれないが)。

後は自分でタレをかけるのではなく、ご飯にタレがかかっており、その上の刺身には味がついていないのだ。例えば寿司でご飯に醤油をつけ、魚介の部分に醤油をつけないということがあるだろうか。吸い物の方は鯛の味わいも出ており、なかなか美味かった。

ぜひ食べた人に改善の余地はないか、アンケートを取ってほしいように思うメニューである。


なぜか徳島(21)話好き

2018年09月11日 22時51分09秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
2軒目は川縁から繁華街に舞い戻り、バー「TK」へ。予習していたので、道に迷うことなく、まっしぐらに到着。



店に入ってみると先客無し。年配のマスターに「さっぱりした徳島らしいものを」とお願いすると、徳島産のクラフトジン、AWA GINを使ったジントニックが出てきた。柑橘系の香りが強めで、スッキリ飲みやすい味だ。

 

しかし、どこでも地元素材を使ったクラフトジンというのができるようになりましたな。

ここで若いバーテンダー氏が到着。後から来るところを見ると、こちらがマスターなのか?(後で、親子2代の店ということが分かった)。このお二人、どちらも話好きで、年配氏は飄々、若手氏は四国の人には珍しく、グイグイ来るタイプだ。

2杯目はウイスキーを選んでもらい、グレンリベットナデューラをストレートで。



四国四県はそれぞれ近しい県があり、徳島は大阪と近く、香川は岡山(確かにそうだった)、愛媛は広島、そして高知だけは向かい合う県がないので、東京を見ている、なんて話を聞く。

徳島には法要の際に1円玉を投げつける「投げ銭供養」と言うのがあるのだが、地元の方にとってはこの金額にもこだわりがあるらしい。あまりそのようなことを気にしない人は5万円、供養は大事なのでという人は30万円も使うケースがあるらしい。但し、30万円を両替してもらっても、1円玉は30万円分無いそうで、「あれは手数料で中抜きしていまして」とのことだった(マスターの話です)。

締めにもう一杯、タリスカーダブルマチュアードを頂く。



四国八十八カ所巡りの面白話などを聞きつつ、徳島のバーを堪能。いや、どこに行っても良いバーというのはあるもんだね。この後、またもや川を渡り、ホテルに戻る。



このホテルには大浴場があるので、そこで汗を流してから、アイスと酎ハイを楽しむ。

 



今どきのホテルは大浴場の混雑具合も部屋で分かるので、良いもんですなあ。


なぜか徳島(20)川縁

2018年09月11日 18時52分56秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
ホテルを出発し、一旦繁華街方面へ。あらかじめ行く予定のバーを探しておくが、少々道に迷ったので、明るいうちに行っておいて正解だったと思う。その後、新町川を駅方面にわたり、近くの居酒屋「I」へ。





ほぼ開店と同時に入ったと思ったのだが、先客が2名。カウンター席だけと狭い店で、この後も常連らしき人が多く来ていたので、早く来て正解だったと思う。思いっきり昔からある居酒屋風なのだが、クラフトビール(しかもタップ)に力を入れている模様。



私は久々にハートランド生があるのを見たので、これにしよう。通しはインゲンと鶏を煮たもの。これは味付けが良いのと、鶏のしっかりした歯ごたえが素晴らしい。期待が高まる。



まずは通常メニューの焼き鳥(塩)と鶏レバー(タレ)。店をやっているのはご夫婦だけかと思ったが、焼鳥になると先代(おばあちゃん)が登場する模様。歩くスピードがゆっくりなので、大丈夫かと案じてしまったが、焼きの腕はさすがだ。この後も、結構焼き鳥注文が相次ぎ、先代はフル回転となっていた。





うむ、塩味、タレ、それぞれに美味い。鶏の鮮度も間違いないものだと思う。

次は本日のホワイトボードメニューから、しお煮付けを注文。このメニュー、沖縄のマース(塩)煮のようなものかと思っていたが、出てきたのを見て間違いに気がついた。これ、醤油煮じゃないか。



すると「しお」って何なのだ? となり調べて見ると、どうやらカンパチの幼魚らしい。それは味に間違いないよね。

となると酒は…、店主に燗にできる酒を相談した結果、徳島は芳水酒造の高柿木純米生原酒ムロカ中取りという大層な感じのを注文することになってしまった(値段はそうでもない)。飲んでみると、生原酒のフレッシュな感じと燗酒の風味が両立し、なかなか良いものであった。



つまみは胡瓜のぬか漬けがあったのでそれを頼み、悩んだ締めはだし巻き玉子にしてみた。



いや、これ大正解だよ。やはり西方面のだし巻きには、どうやっても勝てない気がする。



これで満足し、すっかり混雑してきた店をでた。日も落ち、すっかり川周辺は暗くなってきた。


なぜか高松(15)バー

2018年09月10日 22時33分25秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
さて、2軒目はバー「C」へ。今日は雨もほぼなく、すんなり店に到着。1杯目はオーソドックスにモスコミュールを飲む。



ここのマスターに札幌から来て、こんぴらさんに行った話をすると、

マスター「こんぴらさんでうどん習ったかい?(うどん学校という体験施設がある) 札幌で商売するといいよ」
私   「札幌はうどん専門店が昔からほとんどないんですよ。やっとチェーン店ができて、少しうどんになじみが」
マスター「ああ、あれ(某チェーン)は違うからね」

とのことであった。私の2杯目は「ウイスキーらしいカクテルを」とお願いして、キングスバレーを作ってもらう。これはウイスキーの味わいもあるが、非常にすっきりさっぱりと飲みやすいカクテルだ。



このカクテル、銀座のバーU氏のオリジナルだが、マスターはその店にも行ったそうで(私も行ったことはある)「いやー、緊張したわ」とのことであった。確かにあの店、独特の緊張感(決して悪いものではない)があるので、特に同業者は感じるものがあるのかもしれない。

マスターは年配だけあって、他の店も紹介してくれるので、「じゃ、申し訳ないですが、次の店も行ってみます」と2杯でお暇することにした。話好きの気さくなマスターの店である。



さて、2軒目はバー「D」である。マスターのお弟子さんの店らしいが、結果的にその方はお休み。セカンドの方が出迎えてくれる。1杯目は徳島だし、素直にすだちジンソニックだな。ジントニックでないところが、私好みである。



さて本日のバーテンダー氏、メニューに描かれているイラストの右上の人なのだが、特徴が一言「無表情」となっている。以前、バイト氏が入った時にこのイラストが作成されたらしいのだが、酔っているせいかやたらに面白い。無表情氏はそんなに無表情な訳でもないし、無口ではないから、可愛いですよ。



2杯目は苦いリキュールをということで、チナールソニックを飲む。多分、これで薬効を期待したんだと思うけど、1軒目の日本酒の効果も発揮され、この後、見知らぬ街をベロベロに酔って帰りましたとさ。

 


なぜか高松(14)日本酒

2018年09月10日 19時29分39秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
こんぴらさんでこの旅行中、唯一の汗を流し(全般的に涼しかったのだ)、高松市内に戻ってきて駆け込むのは、居酒屋「SB」である。今日の流れでは、最初の一杯はどうしてもビール。通しにかぼちゃを煮て、海老をあしらったものが出てきた。



おお、美味いじゃない。これは水準の高さが感じられる。続いて刺身を盛合せでもらおう。今日は剣先イカ、サンマ、ハマチの3点盛りである。



サンマは今年初めて食べるなあくらいの感想しかないのだが、西日本で食べるハマチの歯ごたえと味の良さはたまらないものがある。そして特筆すべきは剣先イカで、イカにも種類があって、それぞれ味の特徴というのも違うものだと思わせられる。これは酒だなと相談すると、おかみさんの方がいろいろ検討してくれた結果、四国つながりで愛媛県の石鎚純米吟醸を頂くことになった。これを燗してもらおう。



おお、いいんじゃないか。食中にすっきりと飲みやすい感じがする。つまみに、名前だけで選んだずるずる巻というのを注文。



なるほど。梅、オクラ、山芋、なめこを海苔で巻いて食べるものらしい。食べやすくはないが、酒には合うし、健康的な感じがする。オクラは鹿児島が大産地なのだが、四国でもかなりとれるんだよね。

さらに総菜3点というのを注文。内容はあこう煮、ポテトサラダ、鰻ときゅうり・ずいきの和え物という素晴らしい組み合わせ。中でもあこう煮は実にいい煮魚の味がする。



これで酒はさらに進み、鳥取の酒福羅をまた燗で注文。おっと、面白い酒器に入って酒が出てきた。酒の色が黄色みがかっているが、味の方も少し紹興酒寄りの味わいがあり、後で食べる鱧カツにも負けない感じだ。



 

そういえば、酒を飲むときに水を出してくれるお店は良くあるのだが、ここではぬる燗くらいのお湯の状態で出してくれるのだ。初めての経験だが、これが燗酒と違和感がなく、スッと飲みやすいのである。

それでは最後に締めで鱧カツを食べることにしよう。タルタルソース添えで、思いっきり揚げ物状態で出てきたが、食べて見ると白身魚の味わいはある。細長いフライはオクラで、火を通しても良いものである。



今日は工夫のある居酒屋料理とそれに合わせた燗酒の美味さを堪能した。

 

なぜか高松(8)夜間

2018年09月09日 21時35分30秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
最後にもう一つ、衝撃的なことがあった。宮浦港から高松港へ戻る船なのだが、17:00の次は19:15のはずであった。これでも高松に戻ればほぼ20時と、かなり遅いのである。ところが、地中美術館でもらったパンフレットに紙がはさんであり、なんとこの最終便が19:45発に変わったのだそうだ。船の出航感覚が2時間45分、誰がどういう設定で時間を決めているのだろうか?

することがなくて、宮浦港の待合室で僕は途方に暮れる、じゃなくて、困る。港の近くに美術作品があると言っても、まだ雨が降っているし、足元がぐちゃぐちゃだしなあ。



よし、今日は無理押ししないことにして、高松じゃなくて直島で一杯やるか。ということで、直島の繁華街(当然小さい)に繰り出すことにした。しかも今日は日曜日とあって、閉まっている店も多いようだ。



直島の飲食店パンフレットで、島唯一のバーというのがあり、日曜日も営業しているので、そこに行ってみようか。ということで、バー「S」へと行ってみる。年齢不詳(私よりは若い)のマスターが一人、他の客はいないようだ。ま、ここはビールだな。



あまり気温は高くなかったとはいえ、ずっと歩いていたのと、頭に血がのぼっていたせいで、ビールが美味い。腹も減ってきたので、ビールのお供と言えばソーセージだな。メニュー数が限定されているので、私には珍しいものを注文。



いや、ソーセージも美味いよ。腹が減っていたのはもちろんだが、量もたっぷりあり、嬉しい感じだ。

ここで、外国人二人組(良く分からないが、フランスかベルギーという感じ)が店に入ってきて、ジントニックを注文。私はワイルドターキー8年・101プルーフをストレートでもらうことにした。



私はそもそも積極的に話をするタイプではないが、ここのマスターもなんだか寡黙だな。普通、海外のお客さんには「どこからお見えですか」くらい聞かないものかね。ほらほら、早速ジントニックを飲み干したおっさんが、お代わりを欲しそうにしているじゃないか…。

と内心では気がもめるものの、他人に口を出すまでのことは無く、ワイルドターキーを飲んだ私は勘定をしてもらうのであった。これで2000円なんだから、悪くない店だと思うんだけどね。



最後に乗る高速船は本当にできたばかりのようで、今までで一番立派な船だった。これぞ船の「三段逆スライド方式」であろうか。



乗っている人も少ない。



高松港に到着したのは20:15とあって、もう疲れた…。



コンビニで夜食を買って、部屋で軽く飲むことにするか。



本日の教訓「豊島と直島は1日で回らない方が良い。雨天は避けるべし」

なぜか高松(4)醤油豆

2018年09月08日 21時10分09秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
2軒目はいつものごとくバーへ。狸小路のようなアーケードのある商店街の一角に、バー「S」を発見し、入店。先客は2~3名とちょうど良い感じであった。カウンター奥の方の席に座り、まずはモスコミュールでスタート。



メニューを見ると、なかなかマニアックな感じが伝わってくる。焼酎ではある手法だが、ウイスキーと水をあらかじめ合わせておくグレンリベット前割りや、ウイスキーを燻製にして作るハイボールなど、面白いものは多い。



私はのどを潤したところで、「ウイスキーとカンパリのカクテルをお願いします」と頼んでみたところ、ラフロイグ10+カンパリ+何かを合わせたカクテルが出てきた。作るところが見えにくいのと、マスターには「他には何を入れたか忘れました」とごまかされたが、まさに私好みのカクテルである。



3杯目は「あまり凝り過ぎない、しかし変わった風味のあるウイスキーを」という注文に、ブレアソール1996が出てきた。そして「これはウイスキーに合うと思うので」と香川県の郷土料理、しょうゆ豆がついてくる。

 

なるほど、ウイスキーはスモーキーさはないが、なかなか複雑なフレーバーでいい。しょうゆ豆は何となく煮豆からの連想で甘いものを想像していたのだが、名前の通りの醤油味で、ウイスキーとの相性は良いように思う。何だか予想外の美味さだ。

竹鶴アンバサダーでもあるマスターといろいろ話をして、興味深い本も紹介してもらったので、これは札幌に帰ってから買うことにしよう。高松に住むことになったら、バーでこの店は外せないな。



初日なので無茶をせず、あずきバーと水を買ってホテルに戻る。


なぜか高松(3)刺身

2018年09月08日 18時49分39秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
さて、いよいよ夜となり(まだ明るいが)、本日の一軒目は居酒屋「BT」へ。カウンター数席、テーブル2卓(だったか)の小ぢんまりとした店である。カウンター席に座り、ビールでスタート。

この店、通しは無いようだがすぐに出る料理を3品ほど作っているということで、マカロニサラダを頂くとするか(他2品はもずく酢と青菜の煮たものだったと思う)。



魚料理が良いらしいので、店の方と相談し、刺身盛り合わせでスタート。すぐにやって来たのはタコ、サヨリ、カンパチとちょっと珍しい感じの盛り合わせである。



早速食べて見ると、まずタコのムッチリとして、それでいて噛み切れる歯触りが素晴らしい。味わいも茹でたとはいえ全く抜けていない感じがする。サヨリは白身というよりは、少し青魚の風味がある綺麗な味。そして驚いたのがカンパチである。これほど歯ごたえのあるカンパチは今までに食べたことがない。たとえて言うなら、ナタデココというか(←美味そうに聞こえない)、何というか。そして脂がとても多いのだが、全く嫌味の無い味わいなのだ。

私史上、多分最高レベルの刺身に感動し、酒はすぐに金陵の燗酒を注文。この金陵という酒、あちこちに看板があり、金刀比羅宮の門前にも店舗があるなど、こちらでは有名な銘柄のようだ。食中酒としてピッタリの落ち着いた味わいである。

次は焼き魚ということで、種類を上げてもらった中から、ベラを塩焼で頂くことにしよう。



ベラは白身のあっさりした味。塩気もきつくなく、ほんのりとした味わいが良く分かる。酒も金陵をお代わりし、次は煮魚だな。今度も魚の種類を聞いた中から、メバルを選択。



おっと、豆腐がついてくるのが嬉しいね。メバルもまたあっさりした白身魚だが、煮付けとあって味の印象はかなり異なる。少し濃い味のものが欲しかったところなので、魚の頭の部分を含めて隅から隅まで食べつくす。

この店、常連さんが主体とあって、カウンターで知り合い同士の会話が弾む。ちょっと関西弁に近いような、それでいて圧力を感じないほんわかとした地元訛りでの会話は聞いていても面白い。地域柄なのか、突然源平合戦の話が始まったのには、ちょっと驚いた。



魚の美味さに満足して外に出るが、次の店に移動するのが嫌になるくらいの雨が降っている。少し様子を見てからアーケード街の方に移動する。