ばばちゃんのおっちゃんの日本語の先生への道

日本語の先生になろうと一念発起いたしました。

その260 日本語人の脳

2022-08-02 07:19:40 | 6.私の感想・考え

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『日本語人の脳』角田忠信著を読んでみました。 

 と言いましても、私に取りましては、難しいので、飛ばし飛ばしです。 

 随分、昔から、日本人にとって虫の声は、鑑賞に値するものですが、西洋人には、単なる雑音に過ぎないと聞かされてきました。(くつわむしは、私に取りましても雑音でしたが・・・・)著者は、外国で、実際にそういう場面に出くわしたそうです。  

 聾唖のご夫婦の子供も、普通の子供にと同じように言葉を覚えます。と言うことは、聴覚を通して社会環境の中から培われてくるものなのでしょう。(しかし、読み書きは学習しないと身につきません。)すなわち、これらの現象は、先天的な遺伝には関係なく、後天的で日本語の環境の中に居ることによって、培われるようです。 

 我々は、普通、音を左右の耳から同じように聞いていると考えますが、実は、左右の耳に別情報を与えますと、情報の種類によって、優位な耳が有るそうで、情報によってどちらの『耳』が司っているかも分かりました。更に、どちらの『脳』が担当しているかが分かったそうです。また、左右の耳にタイムラグを与えると、「どもる」などの変調を起こすことも分かったそうです。そのあたりを考慮に入れて、測定装置も考案されています。そのサンプル収集も広範囲に渡っています。  

 そして、日本語人(含:ポリネシア語人)とそれ以外の人では、左脳、右脳の機能分担に違いが有ることがわかったそうです。母音を聴くのは、日本人は左脳で、西洋人は右脳。虫の声は、日本語人は左脳で聞き、西洋人は右脳で聴くのだそうです。 

 それまでは、西洋の学説が主流になっていましたので、西洋人の脳の働きしか分からなかったそうで、それを、発表しますと、日本有意説と取られ、排斥されたようです。 

   

 物事を判断するときは、それなりの物差しがないと正しく判断できません、 

 例えば、国文法の生い立ちを調べますと、明治維新の際、お役人が、日本には英文法のようなものがないので、これは困ると、慌てて『英文法』を参考に、国文法をまとめたという話があります。西洋の物差しで測って、日本語の文法を説明しきれるのでしょうか。こういう話は結構あるのではないでしょうか。いろいろな分野で、根本から見直す必要があるでしょう。 

 現に我々は、外国人の脳の仕組みを考えずに、日本語人のセンスで、日本語教育をやっているのではないでしょうか。 

 『ます形』『辞書形』と聞いた時、『なんちゅう教え方をするの?』。というのが私の第一印象でした。

 海老原先生が、動詞の活用を、我々が習う国文法の要領で、口癖になるように教えますと、生徒からは「何でもっと早くに教えてくれなかったの」と言うクレームがあったそうです。同感です。 

 ひらがなを教える時、『あ』は『安』を早く書いたらこうなるのですよと日本人は教えがちになりますが、外国人、(中国人でさえ)は、ガチひらがなだけで教えるほうがわかりやすいという意見があります。 

 西洋人は、母音が連続しますと、分離して理解できないと言う話があります。例えば「おじさん」と「おじいさん」。母音を感じるのが、日本語人と西洋語人とでは異なるとしますと、脳の処理も異なるでしょうね。 日本語から母音を除くと全くわかりませんが、英語など、母音を除いても、伝わりそうに感じます。日本人には、子音の微妙な違いが、分かりません。

 先日、You Tubeのケビンズイングリッシュを見ていましたら、日系米語人の彼は、単語を覚える際、日本人のように一対一で覚えるのではなく、例文を幾通りか読んで、どういう雰囲気の時使用されるのかを覚えると言っていました。私の脳は、すでに、日本語人の脳になりきっていますので、そういう覚え方は、かえって難しい。また英語は、必ずしも訳語が一対一でしめされていないので、何で、あんな訳になるの、というのがしばしばで、雰囲気が読めていないのでしょうね。  

 『日本人の脳』(後に、日本人の脳-脳の働きと東西の文化と改題)が、1978年に出版されましたのに、私に届きましたのが今です。どうしてこんなに大切な話が伝わらなかったのでしょうか?  

 日本語教育のテキストも進駐軍向けの『日本語読本』が始まりと言われていますが、どう見ても、現在のテキストは日本語人向けですね。悲しいかな、それでもって外国人に教えています。日本語教育の関係者は、どなたもこのことには気が付かなかったのでしょうか?庵先生も、一般入門向けの教育に関して、学会発表も無ければ、学者も居ないとおっしゃっていましたが、日本語教育者は一体何をしているのでしょうかね。根本的なことをとばして、日本語の表面を撫ぜ回したり、重箱の隅を突っついたりばかりで・・・。 

 そういえば、外国出版の英会話テキストを使って教育を受けたことがありますが、テキストの雰囲気が随分異なります。西洋語人向けのテキストになっているのでしょうね。  

 技術研修生の問題で、日本語学校の先生の資格を厳しく(私はこのとばっちりを受けて先生になれません)したり、今から法律を変更したりしようとしていますが、ピントが外れていますね。

 国が本気なら、彼らが借金して来日しなくて済むように、悪徳業者に騙されないように、教育機関を現地にたくさん作ってやればいいでしょうに。日本人子弟向けの現地の日本人学校は、現地では私立学校扱いだそうですが、それでいいではないですか。そこでは、入門者にわかりやすいように、一定期間現地の言葉で、説明してあげたり、脳科学にかなった早急に身につく日本語教育方法で教えてあげるとか・・・・。会話に漢字なんか要らないのです。入学前の幼児は、読み書きができませんが、会話はバッチリです。 Ñ5,N4の漢字なんて、N1を頭において、単に振り分けただけで、全く根拠のない物と推測します。ローカルの方が制作した日本語教育の動画においても、板書はひらがなだけです。ひらがなは、自習してもらわなければならないので必要です。

(追記) 

動画の紹介が有りました。  

『日本人の持つ特殊能力?!外国人には聞こえない「声」がある?』 

 https://www.youtube.com/watch?v=tg-bwQF89Hk&ab_channel=%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AEJAPAN 

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