十一月三十日(金) 雨曇晴
本日はスペイン旅行の最終日となる。 起床し外を眺めると雨が降っている・・・。
とりあずホテルで朝食を戴くが、写真を撮るような内容でもなかった。 とりあえず少しだけ食し、昼飯に期待をかける。
日本人の方で、朝食バイキングのパンやデザートを持ち帰ろうとした方が少なからずおられて、従業員に注意を受けている光景を何度も見た・・・。
街中には美味しいものがたくさんあるので、興味をもって地元のものをガンガン食して戴きたいと痛切に思った。 それが旅の楽しみだと思うのだが・・・。
09:00にサグラダ・ファミリア教会がオープンとなるので、のんびりと08:30頃にホテルを出て移動。
この頃には、雨も止んで空も徐々に晴れ上がってきた。
ホテルに隣接するサン・パオ病院の正面入口からの風景。 教会と一体になっており、教会が病院の母体のような感じだ。
サン・パオ病院から斜めに真っ直ぐ歩くとサグラダ・ファミリア教会が見える。 地下鉄でいきなり行くより良い眺めかもしれない。
1882年に着工し、2026年の完成を目指して工事が継続されている。
サグラダ・ファミリア教会は、生誕のファザード、栄光のファザード、福音の塔、イエスの塔、聖母マリアの塔、使途の鐘楼、受難のファザード、聖具室に分かれている。
これは生誕のファザードだから、マリアさんなんだろうな。
イエスはイスラエル・ナザレ出身のユダヤ人(スファラディー)なので、肌の色はアラブ人と同じ褐色なのだが、欧州でキリスト教が広まってから、いつの間にか白人(アシュケナジー)のように思われている。 しかも、誰もイエスがユダヤ人とは思っていない。
”キリスト”の意味は、ユダヤ教でいう”救世主”(メシア)なのだが、ヤハウェを親分と崇めるユダヤ教徒はイエスを本物の救世主と認めておらず、それに反発したイエスの弟子達が決裂して、イエスを担いでキリスト教として独立した。
まるで関西の暴力団の分裂と同じではないか・・・。
その後、キリスト教カトリック教会は各国の国王の軍隊を使って、異教徒の縄張りを侵略、殺戮、略奪を繰り返しながら勢力を広め、いつの間にか大勢力となりユダヤ教を凌駕していく。
その後、同じ系統から独立したイスラム教徒との泥沼の戦いが始まり、現在においても完全な手打ちは行われていない。
歴代のカトリック教皇達は、勢力が広がるごとに”懺悔”という名の下で世界中のトップ・シークレットの情報を手中に収め(現在のFacebookやLine、ファーウェイ機器のように情報を収集する事と同様)、相手の弱みを握り徐々に権力を増していき、キリスト教立ち上げ時の綱領を無視した金満体質となり、酒池肉林に溺れて堕落してしまった。 これに反発したマルチン・ルターが、プロテスタントという”原点に戻れ”をスローガンとして立ち上がった一派を率いてカトリック教徒に反発し、キリスト教内で内紛が勃発。 カトリック教徒の各地区の親分は神父と呼ばれ、プロテスタント教徒の各地区の親分は牧師と呼ばれる。
これも関西の暴力団で分裂したKY組組織内で新たな分裂が起きて、NY組が立ち上がった事と同じようなものだ。
このような歴史を頭に思い浮かべながら教会を見ると、本当に人を救済する為の建物なのだろうか?と疑問視してしまう。
この教会も結構病んでいるのかもしれない。 変な彫刻ばかりだ。
キリスト教にあらずんば、人にあらず。 異教徒は家畜以下なので、奴隷として扱うも良し、殲滅するも良し、という思想で南米を蹂躙し尽くした。
歴史研究を行うにあたり、宗教の持つ文明文化への偉大なる影響力と無慈悲なる恐ろしさは無視できない。
長い時間と金を費やしてこのような教会を作る意味がわからない。
悩める弱者や多くの人類を救済するには別の方法もあると思うのだが、教会にはそういうものを感じられない。 威厳と威圧のみ!
当時の石工は最先端テクノロジーを持つエリート集団で、教会や王宮などを建設する技術力を持っていた。 俗に言うフリー・メイソンンがその団体だ。
今まで見たことのない教会の大きさや金をふんだんに使った内装を見て、文字も読めない一般人達は恐れ入ってひれ伏してしまったのだろう。
私も教会を見上げて首を痛めて恐れ入ってしまった・・・。 違うか・・・。
受難のファザードから登る事が出来るエレベーター。 生誕のファザードからもエレベーターで登れる。
本日の一番乗りだ! バカと私は高いところが大好きだ。
このエレベーターに絶対乗りたかったので、1ヶ月前に予約。 そして一番乗りとなった。
一度上まで上がったのだが、鍵がかかっていたので下まで降りる。 何とも間抜けな事だ、ちゃんと仕事しろよ!
警備員が鍵を解除した後、再びエレベーターにて上まで移動。 もちろん2回目搭乗はタダ、しかし嬉しく無い・・・。 時間の浪費だろ!
エレベーターを降りて隣の塔まで渡り廊下で移動。 良い眺めである。 先程の苛立ちを忘れてしまう。
理解出来ない彫刻。 何だこれは? トウモロコシとマスカットか? 何のために?
建設作業員の方々が黙々と働かれていた。 写真には写ってないが、ちょいと楽しそうだ。
塔と塔の間の通路から塔の天辺を望む。 生誕のファザードと受難のファザード。
ちょいと近づいてみる。
仮面ライダーV3かと思ったのは私だけであろうか? 変身!
隣の塔は建設中だ。
葡萄は葡萄酒の元なので多少は理解出来るが、このトウモロコシみたいなのは何だろう?
地震がないので耐震を考えずに建設している感じがする。 天災の一つがない事を羨ましいと思う。
エレベーターで上まで上ったまでは良いが、下りは徒歩だ・・・。 肩が壁に接触しながら狭くて長い階段を黙々と下り、途中で目が回って落ちてしまいそうだった。
最終的にこの左の扉(中央に赤いマーク付)へ到着する。 膝が笑い、目も回って気持ち悪い・・・。
サグラダ・ファミリア教会の柱の説明あり。 これだけの柱を使用しております、みたいな。
礼拝堂正面。 生パイプ・オルガンの演奏に暫し聴きいる。 良い音色に酔ってしまう。
高校生の頃、ハードロックとJ.P.バッハに嵌まった時期があったので、パイル・オルガンとハープシコードの音色に惹かれてしまう。
礼拝堂の上部を望む。
そのまま天井真上を望む。
天井後方部を望む。
礼拝堂後部を望む。
側面の酢ステンドグラス。 ここのステンドグラスにイエスの生涯のストーリーはなく、ただ美しさのみが表現されていらた。 良いね~!
教会内部の側面。
少し寄ってみる。
マリアさんかな?
柱一本一本が凝った造りだ。
これを見て感動している人がたくさんいたが、私にはちょいと理解できない。 ただ、変な造りだな~としか思わない。
BSの番組で、これを見て天海祐希が泣いていた意味がわからない。 独創的でユニークな建築物だが、泣くほどのものだろうか?
手塚治虫先生や、石ノ森章太郎先生の漫画に描かれているようなデザインだ。
地下ではミサが行われていた。
サグラダ・ファミリアは既に現役の教会として運用されている。
異教徒の私はミサに参加出来ないらしい。
別の地下の資料館にて。 おもりのようなものをぶら下げて教会の構造を作りだしてある。 逆さまから見るとわかりやすい。
このような工具を使用して教会が建てられているらしい。 色彩資料やステンドグラスの模型も設置されていた。
現在も使用されている作業場。 日本人の方が一人いらっしゃる。
アントニオ・ガウディの設計図に残ってないものを、新たに創りだして完成させなければいけいそうだ。
最先端テクノロジーを駆使し、数々の彫刻品等を制作している。
拝観を終え、サグラダ・ファミリア教会を最後に一望す。 アディオス!
地下鉄に乗って有名なカサ・ミラというアントニオ・ガウディが建設した建物を拝観に行く。 グラシア通りにて。
古田織部の茶室である燕庵を思い浮かべた。 乙! ガウディさんはクネクネした感じが好きなのかも。
同じくガウディさんが建設したカサ・バトリョ。 住み心地はどうなのだろうか?
このような建物にはあまり興味がないが、とりあえず観光名所との事でちょいと拝観しただけである。
それより、突然に腹が減ってきた。 このあたりは高級店が建ち並んでいるので、美味い店があるはず。
店構えに惹かれて入ってしまったら、ピンチョスの店であった。 やったぜ~!
多種多様なピンチョスが並んでいて、選択に困ってしまうという贅沢な空間で悩みきってしまった。
イワシが乗ったやつが絶品だった。
一日かけて全皿食したいと思うくらいのピンチョスが並べられていた。 パンはいらないのだが・・・。
イベリコ豚の生ハム。 これはどの店で食しても確実に美味い、はずれなしの一品。
チーズ系も間違いなく美味い。
カニが意外と美味かった!
違う種類のカニを3個も食べた。 これがスペイン滞在中に一番美味いと思った一品。
スペインのトマトは固いが味に深みがある。 トマトとチーズは最強のコンビネーションだ。
見かけが気色悪いので却下。 多分美味いと思うのだが、見かけが汚いし怖いし・・・、こんなの出しちゃダメだろ?
思う存分ピンチョスを食し満腹となり、ほのかに夢心地となる。
現実に戻り、これよりアントニオ・ガウディのスポンサーだった豪商・グエル氏の公園(ガウディ設計)へ移動。
グエル公園入口。
お土産を販売している建物。
警備員の家。
ガウディの建築物を見ていると多少精神を病んでいたのか、それとも一笑を求め、ひょうげているのかのどちらかと思ってしまう。
多分、ひょうげているのだろう。
有名なトカゲ。 相方がこれも見たいというのでグエル公園まで来た。
おとぎの国か?
こいつがいつまでも携帯見てたので後ろの建物だけの撮影出来なかった。
古代ローマ帝国っぽい。
常に柱がクネクネしている。
歩き疲れて小休止。 昼食時の生ビール3杯が効いている・・・。
何とも落ち着かない公園だが、同敷地内に小学校があった。
クネクネしたベンチ。
グエル公園前の土産屋で買い物をして一旦ホテルへ戻り、一休みしてアンメルツを足腰に塗って再び出撃。
バルセロナで一番有名なストリート、ランブラス通りまで地下鉄にて移動。
地下鉄のプラットフォームにある自動販売機。 基本的に米国と同じで、1品の値段が1ユーロ~2ユーロ。
ランブラス通りで降り、近辺を散策。
ランブラス通りは中央が歩道で、両脇が車道となっている。 万年歩行者天国状態。
バルセロナで一番賑わっている通り。
ランブラス通りにはたくさんの屋台?が立ち並んでおり、土産物のキオスクやスイーツの店が目立つ。
甘そうなエラード(アイスクリーム)やケーキ?
何故こんな形にしているのか? 色もどぎついエラード。
スペインと言えばチュロス。 熱いチョコレートに浸して食したら、予想以上に美味かったので完食。
通りに設置してある水飲み場。 これで手を洗う。
バルセロナの中心、カタルーニャ広場。
カタルーニャ広場は活気があり、明るいエネルギーを感じた。
カテドラル(大聖堂)へ向かって裏道を歩く。 中世から変わらぬ風景なんだろうな。
カテドラル(大聖堂)を正面より望む。 なかなか威厳を感じる建物だ。
大聖堂前はたくさんの露天が並び、クリスマス関連のグッズが売られていた。
バルセロナのクリスマス名物「カガネル」、すなわちウンコ人形が大人気だ。 プーチン、トランプ、近平、安部ちゃんや、ロック・ポップ界のスター達のカガネルが並んでいた。
近所のスイーツ店。 スペインはフランスより種類が豊富だ。
チョコレートが意外に美味い。
このチョコレートは美味かった! 数個購入して明日の飛行機内でデザートとして食す。
カテドラルに隣接する王の広場。 大道芸人やミュージシャンがパフォーマンスを行っていたが、腹が減ったのでハードロック・カフェへ移動。
スペイン最終日、スペイン料理ではなくアメリカ料理を食してしまう。
ハードロック・カフェは世界中何処でも、一番安心出来るレストランだ。
全くブレの無い、ロックを基本としたコンセプト。 店内ではAC/DCがガンガン流れていた。 良いね~!
バルセロナの地ビールと強烈なマルガリータ。 明らかにテキーラが2倍入ってる。 サービスか間違いか? それともこれがスペインの適量か?
二人用テーブルの80%を占領する大きさのナチョス。 アメリカでもこんなデカいの出さないよ、バカじゃないの?
と言いつつ、相当量を食した。 ハラペーニョ(唐辛子)を使ったメキシコ系の料理が好きだ。
メイン料理のファヒータ。 TEXMEX料理で一番好きな一皿。
タコスに似ているが、全く別の味がする。
今回痛切に感じた事は、スペイン人は大食漢が多いのか、一皿の量が米国並みに多かった事だ。
おかげで、この旅でちょいと体重が増加したように思える・・・。 まあ、ビールも葡萄酒も美味しかったから仕方ないか。
食後は真っ直ぐホテルへ帰り、シャワーを浴びて荷造りを行う。 明日はフライト時間に会わせて06:00起床なので、24:00に就寝。
足はパンパンとなったが、心身共に満足した一日であった。
それでは、また。 ごきげんよう。
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