北面武士

至誠通天

心身開放

2021-10-17 | 日記

令和三年十月十五日(金) 晴

 

緊急事態宣言が解除となった矢先、本業において相方が健康不調となった為、今月は一人で業務を行うわざるを得ない状況に陥った。

数日前から疲労のピークとなり心身ともに限界に達した頃、やっと相方復帰可能との連絡を受ける。

リフレッシュを兼ねて本日15日(金)の相方復帰日に休暇を取得して、比叡山延暦寺まで足を運んでみた。

チャイナ・ウィルスにおける緊急事態宣言解除後、義理事以外では1年半以上他県へ出かけてなかったので、今回はちょいとした旅行気分で日帰りドライブだ。 

思えば、行動を抑制された我慢、我慢の辛い日々だった。

雨天曇天ばかり続いた日が多かったが、久しぶりに心も晴れる青天白日の下、70年代のロックを聴きながら約3時間弱をかけてドライブ。 気分爽快

比叡山ドライブウェイを走行していると途中展望台が2箇所あり、近江国琵琶湖を中心とした街並みを一望できる場所と、山城国・京の都を一望できる場所がある。  

 

近江国の街並みを一望。  

「桜田門外の変」で水戸・薩摩の志士に首を打ち取られた井伊家の領地。

 

山城国・京の都を一望。  御所を見下ろす事に胸が痛む・・・。

 

延暦寺は3つのエリアに分かれており、中心となるのが東搭地域。 あとは西棟地域と横川地域。

今回は東搭地区のみを回ってきた。  

何故かというと、普段歩き慣れていない坂道に疲れてしまった・・・。 

 

東搭地域入口。

 

入口を入って直ぐ左手の「国宝館」。

延暦寺ゆかりの南海坊天海の鎧(写真中央)が展示されていた。 内部は写真撮影厳禁。

天海僧正は明智光秀と同一人物で徳川家康のブレーンとして仕えたとの説もある。

何故この煌びやかで迫力ある鎧を、殺生厳禁の仏門高位の方が必要とするのだろうか?との疑問が頭に浮かぶ。

他に釈迦如来座像、四天王立像、五大明王像や十二神将のうちの数体が展示されていた。

 

参道は清々しい風が流れていた。

 

初めて訪れる京の都の鬼門を守る延暦寺だが、何故か一度訪れたようなデジャヴのような感覚に陥る。

延暦寺で修行した僧から、日本天台宗の基礎を築いた円仁、円珍、浄土宗の開祖・法然、浄土真宗の開祖・親鸞、臨済宗の開祖・栄西、曹洞宗の開祖・道元、日蓮宗の開祖・日蓮を輩出した。

 

伝教大師・最澄の教えである”一隅を照らそう”

後に説明が記されている写真を掲載しているので、御参照願います。

野村秋介先生の【自問自答の訓】に記されてある、”常に世俗にあってその一隅を照らし”が頭に浮かんだ。

 

「大講堂」  平安時代、御堂前広場に僧兵達が武器を携えて神輿を担いで集合し強訴を起こした。

 

煩悩とストレスを発散しようと鐘をついたら大轟音が鳴り響き、余韻が歪音と共に唸り続けていた・・・。  周りの人達の冷たい視線を浴び、汗顔の至りにおちいる。

左程強く鐘をついたとは思えないが・・・。  煩悩が強すぎたのか? 

 

神輿を持ち出して強訴すべく僧兵が集まっているところへ、平清盛が神輿に矢を打ち込んだ場面が頭に浮かんだ。

 

「不滅の法灯」が置かれている根本中堂。  現在修復工事中。

 

788年(延暦7年)に最澄が一乗止観院(現・根本中堂)を建立し、”不滅の法灯”の火が灯される。

以後1200年間法灯は維持されているとの事だが、織田右府公による比叡山焼き討ちで一度法灯は消され、後にこの法灯から分灯していた最上・山形の立石寺から分灯してもらい、延暦寺の”不滅の法灯”を維持しているようだ。

『油断』という言葉はこれが発症との事。   現在でも朝夕2回、菜種油が継ぎ足されている。

根本中堂内部は写真撮影厳禁。

 

修復工事中の根本中堂。

 

同じく修復工事中の根本中堂。

比叡山延暦寺の総本堂・根本中堂の御本尊は薬師瑠璃光如来。

身体の病、心の病を癒してくれるお薬師さま。

 

根本中堂正面にある長い階段を上ると、「文殊楼」へたどり着く。

デブにはキツイ階段だった・・・。

 

「大黒堂」

 

「萬拝堂」の堂内にある千手観音。

この後、特別拝観が行われている「戒壇院」を拝観。

写真撮影を失念してしまったが、暗い御堂の中に金色に輝く仏像が鎮座していた。

 

「阿弥陀堂」へ続く階段。  また階段だ・・・。

 

「阿弥陀堂」

ここも修行における重要な御堂のようだ。

 

今回の特別拝観の対象となっている「法華総持院東搭」。

入口から美しい琵琶湖の風景が一望できる。

 

伝教大師・最澄の教え。

 

「延暦寺会館」ロビーに設置してあった人形。

鹿角の兜と大数珠の襷、蜻蛉斬の代わりに兜のとんぼ。 どう見ても本多平八郎忠勝だ。

延暦寺とは縁もゆかりもないはずだが? 何故ここに?

 

山家学生式 伝教大師・最澄の教え

 

比叡山延暦寺と言えば「千日回峰行」という修行が有名で、千日間にわたり比叡山の峰を巡って約270カ所以上ある場所に礼拝を続け、700日目を終えると、9日間の断食、断水、不眠、不臥の命がけの修行に臨み、千日回峰修行を達成した僧は「大行満」と呼ばれる。

私が高校生の頃、坂本阿闍梨が千日回峰行を達成した番組を観て感動した事をいまでも覚えている。

 

久しぶりに地元を離れ、県を跨ぐ小旅行に満足、満足。

帰途、大津SAで551の豚まんを土産に買って、地元の仲間に配布。 

風呂で旅の汗を流して、夜は”だいちゃん”で冷たい生ビールを胃に流し込みながらカツオ刺身と松茸の土瓶蒸しを味わう。

充実した一日に感謝。

それでは、また。

ごきげんよう。

 

コメント (1)
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