八月十一日(土) 晴
本日は、叔父貴の十三回忌。
叔父貴は浄土真宗なので、お寺の中は派手な装飾となっている。
この寺は室町時代から続く由緒ある寺で、現在の本堂は”西南の役”で焼けた後に再建されたとの事。
歴史好きには宝箱のようなところだが、坊主の説教が長いので墓参と法事以外は立ち寄る事はない・・・。
カトリック教会と張り合うくらい派手な装飾。 本願寺が支配していた加賀あたりの金箔を使用していたからか?
右の部屋には、日本に仏教を広めた聖徳太子が掲げてある。
左の部屋には歴代本願寺上人が掲げてある。
この寺の開基は、本願寺蓮如上人の下で得度し、実如上人の命を受け、日向、大隅、薩摩、肥後で教えを広め、肥後での布教のおり阿蘇大宮司の娘を娶り、実如上人の許しを得て肥後にて寺を創建されたとの事。 私が好きな足利義政公の慈照寺で生誕されたそうだ。
和尚が念仏を唱えていると睡魔が襲ってくる・・・。 日蓮宗は耳をつんざく木魚の音で頭が痛くなるので、浄土真宗の方が楽だ。
そういえば、浄土真宗は他力本願か。 どうでも良いけど。
念仏を聞いていると眠くなるので、一人瞑目しながら叔父貴に世話になった事を思い出しながら故人を偲んだ。 夢幻の如くなり・・・。
法事が終わり一旦帰宅して着替えて、繁華街にて故人を偲んで7人で洋食の店「橋本」にて叔父貴を偲ぶ会。
この店は親父がよく通っていた「レオドール」という店のシェフが、二十数年前に独立して開店された。 ミシュラン一つ星!
「レオドール」時代から40年以上の付き合いとなるシェフは、今でも親父の写真を事務所の机に飾って戴いているそうだ。 感謝合掌
アワビ。 大粒のマスカット、イチジク、トマト。 白葡萄酒と食すと、そこは極楽浄土。 ビールと共に食しても、そこはパラダイス。
鱧と梅肉の洋食。 夏っぽくて良い。 冷酒が飲みたくなる一品。
ウニと何かの魚とパルメサンチーズ。 チーズの香りが引き立つ珠玉の一品。 赤葡萄酒にも負けない濃厚な味わい。
ホタテに何かの魚を入れた滅茶苦茶美味い一品。 あと一皿食したいと感じた・・・。 いと美味し!
大きなトマトと子羊肉。 赤葡萄酒と共に食していたら、懐かしさに溢れてきて涙が出てきそうになった。 献杯用の叔父貴のビールを戴く。
シャーベットでクールダウン。 美味しいシャーベットだったが、私には少々量が多かった。 御馳走様でした!
食後、熊本城再興状況確認と土産購入に出向いたが、あまりの暑さに断念。 信号待ちにて大量の発汗、熱中症一直線状態と感じたので、タクシーで帰宅。
暫し満腹感に浸りながらシエスタ(昼寝)を楽しむ。 夢に親父殿、母上、叔父貴が出てきた・・・。
昼間にあれだけ食したのに、夕刻になると小腹が空いてきて生ビールを飲みたくなってくる。
19:00に、「MAN」という私がガキの頃から通っていた老舗のビアホールにて6人で一献会。
マスターは拓大ボクシング部出身84歳のバリバリの元気者で、昔からアントニオ猪木のブロンズ像を販売していた(全く売れず)くらいのプロレス好きだ。 店内はプロレス興行のポスターと、プロレスラーとマスターが一緒に写った多くの写真が壁に貼られている。
昔は店に置いてあったエクスパンダー(4本)を伸ばす事が出来たら、生ビールが1杯タダとなったので嬉しかったが、いつか血管が切れた人がいたようで禁止となったそうだ。 残念!
スペアリブ、ソーセージ、馬力焼きといった、シンプルでパワフルな昭和の頃から変わらぬメニューが懐かしい。
夏はやっぱり生ビール! ビールといえばビアホール、ビアホールといえば「MAN」。
熊本一パワフルで豪快なマスターを囲んで。 この後、マスターが切れのあるシャドー・ボシクシングを披露。 良いね~!
飲み過ぎ食い過ぎで満腹ではあるが、ラーメン「よしとも」にて塩スペアリブをつまみにビールを飲み、最後にラーメンを食す。
その後、弟二人を引き連れてステーキ「みらの」にて〆のステーキを食す。 この店のマスターが倒れられて閉店となったと噂で聞いていたが、現在はマスターの甥っ子が店を引き継いでいると聞いたので行ってみた。 この店も親父殿の行きつけだった店で、私も忘れられない懐かしい味なので店が継続してくれて感無量。
ステーキの焼きが少々きつかったが、ソースは変わらず。 美味しかったが、流石に食べ過ぎたと感じ反省す。
30数年前の青春時代を思い出しながら、時の移り変わりを実感した日でもあった。
翌日12日(日)は08:00 空港へ向け出発。
短パン、Tシャツ、サンダルという軽装なので、搭乗手続きと身体検査を一発で切り抜ける事が出来た。
空港内待合室でチャーリー永谷さんとお会いして、四方山話で時間をつぶす。
チャーリーさんは私の真後ろの席だった。
局地的に積乱雲が異常に大きく発達しており、これがゲリラ豪雨となるのだろう。
無事小牧空港へ到着し、バスで名古屋駅まで移動。 ちょうど昼食時間となっていたが、名駅内は尋常でない人数で(お盆休みの移動?)、駅地下、駅内、駅近辺の飲食店は全て満席&待ちの行列だったので困っていたら、駅裏の本格インド料理店だけ開いていたので、マトン・カレーを食す。 お天道様に申し訳ないと謝りながら、生ビールを一杯胃に流し込む。 名古屋の異常な灼熱地獄で、エアコンの効いた店内で飲る生ビールの美味さは筆舌に尽くしがたい。
食後は電車に揺られながらウトウトしていたら、津あたりで夜のような暗さとなり豪雨となる。 松阪、伊勢あたりで薄曇りとなった。
夜は「だいちゃん」にて、安着を喜び生ビールを楽しむ。 いつもの事ながら、楽しい時間はあっという間に過ぎ去ってしまう・・・。
そして、明日から再び地獄のような日々が始まる・・・。
それでは、また。 ごきげんよう。