十二月十日(月) 晴
久しぶりの出張で韓国・釜山へ出立。 午後のフライトなので、日常生活の時間帯にてのんびりと空港まで移動。
これまでソウルや忠清南道の田舎町へは17年前に業務で何度も訪れていて、トータルで3~4ヶ月は滞在していた。
ちょうど冬のソナタがブームになった頃だ。 サッカー日韓ワールドカップが開催された頃でもり、江戸の新大久保も活気で溢れていた。
その後、個人的に友人や親類と共に、ソウルに焼肉を食しに何度も訪れているが、これまでに釜山へは一度も行った事がなかった。
昼過ぎ頃にセントレアへ到着して、矢場とんにて生ビールと鉄板みそカツ定食を食す。
食事中、昨夜トンカツを食した事を思い出した・・・。 まあ、美味いから良いか・・・と思いつつ、少しだけ反省す。
今回の釜山は業務で行くので観光地とかは巡れないが、食事だけは楽しむ事ができるので、それを楽しみに出張ってきた。
ピーナッツ娘で有名になった大韓航空機は今回初搭乗となるが、2時間程度のフライトでは着席とともに寝てしまうので、飲み物も機内食も何が出たのかわからない。
前回のアシアナ航空機に搭乗した時も同じで、着陸のショックで目覚めるというパターンだ。 フライト時間は1時間20分。
釜山の空港へ到着して、18:00頃にタクシーに乗ってホテルまで移動したが、ちょうどラッシュアワーに引っかかり全く進まない。
結局ホテルに到着したのが19:20頃で、飛行機に乗っている時間と変わらなかった・・・。 何てこった・・・。
海雲台の近くのホテルへ到着後、腹が減ったので一人で近所を散策しながらレストランを探す。
釜山は港町だけあって海産物のレストランが乱立しているが、私はいつも海産物を食しているので全く興味がない。 肉、肉、肉だ!
15分程徘徊して、やっとサムギョプサルのある店を探し出した! やったぜベイビー! と、心の中で叫んだ。
店の扉を開けて、カルビある?って聞いたら、なんとサムギョプサル専門店だった。 あまりの嬉しさにヘラヘラ笑ってしまい、店員さんがちょっと引いていた・・・。
席について注文すると、数種類のキムチが出てくる。
まずはともかくビールだ! いきなり大瓶が出てきて大喜び。
長時間水分を補給していなかったので、コップで2杯目まで一気。 カスビールはあまり好きではないのだが、乾いた喉にガンガン染みこんで美味かった。
出た~! サムギョプサルと化す前の豚肉。 2人前・・・。
店のお姉さんが丁寧に焼いてくれる。 早く焼いてくれよ~、待てね~よ~。と、心の中で叫ぶ。
サムギョプサルはカリカリにして食すのが美味い。 葉っぱに巻いて、味噌やネギやキムチを入れて、青唐辛子と共に食す。
青唐辛子は時折ししとうみたいなのがあるが、一番辛いチョンヤン・コチュというのを注文。 超辛いがサムギョプサルとの相性は抜群だ。
孤独のグルメの五郎ちゃんの如く、一人で黙々とニコニコ笑いながらサムギョプサルとビールを食しながら飲み続ける。 美味いぜ!
端から見たら気持ち悪い光景かもしれないが、久しぶりの韓国料理をビール5本とともに満喫した。 一人焼肉上等!
満腹となり幸せの絶頂を感じながら、ほろ酔い状態でホテルへ戻る。 途中コンビニに寄って、ビールとミックスナッツを購入。
シャワーを浴びて旅の汚れを落とし、ホテルからの夜景を見ながらビールを飲む。
テレビを観ていたら韓国の懐メロ特集をやっていたので、歴史研究家の視点で酔っ払いながら観ていた。
時折、戦前戦中の歌が歌われていたが、全く日本と変わらないような演歌だった。 戦後から少しメロディーが変わってきた。
”歌は世につれ世は歌につれ"という演歌の花道のフレーズが思い浮かんできた。
突然、明日は仕事という事を思い出したので、仕方なく就寝。 オンドルが効いていて部屋が暑いので、少し窓を開けて寝る。(オンドルの調整がハングルで記されているので使い方がわからない)。
十二月十一日(火) 曇
09:00 ホテルのフロントにタクシーを呼んでもらって、釜山の局舎まで移動。
地元の局長や所員達と挨拶をして研修開始し、16:00頃に研修は滞りなく終了。
これで今回のノルマは100%達成、めでたし、めでたし。 業務報告完了!
ビルのトイレに貼ってあった注意事項。 こういう事をするやつがいるから注意するのか? ジョークなのか? シナなら確実にいるのだが・・・。
釜山のスタッフと共に昼食を楽しむ。 クッパを食したが、この店は餅米を釜飯のように調理していた。
夕刻となり皆に挨拶をしてホテルへ戻る。
17:30にホテルへ戻ったら、ホテルのロビーで昔の仲間2人と遭遇。 なんと、忠清南道から車で7時間かけて釜山まで会いにきてくれた!
L氏は私とタメ年で、17年前の局舎立ち上げ前から共に稼働してきた親友だ。 彼等の熱い心に感動し、涙腺が緩んできた・・・。
タメ年という事もあり、お互い切磋琢磨しながらいつも競い合っていた。 当時の仕事、酒、食事、遊び、と全てにおいて全力で向き合っていた頃を思い出す。
私も海外では日本代表として恥ずかしくない所作と、喧嘩に負けない気力体力を持って、現地スタッフと共に行動を共にしてきたので、彼らは文句を言わずについてきてくれた。
10年前にソウルへ行った時も、彼等5人が車で3時間半かけて会いにきてくれて一献楽しんだ。 そして当日深夜に帰っていった。
昔の思い出が走馬灯のように頭に浮かんでくる。
何はともあれ、今夜は宴だ! 大破轟沈を覚悟して18:00出撃。
17年前は誰もマッコリを飲む人がおらず、眞露の25%ばかり飲んでいて、私がマッコリを注文すると店の人が外に買いに行っていた。
最近はマッコリがブームのようで、生マッコリ(賞味期限2週間弱)750ml が出回っていた。 微炭酸でスッキリと飲みやすい危険なドリンクだ。
この日、私とL氏の二人で20本以上飲んだ。(20本まで覚えているが、あとはわからない)
釜山という事で、有名な海鮮鍋(チゲ)を食す。 このデカさで中サイズだ。
海鮮鍋が食べ頃となる。
同時に海鮮チム(辛味噌炒め)も注文。 もやしの中にカニが入ってる。
奥さん達と共に遠路はるばる来てくれた友人J氏(左)と、タメ年の親友L氏(右)。
昔はよくL氏の家に招待されて、飲んだくれて彼の家に泊めてもらっていた。 奥さんにもだいぶ迷惑をかけた。
海鮮を食べていると何故か肉を食べたくなり、全員で焼肉屋へ転戦。
タクシーに無理矢理5人乗り込み、焼肉屋まで移動。 日本じゃ絶対無理だ。
韓国に来て焼肉を食さねば意味が無い! デジカルビ(豚肉)とカルビ(牛肉)を注文。
昔は女性店員を呼ぶ時にアジュマと呼んでいたが、現在ではイモと呼ぶらしい。 彼等と話をしていたら、少しずつ韓国語を思い出してきた。
肉は美味い! さほど腹が減ってなくとも美味い! これも葉っぱに包んで味噌つけて、チョンヤン・コチュと共に食す。
イモ~! チョンヤン・コチュ チョセヨ~! マッコリ チョセヨ~! マッシゾヨ~! チョワヨ~!
昔の話で盛り上がり、私の道路交通法違反に関する事や、ハチャメチャだった悪い夜遊びの話がでてきた時は懐かしいやら恥ずかしいやらで、3人で大笑い。
忘れていた事が徐々に思い出されてきて、話が尽きなかった。 若気の至りは70歳までO.K.!
韓国では安価なデジカルビが一般的に食される。 牛肉は高価なので特別な日しか食さないとの事。
昔はよくドラム缶をテーブルにした店で、みんな(当時は6名+私)でデジカルビを食していた。 ちょいと甘めだが、柔らかくて味がにじみ出てくる。
この10年の動向や昔話を肴にマッコリがガンガン空になっていき、益々心地良い酔いが深まっていく。
食後にカラオケに行き、クレージーケンバンドがカバーしていた韓国の歌”無条件”を全員で歌い楽しむ。 歌詞がハングルだったので困った。
昔はハングルを読めるようになった(ローマ字と同じ組み合わせ)が、読めるだけで意味がわからなかった・・・。
小一時間くらい飲んで歌って疲れた頃に、J氏夫婦は酔いが回って先にホテルへ帰還。
残った3人でホテルの近所までタクシーで戻り、ウナギ・チム(ウナギの辛味噌炒め)を出している屋台風店舗で再び一献。
付きだしがキムチではなく、変な虫や変な貝が出てきた。 酔っ払っているので変な虫をバリバリ食すが、味がよくわからない・・・。 ゴキブリか?
ここでもマッコリをガブガブ飲んだ。
ウナギの辛味噌炒めが美味かった。 酔っていても美味いと感じたので、しらふだともっと美味いかも。
暴飲暴食と共に尽きぬ話で盛り上がり、結局ホテルへ戻ったのが翌01:30。 大破轟沈状態でシャワーを浴びて爆睡。
十二月十三日(水) 晴
08:00起床。 典型的な二日酔いだが、身体に鞭打って洗顔を済ませて荷造りを行う。 まだマッコリが胃に残ったような感じだが、不思議と気持ち悪くない。
09:00にL氏とロビーで待ち合わせて挨拶し、再会を約束した後、タクシーで空港まで移動。 道が混んでなかったので20分程度で到着。
酔い冷ましに空港内のレストランでソルロンタン(二日酔いに良いスープ)を食す。
空港で手続きを済ませ、二階の人が少ないスペースのテーブルに座ってPCを開けてメール確認。
この2日間でいろいろな事が起きていたので吃驚。
昼前の便で帰国し、自宅へ到着したのが夕刻。 風呂で大汗をかいてニンニク臭を絞り出した後、だいちゃんにて安着を祝う。
体重も1kg増加しており、明日から再び地獄の日々が始まる・・・。
それでは、また。 ごきげんよう。