大江戸散策徒然噺 Introducing Japanese culture and history

豊かな歴史に彩られた日本の文化と歴史を紹介

お江戸深川・総鎮守の杜~酉の市(11月7日)~【深川富岡八幡宮】

2010年11月08日 09時37分58秒 | 江東区・歴史散策
もう酉の市の季節がやってきた。深まりゆく秋が肌で感じられるこの日、都内のあちらこちらの神社では「一の酉」が執り行われ、多くの善男善女が家内安全、商売繁盛を願い賑わいを見せていました。

富岡八幡大鳥居下

ここ深川の総鎮守・富岡八幡宮の本社殿に通じる参道の両脇には色とりどりの熊手を売る屋台が軒を連ねていました。境内社である大鳥神社は江戸時代から深川の「大酉様」と呼ばれ、江戸庶民の信仰を集めています。

八幡様ご社殿左手奥の林の中に、大鳥神社の祠がありたくさんの参詣者が熊手や枡を授与されていました。
そして11月は七五三の季節でもあり、この日はおめかしをした沢山の親子連れが参詣におとづれ、酉の市と重なり多いに賑わっていました。

本社殿前

この縁起物の熊手は鷲が獲物を鷲づかみすることになぞらえ、その爪を模したものと言われています。その爪で福徳を掻き集めるという意味が婉曲的に込められていることになるのです。
熊手の売買が成立すると売り手と買い手が威勢良く手締めをしている様子が屋台の店先で見受けられますが、これは買った(勝った)、まけた(負けた)と気風の良い売り買いを楽しみながら買うものとされ、商談が成立するたびに威勢よく手締めが打たれる訳です。本来は金額をまけさせて、その差し引いた分を店側に「ご祝儀」として渡すことを「粋な買い方」とする考えもあり、手締めはこの「ご祝儀」を店側が受け取った場合に行われる儀式と言われています。こう考えると、「結局は定価で買った事になってしまうのでは…」。江戸っ子はそんな野暮なことは言わないのです。

 
 
 


お江戸の心意気である粋と鯔背(いなせ)、そして張りを間近に見る事ができるのが酉の市です。
尚、今年は二の酉(11月19日)までですよ。

粋な深川・お江戸の総鎮守「富岡八幡宮」の酉の市





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