大江戸散策徒然噺 Introducing Japanese culture and history

豊かな歴史に彩られた日本の文化と歴史を紹介

美しすぎる一里塚~before & afterの姿・宝池寺と玉井寺の伏見一里塚~

2013年05月27日 11時21分48秒 | 地方の歴史散策・静岡清水町
三島市を出立して東海道筋を辿り、静岡県清水町に入ると旧街道の両脇に2つの寺が現れます。
沼津方面に向かって右側に「玉井寺(ぎょくせいじ)」そして左側に「宝池寺(ほうちじ)」が堂宇を構えています。

旧東海道と南北に走る道が交差する場所で道幅が広くなっています。そんな場所に2つの寺が仲良く向かい合っているのですが、まず目に付くのが旧街道の左側の宝池寺前の広場に置かれている一里塚です。

宝池寺の一里塚

お江戸から数えて29番目の伏見一里塚です。目の前に現れるその姿に、「これぞ完全復元版」と手をたたきたくなるくらいの出来栄えなのです。

宝池寺の一里塚

まるで緑色のプリンの上に榎が1本。絵になるというか、あまりに美しすぎる姿ではありませんか。江戸時代の昔でも、これほどまでに美しい姿をしていたのかと疑いたくなるような造りです。

お江戸日本橋を出立して多くの一里塚を見てきましたが、その多くはこれほどまでに完全な姿ではありませんでした。

そして面白いことに旧街道を挟んで反対側の玉井寺には木々に覆われ、すぐには一里塚と認識できないような塚が残っています。

玉井寺の一里塚

これぞまさしくbefore & afterではありませんか。基本的に街道の一里塚は左右一対をなすものです。
東海道筋に残るかつての一里塚の中で当時の姿を今に伝えるものもあるのですが、場所によっては片側だけが残っているものや、一対の姿で残っているものもあります。

しかしここ伏見の一里塚のように片側が当寺のままの姿で、もう一方が完全修復された姿として残している場所はほとんどないのでは…? と思いつつも「よくやった!」とつい声がでてしまいました。

この宝池寺の一里塚は昭和60年に復元されたものです。

住所:静岡県駿東郡清水町伏見



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