hiyamizu's blog

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齋藤孝『いつも「話が浅い」人、なぜか「話が深い人」』を読む

2024年05月19日 | 読書2

 

齋藤孝著『いつも「話が浅い」人、なぜか「話が深い人」 「あの人は深い」と言われる話し方』(詩想社新書38、2023年2月21日詩想社発行)を読んだ。

 

表紙裏の説明を以下に示す

私たちのまわりにあふれる「浅い話」

      • 当たり前のことばかり述べる話
      • ポイントを押さえていない掘り下げ方の甘い話
      • 具体性がなく、終始、漠然とした話
      • 思い込みが強くて視野の狭い話
      • ものを知らない、知識のない人の話
      • 思いつきだけで、思考の形跡がない話
      • 人生観のない話
      • 普遍的視点がない話

……これら「浅い話」の問題点を解き明かし、「深い話」をする技術を説く。

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで、最大は五つ星)

 

ひねくれ者の私は、もともとハウツー本が嫌いだ。自分なりのやり方を工夫する中で確立したやり方が、はじめてしっかり身につくのだ。教わるのは基本中の基本だけで、それ以上を教わっても効率的だが、少なくとも自分のものではなく、我が流儀ではない。

 

というわけで、かっての愛読書『声に出して読みたい日本語』の著者である齋藤さんの本であり、人気だそうだから読んでみたが、内容に異論はないが、とくに読む必要があるとも思えない。具体例が今一つ深くない(話が浅く?)。

話が浅い例はいくらでも例示できるが、深い例は、状況によって異なるので、一般論で語るのは無理があり、例示するのも難しいだろう。

 

日ごろ惰性に流れがちな自分の情報取得方法を見直し、考え方がワンパターンになってないかをチェックするには、この本はチェックリストとして有効だろうと思う。

 

今時、悪の権化のように言われる(?)「教養」書が売れているとは? まだまだ、私のように「教養がないと思われることを何より恐れる」人が残っているということなのか?

 

 

齋藤孝(さいとう・たかし)

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部、大学院教育学博士課程等を経て、明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。

著書に、『声に出して読みたい日本語』、『1分音読「万葉集」』、『齋藤孝のざっくり! 万葉集 -歴史から味わい方まで「すごいよ!ポイント」でよくわかる』、『雑談力が上がる話し方』、『読書する人だけがたどり着ける場所』、『「文系力」こそ武器である』、『いつも「話が浅い」人、なぜか「話が深い人」』など。

 

 

70行とあまりにも長い詩想社の内容紹介がネットに出ているので、そのまま紹介して、私の内容紹介は省略。

<目次>
まえがき◎あなたのまわりの「浅い人」
第1章 話の「浅い人」、「深い人」の違いはここだ
「深い話」をするために必要な3つの能力
「展開力」があると話は深くなる
「練られたもの」が深さである
深い人は「感覚の変容」体験がある
受け売りの誤情報に飛びつく「浅さ」
・・・など
第2章 本質がわかっている人は、やっぱり深い
普遍的な部分にまで思考できる人は深い
深さとは「具体的かつ本質的」なものだ
「本質」は斬新なものより「一見、平凡なもの」にある
「深さの感覚」を養う練習
細部に着目すると本質が見えてくる
・・・など
第3章 深い人は「エピソード」をもっている
具体化する力が話を深くする
話を深くするエピソードとは何か
実は誰もが、深いエピソードをもっている
見えないところで考えている深さ
「判断力」をキーワードにすると深いエピソードが見つかる
・・・など
第4章 「あの人は深い」と言われる話し方の技術
なぜか「深い人」の口癖
「スリーステップ論法」が話を深くする
会議で「あの人の意見は深い」と一目置かれる発言
逆質問に深さが出る
面接試験で深い受け答えをするには
・・・など

 

 

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