ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

そう言われても…

2012-03-23 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
斎藤「分かってねぇな。守るモンが出来たら、自ずと身の振り方も決まるって、ねぇ?」
照「えぇ、そうですわ。守る者が多いほど、身が引き締まります。私も夏に一人増えますし」
池田「そうですね」
照「夏が待ち遠しいわ」と顔をほころばした。
斎藤「夏を前に…珠ちゃん、医者に診せた方がいい」
照「え…」びくッと、仕事の手が止まった。
斎藤「腕に、発疹が見えた」
照「…毎年、季節の変わり目に、出ますの」
斎藤「掛かり付けは、なんて?ややが生まれる前に、治療しておかないと…なぁ?」
池田「あぁ、飛火する…」
照「“私どもに”…掛かり付けの医者など、おりませんッ」
―なんで、もっと早く来なかったの?
そう言われましても…、
―こんなになるまでほっといて。ったく、治るもんも治らないよ。
治らない…のですか?
―根詰めて仕事やってんの?…まぁ、あまり仕事しないように。
…仕事しないと、生活が…
―適当な薬出しておくから。はい、お大事に。
あの、私、お見合いを控えていて…
―そ、まとまると良いね。
結婚して、ややが産まれたら、どうなりましょう?
―ま、飛火(伝染)させないように。
そうするには、どうすれば良いのでしょう?
―はい、次の方。
うつったら…、
…土岐様とのご縁談、無かった事にして下さいませ。
何を今更…、先方には、お前の事を…、
私との縁は、無かったのです。
お姉さんに、代わって貰って…よろしいでしょうか?
話が違う