都市部以外の地方自治体は、財政難と人口減に苦しんでいます・・・
この2つの問題は、ある意味セットであり、人口が増加すれば税収を確保できる可能性が大きくなることは当然至極であります。
ということで、ほとんどの地方自治体では、Uターン・Iターン・Jターンの移住策を講じ、人口増に取り組んでいます。
移住を決断してもらうポイントは、環境や医療福祉サービスが整備されているか、また働く場所が確保できるかなどそれぞれのライフスタイルによって異なってきますが、案外重要なのは自治体の“イメージ”のようです。
NPO法人「ふるさと回帰支援センター」というところが、来場者2885人に都会から地方に移るとしたらどこがいいかを聞いたところ、第一位は・・・
『山梨県』
第2位は
『長野県』
第3位は
『宮崎県』と言いたいところですが、『岡山県』でし。
この結果に対し、ある評論家は
「山梨の場合、イメージ戦略が成功しました。
都内には山梨の桃畑をPRする観光ポスターがたくさん張られているため、風光明媚な印象が広まったのでしょう。
世界遺産の富士山を見ながらスローライフを楽しめるし、県のハローワーク職員が上京して、移住後の仕事を紹介するなどの活動をしているのも大きい。
長野は、男女ともに平均寿命が1位になりました。
県が病気を撃退しようという取り組みをしているので安心感があります。
岡山は気候が温暖な上に、地震が少ないといわれる場所。
ここも桃の産地で、県民は桃の花見を楽しんでいます。」
と、ぼんやりとした評価をしていますが、イメージ戦略の大切さを語っています。
また、別の評論家は
「山梨の商人は『甲州商人』と呼ばれ、上げ底を考案したといわれています。
ちょっとズルい面があるのです。
釣り人は“山梨の人は魚を全部持っていく”と山梨ナンバーのクルマが止まっている場所を敬遠するほど。
長野県の人は細かいことを気にするきちょうめんな人が多いので、大ざっぱな性格の人は嫌われる傾向があります。
岡山県民もすごく真面目で、他人に小言を言ってしまう。
仕事帰りに居酒屋に立ち寄るという文化がないので飲み屋が少ないのが特徴。
酒好きにはつらい場所です。
カラオケボックスの発祥地が岡山なのはひとりで歌いたがる人が多いからです。」
などかなり偏ったコメントを披露していますが、移住するにはそこそこの県民性を知り、自分のライフスタイルと重ねる覚悟が必要であることを教えてくれています。
ホントに岡山県民は、仕事帰りに居酒屋に立ち寄るという文化がないのかどうかは定かではありませんが、以前デンマークを訪れた時にも、デンマークに仕事などの付き合い飲み会という文化はなく、仕事が終わればさっさと家に帰り家族との時間を大切にすることが当然ということを思い出しました。
岡山県民も家族思いの真面目で優しい県民性が、移住人気に繋がっているのかもしれません・・・
真面目で優しい県民性であれば、宮崎県ももちろん負けていませんので、“南国”“太陽のタマゴ”“日本一宮崎牛”に続く、インパクトある心温まるイメージ戦略を知恵をしぼりたいと思います。