OGUMA    日々軌 小熊廣美の日々新

規格外の書家を自認している遊墨民は、書は「諸」であるという覚悟で日々生きている。

気楽に綴らせていただきます。

カオス

2018年03月31日 | 文化・芸術
宇宙創成の頃の混沌としていた様を、一般にカオス状態と言います。
それはまた、無限の可能性を秘めた言葉でもあります。
(以下略)
として、カオス会という名の水墨で活躍している方々13名は、それぞれの土俵が違い、それぞれの水墨表現をしている。

無骨な墨線で文楽人形やら舞妓さんやら花々などを描く今岡さんは、いつも自然体で人間的にも好きな方だ。
久山さんは洋風な水墨表現だけでなく、抽象もさすがのセンス。ざっと25年ぶりにお目にかかったが、久山さんは私のことは忘れていた。それもそのはず、私は和紙を勉強しているただの三十代のおっさんだった。
根岸さんの墨の深遠さもさすがだ。気さくな方だった。

それから、杉並の小さな素敵なホール「ソノリウム」へ。鼓とヴァイオリンと謡とダンスの公演。
プサンでご縁をいただいた神戸のダンサー角さんを観に。
第一部は即興。喜多さんのヴァイオリンは、そこまでやるの、と初体験の音。鼓の久田さんは、伝統にすっかりはまったなかで、新しいことにどんどん挑戦したい人のようだ。角さん神戸公演の時以来だが、普段の声まで、「よぉっー」とのあの声になってしまっているようである。
神戸の角さんのダンスは、バブリーダンスの神戸の女子高生と違って、喜多さんのヴァイオリン、久田さんの鼓からの音の表情、振動を皮膚で受けてそこから動いているようで、興味深かった。謡の方の名前は忘れたが、若手の喜多流の方だったが、これもベテラン勢に交じっても動ぜず、いい謡であった。

月の美しい夜だった。

コメント
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