さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

黄葉のフジ

2014-11-05 22:11:34 | 樹木

*2014年11月5日撮影

 フジ(藤)は春の花が美しくて愛されています。
 今は、自生のフジと思われるものが大きなケヤキなどにからみついて、葉が黄色く色づいています。
 黄色く色づく葉は「黄葉」と書いて「こうよう」と読ませるようです。
 フジの黄葉は派手ではないけれど、しっとりと美しい色をしています。





*2014年11月5日撮影

 葉だけのツル植物を見て、フジだと分かるにはなかなか経験がいるようです。
 私は調べるのにそれなりの時間がかかりました。





*2014年11月5日撮影

 葉はまだ青いものもあります。
 美しく色づいた葉はやがてみな落ちてしまい、来年の春美しい花を咲かせるために冬を越すのです。

 春のフジの花、夏のフジの実などはいずれ別の機会にご紹介します。

オギ

2014-11-04 22:40:31 | 草花

*2014年11月4日撮影

 長い間ススキだと思って見ていたものが、じつは違っていたという話です。
 オギ(荻)というススキに似た植物があるということは以前から知っていたのですが、ススキとオギは区別がつかないものとして、みなススキとして考えてきました。
 最近ススキを見ていて、どうも違う雰囲気のものがあることに気づいて、調べてみたというわけです。
 お見せしている写真がオギだと判断しました。





*2014年11月4日撮影

 オギの穂はススキより白くて、大きく長いのです。
 ススキの穂はアシ(ヨシ)よりもはっきりと白くて、遠くからでも区別がつきます。
 それで、オギの穂はススキよりももっと白くて輝いて見え、これもその気になって見ると、区別がつきます。
 いろいろな見え方や環境によって区別がつきにくい場合もあるとしても、これが基本的な区別だと思います。





*2014年11月4日撮影

 空をバックに逆光の写真です。
 黒っぽく写っている穂はアシのものです。
 
 一般的に言われているススキとオギの違いは次のようなものです。
 1、オギは河川敷など湿った場所にのみ生え、ススキは乾いた場所にも生える。したがって、乾いた場所にあるものはススキで、水辺などにはオギもススキもアシも生える。
 2、オギやアシは根が横に広がって節々から茎をのばすが、ススキは一箇所から多数の茎をのばす。ススキのようにに茎を伸ばすのを株立ちといい、株立ちしているかどうかでオギかススキかがわかる。ただしこれは慣れないと区別がつきにくい場合が多い。
 3、穂を構成している小さな穂を小穂というが、小穂にノギ(芒)と呼ばれる長い突起物(太い毛のようなもの)がついているのがススキで、ノギがないものがオギ。また小穂の毛が長いのがオギで、比較的短いのがススキ。これは実際に穂を手にとってよく比べるとわかる。
 4、穂に生える毛の色がススキは黄金色で、オギは銀白色。したがって、穂の色がススキよりオギの方が白く見える。

 ススキは別名カヤで、むかし茅葺屋根の材料として使われました。
 オギもまた茅葺屋根の材料として使われたそうで、カヤという呼び名にはススキもオギも区別がなかったのかもしれません。

鶴ヶ城のモミジ

2014-11-02 19:51:42 | 樹木

*2014年11月2日撮影

 会津の鶴ヶ城公園は、春は桜、秋は紅葉に彩られます。
 今年の紅葉はことに美しく、特にモミジは見事です。気温が低いせいでしょうか。
 紅葉(こうよう)と書いてモミジとも読むのですが、樹木の種類としてのモミジは正しくはカエデです。
 カエデの一種としてのイロハモミジなどを通称モミジといい、紅葉の字をあてます。
 まぎらわしいので木の名前としてはモミジを使わず、イロハカエデなどとカエデの名を使う人もあります。
 ここでは通称のモミジを使わせてもらいます。
 モミジはほぼ日本の固有種で、園芸用にたくさんの品種が作られ、庭や公園に好んで植えられています。
 品種によってさまざまな色に紅葉し、日当たりの具合によっても色が微妙に変わります。
 鶴ヶ城公園のさまざまな色のモミジをごらんください。





*2014年11月2日撮影

 まだ緑色の葉のモミジです。
 少し黄色くなってきていて、あちこちに赤い葉が混じっているのが、まるで日本画のようです。
 やがてすべて赤い葉に変わるのでしょうか。





*2014年11月2日撮影

 鶴ヶ城公園には少ない、黄色い葉のモミジです。
 これも一部は赤い葉になっているので、やがてすべて赤くなるのかと思います。





*2014年11月2日撮影

 これは文字通り燃えるように赤いモミジです。
 逆光で光が透けて心打つ美しさです。
 一部黒っぽく見えている葉はまだ緑色の葉が残っているのです。





*2014年11月2日撮影

 オレンジ色も混じっていますが、ほぼすべて赤く紅葉したモミジです。
 赤いモミジはやはり最高です。





*2014年10月31日撮影

 このモミジは赤いのですが、色が濃くて紫に近い印象の葉がたくさんあります。
 こういう色のモミジもけっこう植えられています。
 あまり派手ではありませんが、落ち着いた美しさがあります。





アオツヅラフジ

2014-11-01 22:21:25 | 樹木

*2014年10月31日撮影

 会津の鶴ヶ城の石垣にはツタはもちろん、さまざまなつる性の植物がからみついています。
 ときどき刈られてしまったりして可哀想なこともあるのですが、四季おりおりに目を楽しませてくれます。
 そんなつる植物のひとつが、写真のアオツヅラフジです。
 もちろんこれは実です。花はあまり目立たなくて、このブドウのような実が存在を誇示します。





*2014年10月31日

 ツヅラフジというのは、昔、衣服などを入れるツヅラ(葛篭)を編んだツル植物をいいます。
 フジというのはツル性の樹木のことなのでしょう。
 そのツヅラフジの中で実が青いというので、アオツヅラフジです。





*2014年10月31日撮影

 実は6~7mmくらいで小さいのですが、白い粉をふいているようすなどがブドウにそっくりです。
 しかしアオツヅラフジは毒だとされていて、食べられません。
 実のなかの種が巻き貝のような形をしていて面白いというのですが、私はまだ見ていません。





*2014年10月31日撮影

 さて今日は、もうひとつおまけです。
 先日とりあげたツルウメモドキですが、やっぱり実が赤くなったところを見ていただかなくては、ということでこの写真です。
 黄色い皮がはじけて、中から赤い実がむきだしになっているところです。
 透明感のある美しい実です。

 茶色っぽい小さな実も写っていますが、そちらはヘクソカズラの実です。