*2014年11月4日撮影
長い間ススキだと思って見ていたものが、じつは違っていたという話です。
オギ(荻)というススキに似た植物があるということは以前から知っていたのですが、ススキとオギは区別がつかないものとして、みなススキとして考えてきました。
最近ススキを見ていて、どうも違う雰囲気のものがあることに気づいて、調べてみたというわけです。
お見せしている写真がオギだと判断しました。
*2014年11月4日撮影
オギの穂はススキより白くて、大きく長いのです。
ススキの穂はアシ(ヨシ)よりもはっきりと白くて、遠くからでも区別がつきます。
それで、オギの穂はススキよりももっと白くて輝いて見え、これもその気になって見ると、区別がつきます。
いろいろな見え方や環境によって区別がつきにくい場合もあるとしても、これが基本的な区別だと思います。
*2014年11月4日撮影
空をバックに逆光の写真です。
黒っぽく写っている穂はアシのものです。
一般的に言われているススキとオギの違いは次のようなものです。
1、オギは河川敷など湿った場所にのみ生え、ススキは乾いた場所にも生える。したがって、乾いた場所にあるものはススキで、水辺などにはオギもススキもアシも生える。
2、オギやアシは根が横に広がって節々から茎をのばすが、ススキは一箇所から多数の茎をのばす。ススキのようにに茎を伸ばすのを株立ちといい、株立ちしているかどうかでオギかススキかがわかる。ただしこれは慣れないと区別がつきにくい場合が多い。
3、穂を構成している小さな穂を小穂というが、小穂にノギ(芒)と呼ばれる長い突起物(太い毛のようなもの)がついているのがススキで、ノギがないものがオギ。また小穂の毛が長いのがオギで、比較的短いのがススキ。これは実際に穂を手にとってよく比べるとわかる。
4、穂に生える毛の色がススキは黄金色で、オギは銀白色。したがって、穂の色がススキよりオギの方が白く見える。
ススキは別名カヤで、むかし茅葺屋根の材料として使われました。
オギもまた茅葺屋根の材料として使われたそうで、カヤという呼び名にはススキもオギも区別がなかったのかもしれません。