さんぽで出会う花鳥風月

ひでじいの四季の写真

シマハナアブ

2018-10-10 22:36:04 | 昆虫

*2018年10月10日撮影

 今日も良く晴れて爽やかな1日でした。夕方からは曇ってきて、明日は雨かも。

 水辺にミゾソバが満開です。
 美しいピンクの花には、ハチやアブや小型の蝶たちが群がっています。
 そんな虫たちの中から、シマハナアブをごらんいただきます。





*2018年10月4日撮影

 シマハナアブはナミハナアブにもちょっと似ているのですが、腹部の縞模様がきわめて明瞭なことが特徴です。
 腹部の上の方の1本目の縞と2本目の縞の間に、1対の黄褐色の三角班があります。
 この三角班の色は基本的には黄褐色ですが、この写真の個体のように白っぽいものもいます。
 胸部背中には、ぼやっとした黄白色の2本の帯があります。





*2018年10月4日撮影

 シマハナアブは花粉を脚や胸につけて運ぶ媒介者として優れた能力を発揮します。
 そのため果樹栽培などに利用しようとする動きもあったそうなのですが、あまりうまくいかなかったようです。
 シマハナアブが活発に活動する時期と、人が望む果樹の受粉時期とのずれなど、いろいろな齟齬があるようです。
 自然の生き物を利用しようとするのは、思いの外難しいようです。





*2018年10月4日撮影

 シマハナアブの成虫は美しい外観をしていますが、幼虫はいわゆるウジムシです。
 汚水の中で腐敗物を食べて育つ、オナガウジと呼ばれる虫がシマハナアブの幼虫です。
 汚水の中で腐敗物を食べてくれる存在は、じつはとてもありがたい存在なのですが、感情的には嫌ってしまうのはやむをえません。

 春から秋まで長い期間見ることのできるシマハナアブですが、秋になって特に増えてきたように思います。