故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

優しくなるとき

2018-10-28 03:16:21 | よもやま話

絵のタイトルは、「宴も半ば」です。
美味しいぶどうを食べ続け、思うところあって食べきらず残しました。
タイトルは、自分の生きざまもこうあれとつけました。


今日のタイトルは、「優しくなるとき」です。
落語の本題に入る前の枕詞のような話。

人ごみのなかに、恋人を見つけた。
帰るんなら送ろうかと声をかけた。
友達のところに行くことにした。との返事。
友達とは?と恐る恐る聞いた。
男の人のところ。と恋人は応えた。
男は、引き留めることができなかった。
三人の女と付き合い、今しがた心の中でこの人と決めたばかりであった。
目の前にいる女は、決めた人ではなかった。

そう。では送る必要はないか。
と女を見送った。
女は、引き留めて欲しかったかもしれない。
女は、うそをついたかもしれない。
確かめることはやめた。
男の狡さである。

人は、時としてひどいことをする。
その後ろめたさのバランスをとるために、「優しくなるとき」がある。
抑えきれない欲望に走ってしまった。
その結果は拭い去れないものである。
自分が一番知っているのに、生きる忙しさで忘れてしまう。
ふとした時に、残酷なことをしたと甦る。
目の前の人に、賠償のような優しさを示す。

返す時がきたときに、恩人はいない。
育ててくれた故郷は遠くになっている。
謝るには遅すぎる。

60歳に届きそうな女性が言った。
息子と娘がいるが結婚はしていない。
手元に置きたい気持ちもあるが、自分の道をみつけて歩いてほしいと心底思う。
そうですよ。私は、ここに来てよかった。
故郷ではないが、いただいた恩はどこでも返せますね。
と私が言う。

持っている金は使うほうがよい。
回りまわって戻ってくる。
とその女性は納得顔。
優しさもそうかもしれない。
あんなにひどいことをして生きてきたのに、仏のような人がいる。
人は、なんらかの十字架を背負って生きている。

孫様の わがままおかし ひなたぼこ 

2018年10月28日
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