故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

雨音

2017-07-18 07:26:42 | よもやま話

唐柿です。
そっと皮をむき、柔らかい果肉にかぶりつきます。
赤でもない青でもない色に挑戦してみました。


東京が猛暑になる頃、長雨が続きます。
暑いと身体が心配、雨が続くと日照時間が少なく作物が心配。
葉をたたく雨音に、森の静けさが不気味です。
今日のテーマは、「雨音」です。

故郷の雨音は、海面をたたくしぶきの音でした。
夏の終わりを告げる走るような雨音でした。

初めての東京暮らしで聞く雨音は、
車の走る音とウインカーの音に消えてしまいました。
雨音を聞いた覚えがない。

ここでは、いつまでも同じリズムで、庭の植物の葉をたたく雨音がします。
集まって砂利道を通り、駐車場に流れる水の音さえ聞こえるようです。

沖縄で聞いた雨音は、ひっくり返したような雨音でした。
乾いていたアスファルトが、一瞬にして川になりました。
そして急激に温度が下がりました。

スイスでもドイツでも、春小麦に落ちる柔らかい雨音を聞きました。
雨音を思い出そうとしても、聞こえてこなかった記憶しかありません。
それほど少ない降雨でした。

瓦屋根をたたく雨音、遊びに夢中になって気づいたら、
軒から落ちるしずくの音。
闇に誘うような、ピチャンと一つまた一つ。
明日は晴れそうな気がしました。

来ない人を待ち続けた窓辺から、
傘を目深に差す人通りを眺め続けました。
雨がはじける瞬間の音を聞いたような。

雨音は単調です。
時々、風が雨音に強弱を与えます。
長雨が明けたら、いよいよ夏です。
夏休みになっても、子どもたちが元々少ないカフェの周りです。
昨年の秋に描きためた、中学生の個性的な似顔絵を展示しました。
どれだけの中学生が訪ねてくれるでしょうか。

雨音に 誰か訪ねて 来たような

2017年7月18日
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