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楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

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一人っ子政策 (中国紀行 3)

2020年06月15日 20時49分47秒 | 上海・北京・香港・マカオ(中国紀行)
(北京の一人っ子政策)

’02年11月中山、広州、深せん、香港、マカオと、
マルコ・ポーロのミニ東方見聞録よろしく旅をして、
返還五年後の香港の衰退と中国の発展の激しさを知りました。

以前ニュースで見た香港は、雑踏で身動きできないほどの混雑を予想していた。
また、香港変換の年に訪れた友人の話でも、
人ごみでスリにはくれぐれも注意するよう言われてきた。
けれども、12月も半ばになるというのに、
香港の街は、人影もまばらでスリに注意どころか、すれ違う人もいない。

夜、一番繁華街という地域でもクリスマスが近いというのに、
イルミネーションも寂しく瞬いているという感じであった。

ガイドさんが言う。返還前は、世界の金融市場ということで、
とても賑やかでしたが、今はその面影も見えませんね、と。

その後中国の広州に入ったが、
広州は北京に次ぐ中国の三大都市と言われるほど発展した様子が、
ありありと判る発展振りで、イルミネーションも香港より派手にきらめいていた。

中国では、「食は広州にあり」といわれるほど、
光州の料理(広東料理)は美味しいとされている。
広州に一泊した夜、中国でも有名なレストランに案内された。
中央に池があり、その周りを建物が囲んでおり、
池とその建物の間に廊下があり、
建物の壁には、今までこのレストランを訪れた著名人の写真が並んでいた。

日本人では、総理大臣、アメリカの大統領、中国の主席、
映画や劇団の日本人を含む有名俳優の顔が、
これでもかこれでもかと写真入で、
来館年月日と共に張り出してあった。

食事の内容は、味付けが実に淡白で、
どの国の人の舌にも合いそうであったが、
特に美味しいとは感じなかった。

その折、お手洗いに立ち、
お手洗いまで延々と狭い裏廊下を通っていった記憶の方が鮮明である。
何故かというと、その裏廊下の左右に、中華独特の食材が、
生きたまま檻の中や水槽の中に蠢いていたからである。

その一例は、鶏、ウサギ、鴨、蛇、蛙、鳩、鯰、豚の頭、
ヤギらしい獣の胴体、名も知らぬ獣、
きっとサーズで噂のハクビシンもいたに違いない。

水槽には、海老をはじめ鯉、うなぎ、
名前のわからない魚がうようよ泳いでいた。

その間を通り抜けお手洗いに行ったが、
食後であったからよかったものの、食前であったら、
食欲が減退してしまいそうな食材の山であった。

その一年後の、’03年11月末に北京を訪ね、
僅か一年でさらに発展している中国を見て驚きました。
ボクは中国の戸籍法を調べたわけではありませんので、
確かかどうか判りませんが、
一人っ子政策について、ガイドさんより聞いた話を綴りますことを、
あらかじめお断りしておきます。

その折、5歳の子を持つ母のガイドさんが、
中国の一人っ子政策について、次のように語っていました。
「中国の一人っ子政策の所為で、
子供ひとりの場合は500元の報奨金+毎月10元の養育費が、
子供18歳まで受けられる。
一人っ子政策のため、子供は父親姓を名乗り、籍は母親籍に入れる。
さもないと女性が二人目三人目を産んでいるかどうか、
一人っ子かどうか判別できないかららしい。
中国はもともと夫婦別姓だそうだ。
男の籍では、同じ母から、
A男が子供一人、
B男が子供一人、となり、
一人っ子が何人でも出来て、人口減にはならない。

女の籍に入れれば、A男の子供一人、B男の子二人目、C男の子三人目、
と何人産んだかはっきりする」と、いっていました。

しかし、二人目からは給料の3-10倍の(どういう計算かわからない)
相当重い罰金が科せられるとのこと。
それでも、夫および妻が一人っ子の場合は、二人目が許されるとのことだ。

この場合、人口増が無いからだ。
二人目からは、相当重い罰金を払うことになるため、届出をしない。
そうした(日本で言えば)無宿人が何人いるかわからないという。
こんな子は学校にも行けないから、教育も無く、
無法に陥るのが目に見えている。

日本に不法入国をしようとする中国人は、
きっとこんな人達ではないだろうか?

考えれば、二人目以降の人たちは、なんと不幸なのだろう!

それに比べれば、日本人ほど平和で幸せな環境の中にいる人たちも、
少ないのではなかろうか!
日本人として生まれた幸せを、喜ばずにはいられない。

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北京の人たち(中国紀行 2)

2020年06月15日 20時49分25秒 | 上海・北京・香港・マカオ(中国紀行)
(北京の人たちの生活)

パール・バック女史の「Good Earth」(日本語題:大地)を読むと、
その出だしがすこぶる印象的で、美しい情景が目に浮かんでくる。

英文は極めて読みやすく、
中学生程度の英語力で読破できるのではないかと思うほどである。

(宇宙から見えた地球上の人工物万里の長城1)


(宇宙から見えた地球上の人工物万里の長城2)


(宇宙から見えた地球上の人工物万里の長城2)


(八達嶺の万里の長城1)


(八達嶺の万里の長城2)


(八達嶺の万里の長城3)


40年前に読んだ記憶では、

農家に生まれたワン・ルンの三代に渡る、
貧農から豪農になる過程が描かれている。
中国人は、今はともかく、孔子の時代から、
あるいはもっと以前からか、親を大切にする国のようである。

この「大地」の冒頭は、主人公が朝、暗いうちに起きだし、
お湯を沸かして、「こんこん」と咳をする父親に、
お茶を入れるところから始まる。

「こんこん」という咳を英語で(cough、cough)というのかとか、
カールしたお茶の葉が、お湯を注がれ、
ふあーと解けていく様子が見事に描写されていたように記憶している。
そして父親にそのお茶を入れるところから始まる物語を読んで、
中国人は親孝行だなあと、
今の自分と比較しながら読んだ記憶がある。

また、中国では、お茶の葉はお湯と一緒に食べるものだということを、
この時初めて知った。

そんな物語から頭に描いていた中国は、
今、超スピードで経済発展をしている。
住民の中国人はその発展に追いつき追い越せと、
懸命に働いているのが現状だ。
まず夫婦共稼ぎは当たり前。
子供は0歳から保育園に入れ、
月曜日から金曜日まで保育園で預かってもらう。
土~日曜日は両親がお休みのため、
子供は家に帰ってくる。

(夜の天安門)


子供たちは家に帰ると中国語を、
保育園では英語を話して暮らすという。
この年齢からバイリンガルを目指す。
子供に英才教育を与えようとする親は、
保育園を選んで預けっぱなしにして、
しつけから教育まですべてお任せするので、
月~金曜日までの子供の衣食住と教育費は、膨大になるという。

子供を保育園に入れられない人は、
祖父母に面倒を見てもらうか、地方の労働者を雇い、
子供の面倒を見てもらうとのことだ。

どうやらこれは、シンガポールの人たちと生活がよく似ている。
もともとシンガポールも、
75%は中国系の人たちで構成されているようであるから、
同じような生活になるのであろう。
北京の人たちが真似たのか、
シンガポールの人たちが真似たのかよくわからない。

どちらかというと経済発展の始まりが北京の方が後だから、
きっと北京の人たちがシンガポールの人たちを、
真似ることになったのであろう。

しかし、アジア地域は中国の影響を受けていない国を探すのが難しいほど、
中国は多大な影響を幅広く各地に与えている。
地続きの朝鮮、韓国をはじめ
日本、シンガポール、タイ、マレーシア、カンボジア、ベトナム、
インドネシアなどなど数え切れない。
地球上に中国語を話す人口は英語に次いで多いとされるが、
今に世界は、英語と中国語、スペイン語が残り、
あとは日本におけるアイヌ語のように、
かすかに原語が残る程度になってしまうのではないか・・・・。

そして、パール・バック女史が書いた「大地」の主人公が豪農になったように、
中国人が経済的にも世界に君臨する日がやってくるのではないだろうか。

2004年1月に北京を訪ねそんなことを感じた。
それから15年経った今は、経済的にはアメリカに次いで世界第二位。

(紫禁城)


世界第二位であった日本をあっという間に追い越して、
アメリカと第一位を競うほどになった。
しかし経済的なと言うか、社会の発展の歴史はアメリカの方に軍配が上がるから、
アメリカを追い越すことは無いだろう。

それより、今超スピードで発展しつつあるインドに、
第二位の座を明け渡すことの無いよう、
せいぜい頑張ってほしい欲しいものである。


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北京 (Beijing)(中国紀行 1)

2019年05月15日 04時29分02秒 | 上海・北京・香港・マカオ(中国紀行)
北京北京(ぺきん)というと、

思い出すクイズがある。

話し言葉で無いと面白くない。

文字では、すぐ回答がわかるからだ。


(1.東西南北の「キタ」と京都の「キョウ」と書いてなんと読む?)


回答はすぐ「北京」と回答される。


(2.「ミナミ」と京都の「キョウ」と書いてなんと読む?)


回答はすぐ「南京」と回答される。


(3.「ヒガシ」と「キョウ」と書いてなんと読む?)


話し言葉では、

ヒガシは広東の「ヒガシ」だから「トン」だから回答は?

「トンキン?」 

いやマージャンの「トーナンシャーぺー」から

「トーキン?」とひっかかる。


さて、これを中国語読みするとベイジング。

英語でもベイジング。



英語で思い出すのが次のクイズ。

英語の素養があればあるほどひっかかる。

シェクスピアのハムレットに出てくる、有名な一文。

“To be or not to be that is the question.”

「生きながらうべきか、死すべきか、それが問題だ。」

の有名なくだり。

Hamlet(ハムレット)は実在の人物であったらしい。

スペインを旅して、セゴビアというところのお城を見学したところ、

このお城にAmleth王子がいて、ハムレットと同じ境遇にあった。

この話を、旅の商人から伝え聞いて、

シェクスピアが物語りにしたという。

Amlethの名から最後のhを取って、

頭に持ってくると、Hamletになるという。


そもそも、シェクスピアは生涯、自国から一歩も出たことが無いと云われている。

それなのにこうした外国の話を良く描いている。

「ヴェニスの商人」しかり「ロミオとジュリエット」しかり。

学生時代シェクスピアの「ハムレット」を一年がかりで読んだ。

古典であるから、解らない英単語を、

オックスフォード・イングリッシューイングリッシュ・ディクショナリーを牽いて、

その辞書の意味を今度は英和辞典を引いて調べるという、

厄介な作業して読んだので、記憶に残っている。


シェクスピアを翻訳した有名な坪内逍遥は、

実に見事な翻訳をしており感心する。

“Frailty thy name is women”を

「弱きものよ、汝の名は女なり」などは素晴らしい訳で、

男尊女卑の時代に、よく女性の立場を傷つけずに訳したと思う。



直訳すると、「脆きものよ、その名は女なり」となる。

ここでいう、「脆きもの」と云うのは、「誘惑に陥りやすいもの」という意味だからだ。

逍遥は、立場が「弱きものよ」と訳したのか、定かではないが、

後に「女は弱わし、されど母は強よし」は名言となった。



最近になって、「たかが野球、されど野球」が流行ったが

言葉の使い方を真似たと思われる。話を元に戻そう。


クイズは次の通り、“To be to be ten made to be”は 

どんな意味?

先ほどからシェクスピアの話を並べて、

お読みいただいた方で、英語をよく理解された方は、ひっかかる。



そうでなくアルファベットは、ローマ字しか判らない人は、ひっかからない。

(生きて、生きて、十を作るといくつになる?)などと訳のわからない翻訳になる。


ローマ字読みをすれば、(飛べ、飛べ、天まで飛べ)でこれが正解だ。



今月はじめに、北京へ旅をした。

カミさんが万里の長城を見たいとかねてより言っていたからだ。

もともと、司馬遷が書いた「史記」を翻訳した「中国五千年の歴史」あるいは「論語」、

学生時代に読んだ「長恨歌」、

そして最近になって、井上靖著「楼蘭」「蒼き狼」「敦煌」「孔子」などから、

中国には興味を持っていたボクはすぐ旅の計画を立てた。



12月はじめの北京は、気温が低く寒かったが、

万里の長城を登るには、汗をかくことも無く、空は澄んでおり、快適であった。

昨年末に広州を訪れた時も感じたが、

中国は今、猛烈なスピードで経済的に発展しつつあった。人口12億人。

北京市には、一千百万人の人口があり、正社員として就職できるのは、

北京市に籍がある人のみという。

そうでないと市民が就職できなくなることと、

田舎から人が集まってきて、一極集中するからだという。

市外では、それでも仕事が無いから、人は北京に集まってくる。

就労人口が多くなるから、当然賃金が安くなる。悪循環である。


地方出身の人は、永久に地方籍である。

市内籍をとる方法は、男性は北京大学に入るか、兵役しかない。

女性は北京大学以外方法が無い。


中国は、結婚しても男女別姓で、生まれた子供は、父親姓を名乗り、

戸籍は母親戸籍に入るとのこと。


したがって母親が地方出身だと子供はすべて地方籍になってしまう。

なんとも不合理であるが、現状はそうゆうシステムになっている。

人口が多すぎるため、少子化政策を採っている。



少数民族は二人目も許されるが、漢民族は子供一人しか許されない。

漢民族は、二人目は罰金を取られるという。

だから二人目を罰金っ子と言うそうで、子供はみじめである。

また、罰金を取られるので、届け出をしない人が沢山いる。

人口は12億であるが、届けの無い人が何人いるか見当もつかないらしい。

日本などへ密入国するような人は、戸籍の無い人なのではないか?


しかし、豊かな人は、二人目も申請すれば許可がもらえるそうだが、

相当のお金が必要という。

平均月収3万円であるが、二人目を申請する場合、

約60万円の費用が必要とのこと。

やはりかなり豊かでないと難しいらしい。

二人目を申請して、子供が出来なかったらどうするの?

と聞いたが返事は無かった。


申請費用60万円は没収になるのだろうか。

あるいは、妊娠するまでがんばるのだろうか?

中国は広い。54の民族が暮らしており、言葉はそれぞれ持っており、

方言があり、なかなか通じないそうである。

標準語政策を取っているが、全域に達するには、まだ相当の時間が必要になるらしい。

中国が経済的に、世界と肩を並べるのに、そんなに時間は掛からないだろう。

日本にとっては、脅威になるのか、あるいは良いお客さんになるのだろうか?

2003年にそう思って居たのに、

2019年には世界第二位の経済大国になってしまっている。
コメント (8)
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