ナンチャッテおじさん

4月1日（水）
今日から新年度。
自分の乗る早朝の通勤電車は、初々しい新社会人でいっぱいかなと心配したけれど、思いのほかいつもと変わらず顔なじみのオッサンばかり。
ピカピカの馴染まないスーツに緊張の面持ちで、集合時間より30分早い電車に乗る若者よいずこ。
世界的不況の中、今日入社できる若者は恵まれた一部の人だけなのだろうかと、そっちのほうが心配になってしまった。
それよりも、この時期になるとジジババの集団が、格安の青春何とかやら切符を片手に通勤電車を陣取り、ぺちゃくちゃと大声でしゃべりかつ、むしゃむしゃと飲み食いして、オレ等全てにおいて余裕のない悲しき企業戦士の貴重な睡眠時間を奪うのはやめて欲しい！
唯一の休息時間を奪う品性のかけらもない、いまや金銭的に最も恵まれた年金世代の輩は、早朝の通勤電車乗車は遠慮するべきだ。これは衆議院で法案を通してもらわなければならない。なんちゃって。

さて、今夜はＪＡＺＺ＆オールディーズという異質のジャンルを合体させた新ユニットのバンド「Ｊ＆Ｒ」の練習日。
例のごとく、仕事を定時に切り上げて欽ちゃん走りで（もといエイトマン走りで）電車に飛び乗り（駆け込み乗車はお止めください）遅刻せずに練習場に駆けつけた。
みっちりと23時過ぎまで練習をして、次回のライブに向けてある程度の感触を掴んだ気がする。
自分だけまだ実戦経験がないので、不安要素はおてんこ盛りなのだ。
というのは、前回のライブ当日に母が突然容態が悪くなり、そのまま旅立ってしまったため、メンバーには申し訳なかったけれどドラムレスでライブを敢行してもらった経緯があるのだ。
メンバーは、苦労をして満員大入りのステージをこなして自信を得たようだけど、自分はその分、妙にプレッシャー感じてしまってる。
まあ、もともとＪＡＺＺドラムなんて殆んど経験がないので自信などあるわけがなく、開き直って「なんちゃってＪＡＺＺ」って言ってるぐらいだし、あまり硬く考えるのはやめよう。
失敗したらしたで「ま、いいか」でごまかしちゃうか。なんちゃって。

「なんちゃって」を付けると気が楽でね。
「オレなんか下手の横好きでやってるだけでね、あくまで趣味だもん期待しちゃいかんよ」っていう逃げのメッセージがバッチリこもってる。
ＪＡＺＺドラムもそうだけど、パーカッションも全くそのとおりで、基礎からみっちり習っているわけじゃないし、「なんちゃってパーカッショニスト」のオレです。
つか、今までの人生、あれもこれも皆「なんちゃって」ばかりのような気もしてきた。完璧な自信に溢れた事柄なんて何にもないような。
オレ自身がナンチャッテおじさんなんだ。