コンサルタントの成功率は20%程度で、特にIT関連のコンサルタントの効果は最悪でその71%は失敗であり、殆どが何の役にも立たない害ばかり多い集金マシーンの餌食となっている。
こんな調子で、コンサルタントの赤裸々な内幕を情け容赦なく告発したのが、20年間超大手のコンサルタント会社などで、エクソン、デュポンなど超大企業を筆頭に世界中の100社以上の経営コンサルタントを勤めてきたデイヴィッド・クレイグが著した「コンサルタントの危ない流儀~集金マシーンの赤裸々な内幕を語る」と言う書物である。
10年ほど前に、フランク・パートノイが「大破局(フィアスコ)~デリバティブという「怪物」にカモられる日本」と言う本で、モルガン証券が極めていい加減な商品をでっち上げて売りまくって如何に荒稼ぎしたかを暴露したが、丁度、この本のことを思い出してしまった。
当時、アメリカの金融機関のモラルが問題となり、ノーベル賞学者が二人もいながらLTCMがデリバティブで破綻騒ぎを起こしたのもこの頃であった。
その後、金融工学が花盛りで金融ブームを惹起し、これが今のサブプライム問題に繋がっている。
仕事と言えばアルバイトの土木作業員の仕事だけで、文学を専攻して経営学のケも知らない著者が最初についたコンサルタント業務は、解体屋。
口から出任せを言ってクライアントに取り入って、クライアントの経営状態を調査し、能率向上策をたたき出すのだが、、
この場合、もう一世紀も前のテーラーの科学的管理法よろしく仕事の動作分析をして無駄時間を弾き出して、無理に30%以上の数字をでっち上げて大量の人員を削減する合理化案を提示する。
コストの高い正規雇用者を削減してパートや新人に入れ替えて素晴らしい経営数字となる提案をし、更に、その教育訓練サービスの提供をも申し出る。
しかし、ロイヤリティの低い能率の悪い社員に置き換えるのだから合理化にはならず、結果として殆ど会社が倒産してしまう。
多少気の利いたコンサルタントは、リーン生産方式、ビジネス・プロセス・エンジニアリング、株主価値増大、戦略的再配置、ベンチマーキング、サプライチェーン最適化、スピード・ツー・バリュー、変革的アウトソーシング、バランス・スコアカード、ビジネス・トランスフォーメーション等々新しいファッショナブルで洗練された手法を繰り出して仕事の内容を小奇麗に飾ってパッケージングするが、殆どは、コスト削減の合理化案の提示で、これで、巨万の金が、何故か分からないがコンサルタント会社に流れ込んで、パートナーの私腹を肥やしているのだと言う。
これでもか、あれでもかとあくどいコンサルタント業務の裏の裏まで詐欺まがいの手練手管を開陳しているのだから、話半分にして聞いても、これを読めばコンサルタントの使い方が変わってくる。
私自身、これまでに、名のある弁護士事務所や公認会計士事務所、或いは、ITエンジニアの無能振りや仕事の欠陥を結構つぶさに経験しているので、著者のコンサルト業務の暴露話も誇張とは言えないものがあると感じている。
勿論、素晴らしいコンサルタントが沢山存在し、立派なプロフェッショナルがいる事を信じているし、疑ってはいない。
ピンのトップクラスの戦略コンサルタント会社は、クライアント企業の最高幹部たちを相手に報告書を書いて飯を食っている。
いかなる大企業も、中央省庁、地方自治体といえども、これらの自称専門家達の助言なしには何かの決断をすることは困難であるように思われ、実業界は彼らの作り出す高価な報告書で溢れかえっていると言うハンソン卿のコメントを引用し、この一連の流れを、「報告書提出→請求書送付→即座に戦略離脱」メンタリティーだとしている。
このようなコンサルタントに最高に気前が良いのは、トニー・ブレア首相率いる英国労働党に止めを刺すと言う。
国民一人当たり1500ドルもの金を、経営/ITコンサルタントに払い、その仕事の殆どは何の役にも立っていなかったことが判明しており、ITシステム・コンサルティングの殆ども、絶望的な予算超過でスケジュール的に遅れまくっていると言うのである。
これほどまでとは行かなくても、大企業の場合でも大なり小なりこのような状態で、秘密条項契約を良いことに、失敗すると経営者は自分の面子が潰れるので一切極秘で処理しているとも示唆している。
トップコンサルタントとして、例えば、マッキンゼーについて語っている。
マッキンゼーでもしくじるとして、破綻したエンロンやスイス航空、Kマートやグローバル・クロッシングのコンサルタントであったことを暴露し、
特に英国のBBCのコンサルタント業務については、コスト削減の為に人間を退職させる助言をしたが渡されたデータを誤用したり改竄したとして問題になった。
また、900万ドルの支払いで4億ドルの運営費を節約できたと主張したが、実際には4億の削減どころか2億ドル以上もの増加だったと言う。
マッキンゼーの仕事の殆どは、実際には戦略でもなんでもなく、むしろ組織構造の再設計もしくは、業界内外の最高事例との比較分析を行うベンチマーキングであって、どちらもその目的は人員とコストの削減である。彼らは組織設計に関しては弱いと感じており、彼らの組織設計の仕事はその企業に必要なのかと言う点も甚だ疑問であると、さも前述の解体屋と同じだと言わんばかりのコテンパンである。
アクセンチュアについては、特に辛口の批判を展開しており、世界最大級で最も儲けているコンサルタントでありながら、米国企業の平均が収益の36.9%なのに7%しか税金を払っておらず、また、パートナーが2500人以上、従業員が10万人以上もいるのに、本部は従業員がたった3人のバーミュダにあると言う。
正に、コンサルタントの鑑の様な仕事振りである。
知識情報化社会であり、知価の時代であって、知識情報が価値を持つと言われるが、本当にそうなのか。クリエイティブな知識と情報が価値を創造し、素晴らしい世界を作り上げて行くと言うのだが、本当に人類にとって幸せな経済社会に向かっているのであろうか。
時代の寵児コンサルタントの暗い内幕と暗躍を聞かされると、一寸、考えざるを得なくなった。
こんな調子で、コンサルタントの赤裸々な内幕を情け容赦なく告発したのが、20年間超大手のコンサルタント会社などで、エクソン、デュポンなど超大企業を筆頭に世界中の100社以上の経営コンサルタントを勤めてきたデイヴィッド・クレイグが著した「コンサルタントの危ない流儀~集金マシーンの赤裸々な内幕を語る」と言う書物である。
10年ほど前に、フランク・パートノイが「大破局(フィアスコ)~デリバティブという「怪物」にカモられる日本」と言う本で、モルガン証券が極めていい加減な商品をでっち上げて売りまくって如何に荒稼ぎしたかを暴露したが、丁度、この本のことを思い出してしまった。
当時、アメリカの金融機関のモラルが問題となり、ノーベル賞学者が二人もいながらLTCMがデリバティブで破綻騒ぎを起こしたのもこの頃であった。
その後、金融工学が花盛りで金融ブームを惹起し、これが今のサブプライム問題に繋がっている。
仕事と言えばアルバイトの土木作業員の仕事だけで、文学を専攻して経営学のケも知らない著者が最初についたコンサルタント業務は、解体屋。
口から出任せを言ってクライアントに取り入って、クライアントの経営状態を調査し、能率向上策をたたき出すのだが、、
この場合、もう一世紀も前のテーラーの科学的管理法よろしく仕事の動作分析をして無駄時間を弾き出して、無理に30%以上の数字をでっち上げて大量の人員を削減する合理化案を提示する。
コストの高い正規雇用者を削減してパートや新人に入れ替えて素晴らしい経営数字となる提案をし、更に、その教育訓練サービスの提供をも申し出る。
しかし、ロイヤリティの低い能率の悪い社員に置き換えるのだから合理化にはならず、結果として殆ど会社が倒産してしまう。
多少気の利いたコンサルタントは、リーン生産方式、ビジネス・プロセス・エンジニアリング、株主価値増大、戦略的再配置、ベンチマーキング、サプライチェーン最適化、スピード・ツー・バリュー、変革的アウトソーシング、バランス・スコアカード、ビジネス・トランスフォーメーション等々新しいファッショナブルで洗練された手法を繰り出して仕事の内容を小奇麗に飾ってパッケージングするが、殆どは、コスト削減の合理化案の提示で、これで、巨万の金が、何故か分からないがコンサルタント会社に流れ込んで、パートナーの私腹を肥やしているのだと言う。
これでもか、あれでもかとあくどいコンサルタント業務の裏の裏まで詐欺まがいの手練手管を開陳しているのだから、話半分にして聞いても、これを読めばコンサルタントの使い方が変わってくる。
私自身、これまでに、名のある弁護士事務所や公認会計士事務所、或いは、ITエンジニアの無能振りや仕事の欠陥を結構つぶさに経験しているので、著者のコンサルト業務の暴露話も誇張とは言えないものがあると感じている。
勿論、素晴らしいコンサルタントが沢山存在し、立派なプロフェッショナルがいる事を信じているし、疑ってはいない。
ピンのトップクラスの戦略コンサルタント会社は、クライアント企業の最高幹部たちを相手に報告書を書いて飯を食っている。
いかなる大企業も、中央省庁、地方自治体といえども、これらの自称専門家達の助言なしには何かの決断をすることは困難であるように思われ、実業界は彼らの作り出す高価な報告書で溢れかえっていると言うハンソン卿のコメントを引用し、この一連の流れを、「報告書提出→請求書送付→即座に戦略離脱」メンタリティーだとしている。
このようなコンサルタントに最高に気前が良いのは、トニー・ブレア首相率いる英国労働党に止めを刺すと言う。
国民一人当たり1500ドルもの金を、経営/ITコンサルタントに払い、その仕事の殆どは何の役にも立っていなかったことが判明しており、ITシステム・コンサルティングの殆ども、絶望的な予算超過でスケジュール的に遅れまくっていると言うのである。
これほどまでとは行かなくても、大企業の場合でも大なり小なりこのような状態で、秘密条項契約を良いことに、失敗すると経営者は自分の面子が潰れるので一切極秘で処理しているとも示唆している。
トップコンサルタントとして、例えば、マッキンゼーについて語っている。
マッキンゼーでもしくじるとして、破綻したエンロンやスイス航空、Kマートやグローバル・クロッシングのコンサルタントであったことを暴露し、
特に英国のBBCのコンサルタント業務については、コスト削減の為に人間を退職させる助言をしたが渡されたデータを誤用したり改竄したとして問題になった。
また、900万ドルの支払いで4億ドルの運営費を節約できたと主張したが、実際には4億の削減どころか2億ドル以上もの増加だったと言う。
マッキンゼーの仕事の殆どは、実際には戦略でもなんでもなく、むしろ組織構造の再設計もしくは、業界内外の最高事例との比較分析を行うベンチマーキングであって、どちらもその目的は人員とコストの削減である。彼らは組織設計に関しては弱いと感じており、彼らの組織設計の仕事はその企業に必要なのかと言う点も甚だ疑問であると、さも前述の解体屋と同じだと言わんばかりのコテンパンである。
アクセンチュアについては、特に辛口の批判を展開しており、世界最大級で最も儲けているコンサルタントでありながら、米国企業の平均が収益の36.9%なのに7%しか税金を払っておらず、また、パートナーが2500人以上、従業員が10万人以上もいるのに、本部は従業員がたった3人のバーミュダにあると言う。
正に、コンサルタントの鑑の様な仕事振りである。
知識情報化社会であり、知価の時代であって、知識情報が価値を持つと言われるが、本当にそうなのか。クリエイティブな知識と情報が価値を創造し、素晴らしい世界を作り上げて行くと言うのだが、本当に人類にとって幸せな経済社会に向かっているのであろうか。
時代の寵児コンサルタントの暗い内幕と暗躍を聞かされると、一寸、考えざるを得なくなった。