日本は、現在、次のような多くの深刻な課題に直面している。
・ヒートアイランド現象
・エネルギー・資源少
・廃棄物増加
・環境汚染
・少子高齢化社会
これらの問題は、今までに世界の誰もが経験したこともなく解決したこともないフロントランナーとしての先進国日本に与えられた課題である。
地球や人類の将来がかかっているこのような深刻な問題は、日本が最も解決出来る能力を備えた国なので、真正面から挑戦して課題解決先進国を目指そう。
小宮山宏東大総長は、本日有楽町のよみうりホールで開かれたECO JAPANと日経が主催した「環境・エネルギー課題解決のための賢人会議」で、持論である「課題先進国日本の役割」について、熱弁を振るった。
20世紀は膨張の世紀で、物質生産の膨張によって、環境・資源問題を引き起こし、知の膨張によって全体像が見えなくなってしまった。
エネルギーと環境のトータルビジョンを描く為に、時間、地域、対象、技術等細分化された1億枚のピースを繋ぎ合わせて、現実把握、理論、推論、あらゆる手段を動員して知の統合をはかり重層構造の全体像をつかまなければならないが、何が正しいのかシャーロック・ホームズの知が欲しいと仰る。
資源が乏しく人口密度の高い、しかし、豊かな先進国日本は、これまでに水俣病や多くの公害問題に挑戦して解決してきた。
アメリカは、資源多消費の20世紀型国家で多くを期待できないが、日本は公害対策のみならずエネルギー効率最高の経済社会を実現してきた国であり、この実績を活かし、資源節約型社会と環境調和型社会の形成に邁進し21世紀の先進国モデルとなり得る、これこそが、正にこれからの日本の世界史的役割である。
同時に、日本の国際競争力を強化し、世界の国々から敬意を集める源泉でもある。
さらに、小宮山先生は、知を構造化する場が不可欠であり、そのためにも大学の役割は大きいと付け加えた。
ハーバードは潰れても良いが、東大を潰してはならない、と笑わせていたが、かって、優秀な人材を育んできた日比谷高校などの公立エリート校を葬り去った文部行政があった以上、笑ってもいられないかも知れない。
小宮山総長は、地球のサステイナビリティについても語っていたが、sustainableと言うのは維持可能と言うことであって、少なくとも現状維持で、良くなるという見込みが希薄な後ろ向きの概念である。
もう、悲しいかな、地球や環境を語る時には、この言葉しか使えなくなってしまったのである。
ところで、このシンポジウムは、小宮山総長の講演の後、
山口光恒東大教授の講演「ポスト京都―日本の戦略」
山根一眞氏の司会によるパネルディスカッション「地球環境問題克服に向けた日本の対応と課題」が行われた。
パネルの最後に、来年の阿寒湖でのサミットには、会場設営を徹底的にエコシステムで行うべきであると言う提言があったが、確かに日本が21世紀ビジョンを世界に発信する千載一遇のチャンスであり、日本に何が出来るか日本の気迫と科学技術の粋を世界に叩きつける好機であることには間違いない。
東京オリンピックまで待てないのである。
・ヒートアイランド現象
・エネルギー・資源少
・廃棄物増加
・環境汚染
・少子高齢化社会
これらの問題は、今までに世界の誰もが経験したこともなく解決したこともないフロントランナーとしての先進国日本に与えられた課題である。
地球や人類の将来がかかっているこのような深刻な問題は、日本が最も解決出来る能力を備えた国なので、真正面から挑戦して課題解決先進国を目指そう。
小宮山宏東大総長は、本日有楽町のよみうりホールで開かれたECO JAPANと日経が主催した「環境・エネルギー課題解決のための賢人会議」で、持論である「課題先進国日本の役割」について、熱弁を振るった。
20世紀は膨張の世紀で、物質生産の膨張によって、環境・資源問題を引き起こし、知の膨張によって全体像が見えなくなってしまった。
エネルギーと環境のトータルビジョンを描く為に、時間、地域、対象、技術等細分化された1億枚のピースを繋ぎ合わせて、現実把握、理論、推論、あらゆる手段を動員して知の統合をはかり重層構造の全体像をつかまなければならないが、何が正しいのかシャーロック・ホームズの知が欲しいと仰る。
資源が乏しく人口密度の高い、しかし、豊かな先進国日本は、これまでに水俣病や多くの公害問題に挑戦して解決してきた。
アメリカは、資源多消費の20世紀型国家で多くを期待できないが、日本は公害対策のみならずエネルギー効率最高の経済社会を実現してきた国であり、この実績を活かし、資源節約型社会と環境調和型社会の形成に邁進し21世紀の先進国モデルとなり得る、これこそが、正にこれからの日本の世界史的役割である。
同時に、日本の国際競争力を強化し、世界の国々から敬意を集める源泉でもある。
さらに、小宮山先生は、知を構造化する場が不可欠であり、そのためにも大学の役割は大きいと付け加えた。
ハーバードは潰れても良いが、東大を潰してはならない、と笑わせていたが、かって、優秀な人材を育んできた日比谷高校などの公立エリート校を葬り去った文部行政があった以上、笑ってもいられないかも知れない。
小宮山総長は、地球のサステイナビリティについても語っていたが、sustainableと言うのは維持可能と言うことであって、少なくとも現状維持で、良くなるという見込みが希薄な後ろ向きの概念である。
もう、悲しいかな、地球や環境を語る時には、この言葉しか使えなくなってしまったのである。
ところで、このシンポジウムは、小宮山総長の講演の後、
山口光恒東大教授の講演「ポスト京都―日本の戦略」
山根一眞氏の司会によるパネルディスカッション「地球環境問題克服に向けた日本の対応と課題」が行われた。
パネルの最後に、来年の阿寒湖でのサミットには、会場設営を徹底的にエコシステムで行うべきであると言う提言があったが、確かに日本が21世紀ビジョンを世界に発信する千載一遇のチャンスであり、日本に何が出来るか日本の気迫と科学技術の粋を世界に叩きつける好機であることには間違いない。
東京オリンピックまで待てないのである。