新緑の正暦寺

弘仁寺から車で１０分足らず菩提山町の正暦寺を訪ねました。
正暦寺は992年（正暦3年）時の一条天皇の勅願で建立され八十六坊をもつ壮大な寺院でしたが、平重衡の焼き打ちにあい廃寺となっていました。その後1218年（建保6年）に一部が再建され、現在では本堂・鐘楼・福寿院のみが残っています。
境内には当時の石垣が多く残り建立当時の往時がしのばれます。この日はあいにくの雨で訪れる人もほとんどなく、ゆっくりと新緑の正暦寺を楽しみました。
写真は福寿院客殿への山門です。

http://www1.sphere.ne.jp/naracity/j/kan_spot_data/w_si78.html

秋とはまた一味違った魅力です。

正暦寺は紅葉の寺として有名で秋には各地から訪れる方が多く、古来より紅葉の美しさから錦の里と呼ばれています。
小雨降るこの日は訪れる人もなく、色々な野鳥の囀りに混じって鶯の鳴き声が閑静な境内の中でひときわ際立っています。時折降る小雨の中、生き生きとした新緑のもみじをめでながら境内を独り占めしました。

菩提山川の流れ

新緑のもみじの木の下を流れる菩提山川の清流を使用し、これまでの濁り酒からここで清酒がはじめて造られた伝えられています。

正暦寺の石仏

本堂に登る石段のすぐ右手に石仏があります。残念ながら花の名前は判らなかったのですが、淡い桃色の花が小雨の中満開でした。