Yahoo!のトピックスなどで、毎日トップ扱いになっている「オミクロン株感染者数」。
今日、東京では新規感染者数が過去最高となった、と報じられている。
共同通信:東京の新規感染者数、過去最多7千人台 第5波時上回る
第5波の時と今回は、変異株であっても同じではない。
現在拡大の中心となっているのは「オミクロン株」だ。
そして「オミクロン株」の特徴は、感染力が強いということ。
そう考えると、第5波の時の7千人台という数字と、今回の7千人台という数字の持つ意味は、違っているのではないだろうか?
「新型コロナ」が流行し始めたときから、日本では一貫して「感染者数」を中心に発表してきた。
「感染者数が多い=パンデミック」という認識があったからだと思う。
そのことに疑問を呈する気はないのだが、「感染者数の内訳」のような数字が、これまでほとんど公表されてきていない気がするのだ。
数字だけを見れば「感染拡大中」ということになるだろう。
第5波の時を凌駕するような感染者数が全国の自治体で出ているのだから。
だが本当に「感染者数」だけが問題なのだろうか?
感染者のうち、発症の要因となった行動はいつだったのか?ということから「潜伏期間」という目安がわかるはずだ。
そして感染者のうち軽症から中等程度、重症者の割合や(表現としては、適切ではないと思うのだが)症状の進行状況。
何より回復期までの時間、そのような情報が発表されていない。
このような情報が逐次発表されなくても、「まん延防止対策(通称:まん防)」の対象となった地域に住む人たちは、知りたいのではないだろうか?
というのも、「まん延防止対策」を約1か月実施といわれても、その根拠となるものは何か?ということは知りたいだろうし、早く終わらせるためには、何をすべきなのか?ということも知りたいからだ。
にもかかわらず、報道される数字というのは「感染者数」のみで、生活者の不安をあおっているように感じるのだ。
それはとりもなおさず、「コロナ疲れ」状態となっている人たちの気持ちや心に、不安の上乗せをさせているだけなのでは?
その一方で、AFPなどの海外からの情報では、南アフリカや英国、米国の大都市部で見られた「感染拡大傾向」は見られなくなり、収束期に入ったのでは?という報道もある。
なぜか、日本のメディアではあまり報道されていないようだが、これら海外諸国では日本のような行動規制をせずに収束傾向がみられる、という状況になりつつある。
とすれば、現在日本で実施し生活者に強いている「新しい生活」そのものの見直し時期い入りつつあるのでは?という、ことになる。
今の日本の対応を見ていると「羹に懲りて膾をふく」という状態のようにも感じるのだ。
政府として「まん延防止対策」をするのであれば、その根拠となった情報と分析結果、今後の予測などについても一緒に発表をしてほしい。
多くの生活者は、これまでの「コロナ禍生活」に疲れ、心も体も荒み始めているのだから。