黄昏どき

子供の頃は夏休みがあるので八月は楽しみな月だったが、それも二十日までの話だと思う。

あれ、なんか、永遠に続くと思ってたのに、あと十一日しかないんだな、でもそんなにあったら十分か。

そして次の日、あと十日かぁ、と思う。

そのまま落ち着かない感じでだいたい二十五日まで過ごし、あと一週間、と気づく。

それでもまだ一週間あると思う。

そして二十八日に、あと四日と思う。

これからゴールデンウィークだと考えよう。

そして、そして…

夏休みの終わりは、ひたひたと確実にやってくる。

大量の手を付けていない宿題を引き連れて…

やばい、じわじわ終わる。

魔法が解ける。

黄昏どきのように。

お盆が過ぎたのに、まだ猛烈な暑さが続く。

夕方(黄昏)時分、この椅子に座る　　　　　　　　　　

タライに水を入れ素足を浸け、ビールを飲みながら好きな本を読む至福な時間。

アタクシのささやかな人生の、小さなヨロコビであります。