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十分間俳句

発見・感動・創造! 子どもたちの感性を培い日本語力を高める十分間俳句

讀賣新聞こども俳句教室

2019-08-05 | ジュニア俳句



8月3日、讀賣新聞社の主催のこども俳句教室を俳人の高柳克弘さんと一緒にに行いました。
高柳さんは、私がこのブログを始めるきっかけとなった江東区立八名川小学校で、発見、感動、創造の俳句教育の実践を始めた時、2年間講師として来ていただいたという因縁があります。あれからほぼ10年です。10年ぶりにお目にかかった高柳さんは、貫禄さえ付いたけれど、ちっともかわっていなかったですね。
高柳さんの俳句クイズから始まって、私の俳句作り講座、最後は句会と進み、天盛りのあと、高柳さんに講評していただきましたが、これがまたすごい。さすがは天下の高柳克弘だと舌を巻きました。
そんなお陰で、俳句教室は大成功。子供達も保護者の方々も楽しかったと言っておられたようです。
ああ、よかった。少しほっとしました。

石神井東小学校

2019-06-06 | ジュニア俳句






先日、ひょんなことから、練馬区の石神井東小学校から俳句の授業の要請があり、行ってきました。
当校は開校140年をこえた伝統ある学校。明治11年開校だそうです。
俳句が盛んで、全校で取り組み、学校の至る所に俳句の掲示がありました。
当日は四年生の授業。可愛らしい子どもたちで、がんがん俳句を詠んでいきます。多い子は1時間に30句以上。このエネルギーに圧倒されました。
句会には秀句が並び、参観に来られた校長先生やほかの先生にも選していただきました。
実に楽しい2時間でした。

書かせるだけでは意味がないか?

2019-05-30 | ジュニア俳句
コメントに、ただ書かせるだけでは意味がないのではないか?という疑問をいただきました。
もっともなご質問と思います。
私自身もそう思った時期がありました。
おそらく、コメントを書かれた方は俳句に勤しみ、俳句の奥の深さや難しさを実感されているからでしょう。作品を生み出す苦しさや困難さを知れば知るほど、俳句は簡単ではないことを思い知らされます。
正にただ書けばいいなんてものではないと私も思います。
私自身は子どもの俳句の添削もアドバイスもしますが、子どもの俳句にはやりすぎないことが大切だと思っています。
さて、本題ですが、書かせて、評価したりお互いの俳句を読み合うだけで子どもの俳句は長足に進歩します。
ある学級で、どんどん作らせる方針でやったところ二年間で学級のすべての児童が各種の俳句コンクールのどれかに入選したそうです。
ここで大切なのは、楽しく継続して作り、良い作品を褒めたり、評価する中で子どもは学ぶということです。
担任の教師が直接評価せずとも、コンクールの入選が子どもに評価基準を示し、良い循環ができたということでしょう。

二つ目は、こどもの俳句を何のためにするかという問題です。
言うまでもなく俳人を育てるためではありません。もちろんその中から将来の俳人が育てば言うことはありませんが。
子ども自身が自分を表現する方法を身につけることが一番の目的と思います。児童文学は大人が書いた子どものための文学で子ども自身の文学ではありません。子どもたちが小説を書くのは無理です。しかし、五七五の俳句ならどの子も学力に縛られることなく自分の気持ちを表現できます。
それがコンクールに入賞できなくてもです。
例えば
母さんと横浜行った夏休み
という句があります。他人が見ればただの報告句でしかありません。しかし、本人にとって、これは夏休みの一番重大な出来事だのです。
お母さんは横浜で再婚相手に会い、子どもに紹介したという出来事が裏にありました。
そんなことは他人には伝わりません。
しかし、俳句でまず大切なことは自分に伝わるということです。
この句は彼女の人生の中で忘れられない句になるに違いありません。
俳句に取り組む中で、身の回りのことや自然についてよく見るようになることもあるでしょう。
言葉の工夫も覚えるでしょう。
子どもにとって俳句はある意味最良の教材になり得るというのが私の考えです。

春の夢

2019-03-11 | ジュニア俳句
そろそろ、今年度の俳句の授業も大詰めである。
後2日、計4時間で終了である。
低学年の授業が多いが、「春の夢」という題を取り上げることもある。
春の夢とは、誠に儚い夢であるから、逆に大風呂敷を広げることも許される。
小学校低学年では、自分の目標を考えさせるときにリンクさせることも可能だ。
夢には三つある。
第一はもちろん実際に見た夢である。
野良猫がとことこ歩く春の夢
である。
それが少し外れて
ライオンと一緒に吠えた春の夢
でも良い。
二番目は、現実社会での夢。今の夢である。
二重跳び百回達成春の夢
三番目は将来の夢である。
プロ野球選手になるぞ春の夢
の類だ。
子供たちの心の中が少しわかるような気になる。