弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

「公正らしさ」を 疑われては「裁判できない 裁判官」

2023年01月26日 21時55分52秒 | 裁判
https://www.tokyo-np.co.jp/article/227401
こんな巡り合わせになってしまい、次順位の部に担当を変更するとしても、そこでもまた同様の訟務経験者に当たったら、一体どう収拾するのだろうか。
東京高裁民事部総括(裁判長)20人(第24部まであるが、4か部は知財高裁第1〜4部に移行)のうち、経歴中に「検事」が出て来るのは12人。
その全部が「訟務検事」ではないとしても、約半分は国の代理人を務めた経験者と見て間違いないだろう。中には、国の弁護の総帥である「訟務局長」やそれに準ずる役職を経て裁判所に戻った例も含む。
かつての最高裁による「公正らしさ」論が跳ね返って来てしまったようだ。
したがって、いわゆる「裁判をしない裁判官」問題は、もう古い。
私も当事者法曹(弁護士)の出身なので、判検交流を全面的に否定するつもりはこれまで無かったのだが、裁判官に戻ってから国の裁判を担当できないようでは困る。人事方針を一度考え直すべきだろう。
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